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宝玉 1
きくらちゃんが帰るとお爺ちゃんが
「いっちゃんの賜った玉は精霊様の知恵の塊なのじゃ、此れは人を堕落する事も高める事も出来る物だ其れだけにその使い方を問われるだろう精霊様も罪な物を残したものだ。
いっちゃんくれぐれも言って置くけど宝玉はあまり使わない様にまして頼ってはいけないよ」
僕は手の平にある深いブルー色の玉を見つめこんな小さな玉が人を変える事が出来るなんて、お爺ちゃんも大げさだと思った。
僕が黙って玉を見つめているのを見てお爺ちゃんが立ち上がり
「此れから神社後の結界を解きに行って来るので留守を頼むよ」
と言って家を出て行った。
僕は玉を握り静かに眼を閉じた。
すると眼の前に、さくらちゃんが微笑んで立っている。
思わず眼を開けると手の平の玉が見えるだけである、僕が何度試しても、さくらちゃんが紅いスカートとと白い上着の巫女姿で出て来て微笑んでいる。
僕は宿題帳を取り出し難しい問題を見て眼を閉じた。
すると問題の解答や解き方がイメージとして頭に入って来る。
お爺ちゃんの言ってた宝玉に頼るな、と言うのは此の事だと思った。
それにしても最初に、さくらちゃんが出て来たのは僕は彼女が好きなんだと思った。
次の日、朝早く僕はお爺ちゃんに駅まで送ってもらって自宅に帰った。




