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第58話 光の双剣使い

「ゴハッ!!」


クイーンは凄まじいスピードで吹き飛び、壁にぶつかった。


そして、そのまま壁を突き破り、工場の外の岩にぶつかり、止まった。


「ガハッ!!」


岩にはヒビが入り、クイーンは吐血しながら気絶した。


「よし!1人目!!」


「クイーン!!」


キングはクイーンに駆け寄る。


「大丈夫か!?クイーン!」


「......」


クイーンは気絶して動かない。


「貴様!何故クイーンの攻撃を受けて平気なんだ!?」


「僕の身体は普段満遍なく闇魔力を纏っている。それは僕に意思で一ヶ所に集めることが出来るんだ、こういう風に」


レイカは自身の闇魔力を腹に集中させた。


「なるほど、そうやってクイーンの打撃を弱めた訳か......」


「そういうこと、それとさっきの攻撃は手加減しといたからそのお姉さんはすぐ治療すれば何ともないはずだよ」


レイカは翼を羽ばたかせ、地面に降りた。


「クソ......手加減だと、ナメやがって」


キングはクイーンを抱き抱える。


「魔王、一言忠告だ。確かに貴様は強い、だが今のジョーカーは貴様より強い、肝に銘じておけ」


そう言うとキングはクイーンを抱えて消えていった。


「逃げたか、僕の勝ちだね」


そう言うとレイカは膝を付いた。


「いてて、何て言うパワーだよ」


レイカは服を捲り、お腹を出すとレイカの脇腹には大きなアザが出来ていた。


「僕の魔力全部でガードしてこのダメージ、信じられないパワーだな」


レイカの闇魔力がレイカの脇腹のアザに集まる。


すると、みるみるアザは回復していく。


「それにしても今の二人強かったな、カードのジョーカーか......一体どんな奴なんだろ。それに結構仲間思いだし悪い奴らじゃないのかな」


レイカは服を戻して立ち上がる。


「よし!僕も仲間の様子でも見に行ってやるか、ロイロイ寂しがってるだろうし!」


レイカはサンダトルト郊外の森に移動した。
















「おーい!ランドー!ロイロイー!」


レイカは二人に手を振った。


ランドとロイは同時に振り向いた。


「魔王様、早かったですね」


「僕がいないと男2人でむさ苦しいでしょ、だから帰ってきてやったよ」


「ハアハア......魔王様、お疲れ様です」


ロイはヘトヘトになっていた。


「偉く疲れてるね、ランドにしごかれたの?」


「い、いや......これぐらい大丈夫です」


ロイはレイカに向かって親指を上げた。


「剣術の修業中です。どうしても二刀流にこだわりたいと言っているのでまずは基礎的な筋力が必要です」


「は、はい、それ別の人にも同じこと言われました......」


ロイはスカーレットに同じことを言われたことを思い出す。


「確かにロイロイは貧弱だもんね」


「ま、魔王様......」


「まあやりすぎも良くない。ケガをする前に今日は終わろうか」


ランドはサンダトルトの方を見た。


「はあ......本当に基礎的なことからやらないとダメなんだな」


「そんなもんだよ修業って」


「魔王様はどうやって強くなったんですか?」


「僕はお父様とお兄様に魔法にコントロールのし方を教えてもらったよ、まずは掌に魔力を溜める練習だね」










八年前、魔王城の庭でレイカは一人座っていた。


『今日もお父様やお兄様やランドは出かけてる、ヒマだなぁ』


レイカは木の枝が落ちているのを見つけた。


『これでお絵かきでもするか』


レイカは土に絵を書き始めた。


『ランドが爆発した時の絵』


レイカはその絵をしばらく見続けた。


『つまんない......』


『なにしてるの?レイ』


『ん?』


レイカの前にはいつの間にか誰かが立っていた。


『ヴァルロお兄様!帰ってきてたの!』


『ああ、仕事が早く終わったからね』


『今日は何してたの?』


『今日は他国の王との話し合いだった。向こうが物分かりのいい人だったからすぐ終わったよ』


『ふーん、やっぱりお兄様はすごいや、お兄様は将来はお父様の後を継いで魔王になるんだもんね!』


『うん、そうだね』


『よーし!僕もお兄様みたいに強くなる!お兄様!修業つけてよ!』


レイカは目を輝かせながら言った。


『いいよ、レイが望むならね』


『やったぁ!』


『まずは自分の中の魔力をコントロールすることだ、こうやって』


ヴァルロは掌を上にする。


そして黒い闇魔力の球を生成して見せた。


『スゴーい!どうやってやってるの!?』


『魔力を掌に集めているだけだよ、レイも魔族だからいつか出来るようになるはずだよ』


『よーし!僕も』


レイカは掌を上にした。


『うぐぐぐ!!』


レイカは力むが何も発生しない。


『いきなりは無理だよ、練習すればいつか必ず』


ボッ!!


