認めちゃったね?
「っていうかさ~?」
むふふ、とクリスがにやけて言った。
「リョウ、ウチらと一緒にって言ったよね?」
それって。
それってそれって、
仲間になってもらっていいってことだよね♪
にまにましているクリスから目をそらし、
リョウが仕方ないやんか、とぼやく。
「こんな世渡りできへん世間知らず
今放り出してみぃ。
絶対善良面した悪人に騙されるわ。
タチ悪いことに思考読めても、
悪いこと考えてるってわかってても、
大概の悪人にも
事情があるに違いないって
望んで騙されるハズや」
心当たりがありすぎるキラリは
何も言えない。
「それにな、一緒に行きたくても
一緒に行きたいって言えないタイプやろ。
もう面倒かけてるしとか、
頼める立場じゃないとかうだうだ考えて」
そう考えてたキラリはさらに何も言えない。
「そーゆーのは性に合わへんのよ。
少なくともウチらのパーティーは。
一回しか訊かへんで。一緒に来たいか?」
リョウが尋ね、
エイミーが小さく微笑み、
クリスが満面の笑顔で手を差し出した。
「い…」
良いのかな?
そんな言葉が喉まで出かかったが、
きっとそんな質問に彼女らは答えない。
一緒に行くことを望むか望まないか。
それをただ訊かれている。
「…行きたい」
キラリの小さな声に、
大きな声でクリスが歓声を上げた。
「決~まり!
じゃあこれからよろしくね、キラリ♪」
手を取ってそのままくるくると回られる。
「じゃあ職業やけど…何になるやろうか…
身軽そうやから…シーフ?」
「…見た目を活かして遊び人とかどう?」
「ウチはええけど罪悪感で遊べへんやろ?」
そんなの決まってる!と
クリスが意気込んで言う。
「勇者だよ!魔王を倒す
パーティーにいるんだもん!
格好良くて優しくて、弱きを助ける勇者様!」
「…え?」
おぉー…と2人が拍手した。
「いや…ちょっと…」
流石に無理があるのではないか、
というかそれは
自分で名乗ることになるのだろうか、
困惑しかない表情をみて、
今度はリョウがにやにやする。
「頼むで、勇者様」
そんな。急に勇者と言われても。
「もしかしたら、
元の世界に帰る方法
見つかるかもしれないよ~?」
クリスに告げられて心が揺らぐ。
いや、そもそも帰りたいかと
聞かれたらよくわからないが。
確実にわかるのは、
今、自分がワクワクしているということ。
「えーと…不束者ですが
よろしくお願いします?」
「…よろしく」
「嫁ぐんか」
「ようこそ~♪」
かくして、キラリの急な冒険譚は
ここから始まるのである。
読んで下さりありがとうございます✨




