表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/198

結婚式:指輪の交換-4

「はい、よろしくね」


 ハルコが近づいてきたかと思うと、シュウはカメラを受け取っていた。


 折しも、式場は指輪の交換という進行の流れで、アナウンスが『カメラマンの方は…』と言い終えた直後だった。


「これは…?」


 既に、ソウマがカメラを片手に前に駆けつけようとしているのが、シュウの目の端に見えた。


 だから、疑問だったのだ。


 ハルコが何故、カメラを彼に渡そうとするのか。


 撮影ならばソウマが行っているのだから、わざわざ同じ家庭から、もう1人参加する意義はないように思えたのだ。


「いいから撮ってきてもらえないかしら? 角度が違うと、写真の出来映えも違うでしょう?」


 にっこり。


 不合理な申し出だったが、別に断る理由もない。


 シュウはカメラを片手に、前の方に進み出た。


 角度が違えば、と言われたので、あえて正面に陣取っているソウマとは、違う角度になるような位置に立つ。


 ふむ、よいカメラですね。


 ソウマが、カメラをいくつも持っているのは知っている。


 その中の一つだろう。


 彼はよく、植物絡みでいろんな国に出かけていた。


 最初の頃は、その時に撮影してきた植物の写真を、いろいろ見せられたものだった。


 途中からは、そんな誘いもかからなくなったが。


 カイトもシュウも、植物に対してさしたる興味がなかったせいだろう。


 しかし、最近その関係で外国に飛んだという話は聞かなくなった。


 彼も結婚してから、自分の人生を変えた人間の1人なのだろうか。


 結婚。


 自分のしたいことを制限されるような女性とは、そういう関係にならない方がいいようですね。



 シュウは、周囲の喧噪も気にせず、ただ必要に応じて黙々とシャッターを切りながら、そんなことを考えていたのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