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第25話 魔王城探検 2

俺は部屋を開けて中に入っていく魔王様について部屋に入った。


その部屋の中は可愛いクマのぬいぐるみがいっぱい置いてあり、とにかくクマ関連のグッズが沢山ある部屋だった。


そして滅茶苦茶良い匂いがする。


な、なんだこの魔王城に似つかわしくない部屋は......


「な、なんですかこの部屋は?」


「サイちゃんの部屋だよ」


へ?サイちゃん?


サイちゃんってあのクールビューティー、サイ・トリコーリさんのことだよな?


サ、サイさんにこんな可愛い趣味があったのか......


そう言えばサイさんが俺に不眠症の薬をくれたとき、小物入れにクマさんポシェットを持っていたような......


サイさん、クマ好きなのかな。


「サイちゃん、クマのクーちゃんが大好きなんだ」


クマのクーちゃん......若い女の子とかに人気そうな可愛らしいクマのキャラクターである。


そうだったのか、クールなサイさんも素敵だがこういう可愛い物が好きなサイさんも素敵だ。


「意外ですけど可愛いですね、サイさんも......って魔王様?」


ふと目の前を見ると、魔王様の姿がない。


「ロイロイ、見て!」


その声は背後から聞こえた。

俺が振り向くと、何かを持つ魔王様がいた。


「スゴーい!大きい!」


その何かは他ならない、女性の胸に装着する下着、ブラである。


そしてそのブラはサイさんの部屋の引き出しから抜き出された物である。


つまり......


「どうやったらサイちゃんみたいに巨乳になれるんだろう」


そのブラジャーを服の上から自分の胸のあてがう魔王様。

全く物量が足りず、スカスカになっている。


うわぁ......本当に大きい。


「じゃなくて!なんてことしてるんですか!!」


「え?だって女の子の部屋に来たらまずは下着チェックでしょ?普通」


「全く普通じゃないですし、オッサンみたいな思考にならないでください!!ほら!戻して!」


俺は魔王様からブラを取り上げた。


うわ!デカッ!!

じゃなくて!早く戻さねーと!!



ガチャ......


それは俺の背後から聞こえてきた。


「あれ?魔王様、また私の部屋に勝手に入って......」


部屋に入ってきたのは部屋主のサイさんだった。

サイさんは魔王様へと目を移した後に、俺へと目を移す。


そこにはサイさんのブラを掴む俺の姿があった。


「サ、サイさん!?」


「ロイくん、これはどういうことだ?」


サイさんの背後からは凄まじい勢いで冷風が吹き荒れた。

氷魔人は怒ると冷風を巻き起こすらしい。


つまりかなり怒っていると言うことだ。


「女人の部屋に殿方が勝手に入り、しかも下着を漁るなんて......」


「ち、違うんですサイさん!」


「問答無用!!天誅!!」


「ぎゃああああああぁあぁぁぁああ!!!」











俺と魔王様は廊下を歩いていた。


「ごめんごめん、僕が悪かったって」


「魔王様謝る気ないでしょ!」


俺はサイさんに天誅を下せれ、ボロボロになっていた。


「最悪だよぉ......あの優しいサイさんに嫌われたかも知れない......」


「そりゃ下着を変態に盗まれそうになってたなんてサイちゃんも怒るよ」


「俺が怒りますよ魔王様!!」


「い、いや冗談だって、後で僕の口から説明するからさ」


そう言いながら手を首筋に当てて笑う魔王様。


「ちゃんと説明してくださいよ魔王様」


「へいへーい」


適当な返事をする魔王様。

俺が憧れの女性から変態だと誤解されて嫌われたってのになんだよこの返事は!!


でもサイさんの部屋も下着もいい匂いしたな......


「じゃなくて!もうああいうことに巻き込むのは止めて下さいよ!」


「わかってるよ、じゃあ次はどこに行こうかな」


魔王様はうーんと考える仕草を見せる。

俺的にはもう十分なのですが......


すると、魔王様はピンと来たかのように顔を上げる。


「よし!じゃあ城の地下に行こうか!」


「へ?地下?地下なんかあるんですか?」


「いいからついてきて!」


また魔王様は俺の手を握り、引っ張る。





それから魔王様は俺をエントランスへと連行し、立ち止まる。


魔王様は「うーん......」とキョロキョロと何かを探すような仕草を見せた。


「どうしたのですか魔王様、地下室の話はどうなったの?」


「いやぁ何回やっても迷うんだよね」


「え?どういうこと?」


「あ!ロイロイ、そこ」


魔王様は何かに気がつくと、俺の足元を指差した。


そこには5cm四方ぐらいの大きさで少しだけ他の床とは色が違う部分があった。


「そこ色違うでしょ?それ踏みつけてくれない?」


「え?こうですか?」


俺は魔王様の言う通りその床を踏みつける。


すると、その床は俺の体重を乗せると同時に沈んでいき、少し沈むとカチッ!という音が鳴った。


「え?何ですかこれは?」


俺は何がなんだかわからず呆気に取られていると、いきなりガガガガガ!!と地響きが起こった。


「うえっ!!何ですかこれは!?」


すると、地面が開き、レバーのような物が3つ出てきた。


「へ?レバー?」


「そっ!ロイロイ、それをロイロイから見て左、真ん中、右、真ん中、左、右の順で引いてみてくれない?」


「は、はあ......」


俺は魔王様に言われた通りにレバーを引いた。


「えー、左、真ん中、右、真ん中、左、右ね」


すると......


ピンポーン!!


何やら変な音が鳴り響いた。


ガガガガガ!!


その音が鳴り響いたと同時にまた地響きが鳴る。


「こ、今度は何!?」


ガタン!ガタン!ガタン!


と言う音と共にエントランスのちょうど中央辺りの床が沈んでいき、階段のようになった。


「な、なんだこれ!?」



俺は階段に駆け寄ると、階段の中は深く続いていた。


ま、まさかこれが......


「その階段が地下室の入り口だよ」


魔王様が歩み寄ってきてそう呟いた。


魔王様からの説明によると、地下室は秘密の通路となっていて、さっきの床のスイッチ、3つのレバーのギミックをクリアしないと入れないような設計になっているらしい。


魔王城っぽいと言えばぽいが......


「言い忘れてたけど、さっきのレバーのギミックは手順を失敗すると床が開いて針の山に真っ逆さまになる仕組みになってるんだよ」


「ええっ!!じゃあ間違えてたら死んでたじゃん!」


「まあ細かいことは気にしない!じゃあ地下室行こうよ!」


そう言って地下室への階段を下りていく魔王様。


俺は生きて帰られるのでしょうか......

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