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人狼ゲーム -八つ目の大罪- 作者:寂尾蘭太
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26/33

25、人狼co

羽賀「俺が人狼だ!」

牧村「私が人狼だってば!」

日菜々が2人を交互に見つめる。

日菜々「うぅ……わかんないよ」

羽賀「は?わかんない?
えってか、普通にわかるだろ?
俺が先に人狼カミングアウトしたんだぞ?
牧村は、俺が人狼だって言って焦ってマネしただけの村人だって気付いてくれよ」

日菜々「……そ、そうなの?」

羽賀「そうそう!」

牧村「別に私焦ってないもーん。
本物の人狼だから。
お前は嘘なんだからすぐボロが出ると、どっしり構えてるだけだよ。
ふふ、むしろそっちこそ何を焦ってんの?ガラクタ」

羽賀「何だと?」

牧村「いやーお前が人狼は無理があるって!
さあ反論どうぞ、いくらでも」

羽賀「まあいい。てめえなんかと話してても仕方ない。
日菜々ちゃん!順を追って説明するぞ!
俺は最初、日菜々ちゃんが本物の占い師だと思った。
だから初日、日菜々ちゃんに投票した。
でも次の日、霊能者の前島を人狼だと言ってくれたことで狂人だと気付けたんだ!」

日菜々「あそこで……」

羽賀「そうさ!前島を人狼だと言ってくれたのは、本当にナイスプレイだった!
前島は俺を疑ってたよな?
あれ本当やばくて、さすが探偵だよ。
もともとの知り合いである俺でさえ、平等に疑えるって脅威だった。
でも日菜々ちゃんがブレずに、前島を人狼って言ってくれたおかげで俺は助かった。本当心の中でめちゃめちゃ感謝してたんだよ!
あそこから俺は日菜々ちゃんを、占い師だってみんなの前で言い続けたろ?」

日菜々「う、うん。なるほど」

牧村「羽賀、お前さあ……
肝心なこと言えてないじゃん!
お前が人狼なら、もう1人のパートナーは誰だったの?」

羽賀「あ?」

牧村「ねぇ、教えてよー。
人狼なら勿論言えるでしょ?」

羽賀「そんなの当然、桐生だ!
日菜々ちゃん、俺と桐生が人狼な。
占いローラーの時、日菜々ちゃんに投票したのも、桐生に投票出来なかったから。
……そう、大変だったんだよ。
あのバカ、いきなり占い師とか言って吊られちまうしな。
使えねえパートナーだったわ。
ずっと1人で大変だったけど、日菜々ちゃんのおかげでここまで来れたんだ」

日菜々「羽賀さんと桐生さんが……人狼?」

羽賀「そういうこと!
さすがに、わかってくれただろ?」

牧村「あはは!やらかしたねー」

羽賀「……何がだ?」

牧村「桐生が人狼?
残念。不正解だよ!
いや、でも意地悪だったね。ごめんね。
そう思っちゃうよね?村人チームはさ。
でも違うんだよねー。あはは!」

羽賀「はあ?何言ってんだ、こら」

牧村「じゃあそろそろ真実を教えてあげるね。
日菜々ちゃん、実はね。
占い師3人の中に人狼いなかったんだよ」

日菜々「え?」

牧村「日菜々ちゃんは狂人。
織田が本物。
桐生はただの村人なのよ」

日菜々「えっ?そうなの?」

羽賀「はあ、何言ってんだ?
占い師3人いて人狼がいないなんてありえねえから。
どういう反論だよそれ」

牧村「それは普通のお遊び人狼の話ね。
これは命懸けなんだよ?
桐生は疑われた時、咄嗟に占い師と言って助かろうとした村人なんだよ。
つまり私達人狼側は見えてたの。占い師にただの村人が紛れてるのをさ」

日菜々「桐生さんは……村人?」

牧村「そう!そしてそこが人狼だったって言い、霊能者を乗っ取り混乱させようって相方が言い出したの!
霊能者を乗っ取れば、占われることもないだろうってさ!」

日菜々「えっ?じゃあ……」

牧村「その通り!人狼は私と、前島だよ」

日菜々「てことは……」

牧村「そうそう、日菜々ちゃんが前島を人狼って言ったこと。あれ不運にも当たっちゃってたんだよね。狂人誤爆ってやつ。
だから私は本物の占い師は日菜々ちゃんと思ったのね、その時は。
結局速攻占われやがって前島のバカ死んじまうし、本当はすぐその夜に日菜々ちゃんを襲いたかった。でもあえて噛まなかった。何でかわかる?」

