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パンを焼こう!

今回のキャラ紹介

 ミリア しっかり者

 ココ げんきじるし!

 おばちゃんたち 共同体の総意。

 岩ノ山 元力士。ほぼ熊。

今は村の朝。


今日は共同窯で

パンを焼いていくよ!


薪がパチパチとはぜる音。


煙突からは煙がモクモク。


パンを焼きにおばちゃん達が

共同窯に集まってきたよ。


さあ、ココちゃんも

パン生地を持ってきたね。


「お姉ちゃん、

 共同窯ってなーに?」


「村中のパンを

 いっぺんに焼けるくらい

 デッカイ石積みの窯だよ」


「皆で焼いたほうが、

 薪も節約できるでしょ?」


共同窯の近くには

沢山の薪が積まれてるよ。


毎朝、

火起こしの当番が

早起きして石窯に火をつけるんだ。


ほら、今日の当番の岩ノ山さんが

おっきなあくびをしてるね。


「冬眠明けのクマだー」


「それとココ。

 石窯自体がすっごい熱々だから、

 絶対に触っちゃ駄目だよ。」


ココは

はーい、と元気に

お返事が出来ました。


石窯の蓋をおばちゃん達が

棒を使って開け閉めするよ。


ガコン。


モワァ⋯⋯。


「熱い熱い!」


火かき棒を使って、

石窯の底の燃えカスや

灰を掻き出す。


この灰も大事な資源。

畑の肥料にもなるし、

お洗濯の洗剤にもなるんだ。


そして、開いた扉から

石窯の中にどんどんパンを

並べていくんだ。


おばちゃんが長ーいパンへらを

勇ましく構える。


「見てな!」


シュッ!


パンが奥まで滑る。


「わあーー!」


「まだまだ!」


シュッ! シュッ!


「すごーい!」


「街くらい人が多かったら

 パン屋さんもあるけど、

 山神村はみんな自家製パンだね」


「へー。

 でもいっぺんに焼いたら、

 どれがココのパンか

 判らなくなっちゃう⋯⋯」


「心配ご無用!」


おばちゃん達が、

それぞれ焼印を手に持っている。


「家ごとにこうやって⋯⋯」


ジュウ、と音を立てて

パン生地に印が付いていくね。


◯、△、バッテン、音符。

ネジってあるパンもあるね。


石窯の中のパンは、

直火ではなく熱々になった

石窯の予熱でじっくり焼くんだ。


「まだかなー?」


だんだんと、

いい香りがしてきたね。


「待ってられないので、

 焼き上がったのがこちら!」


「わーい、時間節約だね!

 真面目に待つと、

 30~50分もかかるからね!」


ガコン。


おばちゃんが

長いパンへらを差し込む。


こんがりきつね色のパンが、

ゆっくりと石窯から姿を現した。


「焼けたよー!」


「わあーー!」


香ばしい匂いが

東屋いっぱいに広がる。


パチパチ、パチッ!


「わ、パンの皮が歌ってるね。

 焼き立てならではだよ」


長い板の上に、

丸いパンがずらりと並ぶ。


「うちは丸印!」


「こっちは音符!」


「ほら、ココのパンもあった!」


みんな自分のパンを抱えて、

笑顔で家へ帰っていく。


今日も平和でありますように。

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