表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
下手なので野球教室に通ってみた  作者: あつ
序章 出会いと日常
20/24

スパイク選び

 久々の炎天下の休みは、公園で野球をするというなんとも野球女子らしい過ごし方をしているさなみ御一行だったが、養子ちゃんの珍しいスパイクが目に入った。


 「そのスパイク刃がいっぱいあるし、今では、珍しくハイカットのスパイクなんだね。」


 スパイクの刃というのは、メーカーによってばらつきがあり、本数や刃の位置も違う。

 野球は、基本的にポジションによってスパイクをわけることがないが稀にこういうスパイク選びにこだわりを持っている選手もいる。


 「アマチュアでハイカットのスパイクを使用してる人ってだいたい砂が入ってこないくらいの意味しかないけど、プロ選手くらいになると、捻挫癖のある選手とかは、ハイカットやミドルカットを着用してる選手もいるくらいだよ。私は、この体型もあるから足首を固定した方が怪我しにくいだよ。あとは、サードのクロスプレイでスパイクされることが多いからその防御だね。」


 なるほど、そこまで考えてスパイクをみたことがなかったさなみにとっては、とても興味深い考え方だった。

 スパイクの選び方なんて、値段が安いか、足の長さにフィットするかの2つの基準でしか考えたことがない。


 「あと、スパイクの刃に関しては、オーダーだよ。一昔前は、金具交換型のスパイクばかりだったけど今となっては、埋め込み式の方が多いくらいだ。そうなると、刃の位置には、こだわりたくなるよね。」


 「確かに広島の菊池選手が内野手の一歩目が大切とかで刃の位置と本数を変えたって記事で見たことがある。」


 そんな会話をしていると、ナーシャの準備もできたらしくキャッチボールとノックをすることになった。

 ナーシャは、私がノックするからとキャッチボールには、参加せずバットを振っていた。


 「ナーシャは、キャッチボールしないの?」


 そんな風に声をかけても、作った様な笑顔で首を横に振るのみでキャッチボールには、参加しなかった。

 流石に無理にとは、いかないので、養子と2人でキャッチボールを始める。

 養子ちゃんのキャッチボールは、体重がしっかりとボールに乗っているような球でずっしり重い。

 やはり、スパイクの効果だろうか足の運びもよく、クイックスローもお手のものだ。

 そんな俊敏な動きをしている養子のスパイクにもう一つすごいところがあった。


 「なんか、親指のところ切れ目が入ってない?」


 「いいところに気づくわね、そう最近ソフトバンクの藤井投手が履いていると話題の足袋型のスパイクよ。ドラマの陸王とかでも話題になったし、こういう工夫も大切よね。」


 体重のせいなのだろうか、こんなことを本人には、絶対に言えないが、相当足には、こだわりを持っているようだ。

 膝にくるのかな、中学生なのにと考えていると、ナーシャのノックが始まった。

 縦ノックでノッカーの横に防球ネットを置くスタイルで始まった。


 「人が少ないときは、これが一番よね。」


 そんな養子の声で始まった。

 確かにこの方式だとボールを何球も必要としないし、送球の練習にもなるし、散らばったボールを集めなくていい。

 そして、始まった縦ノックだがナーシャのノックがとても美しい。

 顔が美しいのは、今に始まった話ではないが、滑らかなトスにしっかりと芯に当ててゴロを転がす技術。

 はたまた、逆に芯を外して違う性質のゴロも打ってくれる。

 一朝一夕では、出来ない様なスキルがそこにはあり、とても練習になる。

 でも、やはり疑問なのがナーシャがしっかりと野球をしたところを見せないところだ。

 この前のバッティングセンターの時もやんわり断られてしまったし、、、

 と考えていると30分以上もノックを受けていた。

 野球女子の休日をこのように過ごせて楽しかったと思ったさなみは、今度遊びに行く時、他のメンバーも誘ってみようと思うのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