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第57話 激突、キング&クイーン

「な、何て品のない......」


「戦いなんて下品でなんぼなんだよ」


「魔王のプライドとかないのですか!?」


「ないっ!!」


言い切るレイカ。


「ク、クソ.....ふざけやがって!」


クイーンは立ち上がり、ドレスを脱ぎ、肌着一枚となった。


ドレスの中には鉄の塊がびっしり詰まっていた。


「う、うわセクシー!って言うか何その重そうなドレス!?」


「こっちが大人しくしてりゃ調子に乗りやがってガキが!!」


「お、お姉さんキャラが変わってない?」


「うるせぇ!!ブチ殺してやる!!」


クイーンが地面を蹴ると、物凄い早さでレイカの前に来る。


「はやっ!!」


「死ね!!」


クイーンは傘を振りかぶり、レイカに向かって振り下ろす。


それをレイカは間一髪で交わした。


「死ねとか言っちゃダメなのにー」


「黙れ!テメーもさっき言ってただろうが!!」


クイーンは避けるレイカに向かって傘を横に振るう。


レイカはそれを腕で防いだ。


ガンッ!!


「なっ!?」


レイカはあまりの威力に吹き飛ぶ。


そして、体制を立て直し、着地した。


「いてて、魔力を込めた腕で防いだのにこの威力......凄まじいパワーだね」


「何だよ、魔王ってのはこの程度なのか?これじゃウチのジョーカーの方が強いわね」


クイーンは髪を巻き上げながら言う。


「ふんっ!身内贔屓とかこのご時世嫌われるよ!!」


レイカは闇魔法を溜め、クイーンに向かって放った。


しかし、クイーンは跳び上がって避ける。


「はっ!魔法の出もスピードも素人レベルだな!」


「まだまだ!」


レイカが腕を握ると、飛んでいた闇魔法が回転し、避けたクイーンの方へ向かって飛んだ。


「なっ!?闇魔法の進む方向を変えただと!?」


「くらえ!!」


そして、進行方向を変えた闇魔法はクイーンの背中に直撃した。


「ガハッ!!」


クイーンは前のめりに落下し、砂ぼこりが舞う。


「へへ、一丁上がり」


レイカはクイーンに向けた手を下ろしながら言った。


「まさかこんなところでカードと出くわすなんてね、ランドに報告しないと」


ガラッ!!


その瞬間、レイカの後ろから物音がした。


「えっ!?」


「貴様......不意打ちなど卑怯な」


それはキングが瓦礫を押し退け立ち上がった音だった。


「え、あの闇魔法を耐えたの!?」


「カードがあの程度で負ける訳ないだろ。クイーン、お前も何寝ている」


「へ?」


再びレイカが背後を見ると、血を流しながらも立ち上がるクイーンがいた。


「テメー......やりやがったな」


「うへー、タフだねぇ」


「舐めやがって......吠え面かくなよ!」


クイーンは瓦礫を拾い、レイカにぶん投げる。


しかし、レイカは闇魔法で相殺した。


「ハアッ!!」


その瓦礫の陰から、クイーンはレイカに殴りかかる。


しかし、レイカはバックステップで避けた。


そして、避けながら手に闇魔法を溜める。


「終わりだよお姉さん!」


しかし、その瞬間レイカはバランスを崩してよろける。


「え?え?なんで!?」


レイカは地面を見ると、レイカが着地した地面が凍っていた。


その凍っている部分を踏み、足を取られたのである。


「まさか氷魔法使い!?」


レイカはキングを見る。


「余所見してんじゃねーよ!」


よろけたレイカに殴りかかるクイーン。


「しまっ......」


「くらいやがれ!!」


ドゴッ!!


クイーンの拳は地面に穴を空ける。


「あっぶねー」


翼を広げ、空を飛ぶレイカの姿があった。


「チッ!ガキでも魔族、そりゃ空は飛べるか」


クイーンは腕を地面から引き抜きながら言った。


「こう見えても体重が軽い分、空を飛ぶのはお父様やお兄様より得意だったんだよ」


縦横無尽に飛び回るレイカ。


そしてキングに向かって直進した。


「くらえ!!黒針時雨!!」


レイカは黒く長い髪を逆立て、髪の毛を飛ばした。


それは無数の針のようになり、キングを襲う。


「髪に魔力を込めて飛ばした訳か!」


キングは手を前に出し、氷の壁を作る。


髪の針は氷の壁に突き刺さり、止まる。


「まだまだ!」


レイカは身体を回転させながら、かかと落としを放つ。


「ふんっ!」


キングは右手に巨大な氷の槍を形成し、レイカに向かって突き刺した。


ガキッ!!


レイカのかかととキングの槍がぶつかり、大きな音が鳴る。


そして二人はお互い後退し、距離を取る。


「先に遠距離系の方を倒そうと思ったけど、一筋縄ではいかないね」


「カードを舐めてもらっては困るな」


(氷魔人で氷魔法の専門家のサイちゃんより魔法の出や威力は高い、洗練された魔法使いだ)


レイカはキングとクイーンを見る。


(キングは遠距離系の魔法使いと思いきや近距離戦も問題なく戦えるほどの卓越した魔法コントロールを有する、クイーンは格闘術に優れた近距離系のアタッカー、コンビで来られたら僕でも苦戦を強いられるな)


レイカは再び視線をキング、クイーンに向けた。


すると、さっきまであったはずのクイーンの姿がなかった。


「え!?いない!?」


「こっちだぜ!!」


クイーンはレイカの背後に回り込んでいた。


そしてそのまま腕を振り下ろす。


「くっ!思ってたより速いね!」


レイカは腕をクロスさせ、攻撃を防いだ。


ドンッ!!


物凄い殴打の音と共にレイカは吹っ飛ぶ。


「いてて......やっぱり凄い威力」


ピシッ!!


その瞬間、レイカが着地した地面から無数の氷柱が発生した。


「なっ......」


その氷柱は巨大化し、レイカを襲う。


しかし、すぐに氷柱は消滅し、レイカの魔力に取り込まれた。


「残念だけど僕に魔法攻撃は効かないよ」


「やはり魔王には魔法が通じないらしい。そうならば......」


キングはまたしても巨大な氷柱を形成する。


そして、それをレイカに投げ付けた。


「だから無駄だって......え?」


その氷柱を良く見ると、無数の針が埋め込まれていた。


「や、やば!!」


レイカは飛び上がり、氷柱を避ける。


(即時に僕の弱点を理解し対策をうってきたのか)


「そう来ると思ってましたわ!!」


レイカが飛び上がった先にはクイーンが待ち構えていた。


「し、しま......」


「終わりだ魔王!!」


ドゴッ!!


クイーンが放ったパンチがレイカの脇腹に直撃した。


「ガハッ!!」


レイカは吹っ飛び、廃工場の壁にぶつかる。


そして、大量の砂煙が舞った。


「クイーンのパンチをもろにくらってはもう立てまい、終わったな」


「よっしゃ!魔王討伐成功だぜ!!」


キングとクイーンは勝利を確信する。


しかし、砂煙が消えた先にレイカの姿がなかった。


「な、何!?どこへ行った!?」


「こっちだよ」


レイカはクイーンの背後に立っていた。


「な、何ぃ!?」


「おりゃあっ!!」


ドゴッ!!


レイカは振り向いたクイーンの顎に拳を振り上げる。

面白い!続きが気になる!今後に期待!


と思っていただけたら


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