日菜々「……わ、わかんない」

牧村「前島人狼説が出たなら、占い師に人狼は残ってる可能性が高い。みんなもそう思う。だからあえて2人とも残した。
そして次の日に織田を人狼って言ってくれたことで、私は日菜々ちゃんが狂人だって気付けた。
だから昨日、日菜々ちゃんを信じるとか言って本物占い師の織田に投票した。
これが真実だよ」

日菜々「そ、そか……」

羽賀「ああ?日菜々ちゃん信じるって言って、織田に投票したのは俺もだ!
日菜々ちゃんが狂人ってわかってたから、残したかっただけだ。
あんなもん本気で信じたわけないだろが!」

牧村「あはは、そこだけは同意してあげる。
信じるなんて嘘に決まってるもんねー」

日菜々「……」

牧村「でもお前は本気で日菜々ちゃん信じちゃってたバカ村人だけどね」

羽賀「てか待てって!
そのこじつけは破綻してるぞ!」

牧村「何が?お前の言い分って、人狼は桐生と羽賀説でしょ?
じゃあもしそれが真実だと仮定しよっか!
なら私という村人は、それに乗っかるくない?後から説明してんだしさ。
私が人狼で正しいこと言ってるから、全く違うストーリーになったんだよ?
やっちゃったね羽賀さーん」

羽賀「お前は、康隆を殺せばとりあえず人狼が1匹いなくなるって提案した本人だろが!覚えてるぞ、俺は!
人狼が人狼を殺そうとしたことになるだろうが!矛盾だな」

牧村「はあ?お前は割れた爪を切らねえのかよ?
あんなカス切り捨てにいったに決まってんじゃん!あははは!

日菜々ちゃんに同意しとけば、前島と仲間とは思われない。
つまり日菜々ちゃんが本物だった場合でも、次の日占われにくいでしょ?
だから私は占い師2人とも残せたんだよ。
前島は吊られる流れで議論が終わりそうだったから、切り捨てモードにシフトしたに決まってるじゃん!」

羽賀「……くそ!お前舐めてたわ。
よくそこまで作り話考えたな」

牧村「作り話はお前だろ!
私は本当のこと言えばいいだけだから楽だし。
むしろ矛盾してんのは、お前だよ」

羽賀「はあ?何が?」

牧村「桐生とお前が人狼なんでしょ?
なら織田が占い師。日菜々ちゃん狂人。
前島が霊能者。九十九は騎士でしょ?
あれれ?山井は何になるのかな?
確かあいつ役職だって言ってたよね?
役職の数が合わないよー」

羽賀「は?知るかよ。吊り逃れでデタラメ言ったんじゃないのかよ」

牧村「吊り逃れって、あの時別に山井吊ろうなんて誰も言ってなかったじゃん。
つまり山井が霊能者だったのよ。
なぜなら、前島は人狼だから」

羽賀「そ、それは……」

牧村「ほら答えられない。
もう降参したら?あなたよくやったよ」

羽賀「……いやおかしいだろ?」

牧村「何が?」

羽賀「2日目のあの時、山井は日菜々ちゃんを強く疑い投票までしてるんだぞ。
お前の話が本当だと仮定すると、山井は霊能者なんだろ?
ならどうして明らかに自分の偽物の前島を全く疑ってないんだよ?」

牧村「……へえ、そういやそうだね」

羽賀「そういやそう?破綻したことを認めてるのか?
ほら、自分でもよく考えてみろよ。
おかしいだろ?
何で霊能者の山井は、自分の偽物前島を全く疑ってないんだ?って、おい答えてみろや! 」

牧村「……」

牧村が初めて口を閉ざした。

なんて議論だ。わからない。
羽賀と牧村……
どっちが人狼で、どっちが人狼のフリをした村人なのか全くわからない。

まさかここまで均衡した議論になるとは思わなかった。
普通パワープレイになれば、残された最後の村人なんて対応しきれないものなのに。
どちらにせよ人狼のフリをしている村人は、相当頭がいいな。

優秀な、ただの村人。

人狼の最大の誤算は、そいつを最後まで噛まずに残してしまったことだろう。





最終日、昼のターン。

1、前島康隆………死亡、2日目処刑
2、羽賀亮也
3、牧村芽衣子
4、織田武臣………死亡、3日目処刑
5、山井小百合……死亡、2日目襲撃
6、九十九一………死亡、3日目襲撃
7、桐生星華………死亡、1日目処刑
8、斉藤章三………死亡、1日目襲撃
9、桃山日菜々

残り3人。
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