その瞬間、凄まじい闇魔力がレイカの掌から放出された。


レイカもヴァルロもその勢いに尻餅を付く。


『いてて.....何今のお兄様』


『レイ......今のは』


ヴァルロは立ち上がり、レイカを持ち上げた。


『す、凄い才能だよレイ!僕もお父様ですらあんな魔力は出せない!もしかしたらレイは魔族始まって以来の逸材かも知れない!』


『え!?そうなの!?』


『ああ!流石は僕の妹だよレイ!』











そんなこともあったなと思うレイカ。


「そう言えばロイロイは何で無属性ってわかったの?」


「え、だって今まで魔法なんか使えたことないですよ?」


「そうなの?一応確めてみようか、こうやって手を前に出して掌を上にして」


「は、はい」


ロイは言われた通りレイカの真似をし、掌を上に向けた。


「それで掌の一点に集中する感覚で魔力を集める」


レイカの掌には闇魔力の塊が出来上がった。


「こんな感じだよ、やってみてよ」


「わかりました!」


ロイは掌に力を込めた。


「ぐぬぬぬ!!」


しかし、何も起きない。


「な、何も出ないですね。やっぱり俺は無属性なのでしょうか」


「何か違う気がするね、ロイロイの場合ちょっと力みすぎなんだよ。そうだな......」


レイカは少し考え込み、再び口を開いた。


「掌の上にサイちゃんのおっぱいを乗せたと思って集中する感じだよ」


「な、何言ってるんですか!?」


「だから掌に巨乳を乗せた感じ、優しく包み込むようにそれでいて最大限感触を楽しめるように全神経を掌に集中する感覚だよ」


「な、なるほど......」


ロイは再び掌を上に向ける。


「サイさんのおっぱい......サイさんのおっぱい......」


ロイは想像した。


ずっしりとしたサイの巨乳を手の上に乗せる。


その感触はこの世の物とは思えないぐらい柔らかで重厚であった。


(こ、これは......凄い......)


ロイの全神経が掌に集中する。



カッ!!


その瞬間、ロイの掌から凄まじい光が迸った。


「うわっ!!」


ロイとレイカは尻餅を付き、ランドは目を背ける。


「いてて、何ですか今のは!?」


「ラ、ランド!今のは......」


「はい、そのようですね」


レイカとランドは目を見合わせて、頷いている。


「ロイロイは無属性じゃなくてれっきとした光魔法属性持ちだよ」


「え......」


レイカは立ち上がり、放心するロイを手を握り立ち上がらせる。


「言葉通りだよロイロイ、ロイロイは光属性を持ってる。勇者も使ったとされる闇属性と対を為す珍しい属性だよ」


「え、え、マジですか?」


「そうだよ、良かったね。光魔法は剣術との相性がいいとされる属性だよ」


「ハ、ハハハ.....俺が光魔法使い......」


ロイは自然と笑みが溢れる。


「やったー!!これで俺は強くなれる!!」


「だが光魔法は習得が難しいとされている。しっかり修業することだな」


「はい!!やった!修業頑張ります!!」


「良かったね、ロイロイ」


「魔王様ありがとうございます!魔王様がいなかったら一生自分の属性に気がついてなかったかも知れないです!」


ロイはレイカの手を握った。


「え、い、いや!」


レイカは赤くなる。


「ま、まあね!ロイロイは僕のペットみたいなものなんだから、僕が面倒見て上げないとねー!」


「はい!これで修業して魔王様にも負けないぐらい強くなりますから!」


「な、何を!!僕に勝つなんて10兆年早いよロイロイ!!」

面白い!続きが気になる!今後に期待!


と思っていただけたら


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