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人狼ゲーム -八つ目の大罪- 作者:寂尾蘭太
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20、騎士co

羽賀「騎士だと?」

九十九「ああ、私が騎士だ」

牧村「騎士生きてたんだ!」

羽賀「いや牧村ちゃん、頼むから簡単に信じないでくれ!人狼の嘘カミングアウトもあるんだから」

九十九「では、本物の騎士だと言う者がいれば出ればいい。まあするなら、羽賀くんか牧村くんのどっちかしかないがな。
私は一向に構わんよ」

羽賀「……俺は違えよ」

牧村「私も。村人だよ」

九十九「では、私が騎士でよろしいな?」

羽賀「いやダメだ。昨日山井は役職だと言って殺された。その直後のカミングアウトなんて、とてもじゃないが信じれはしない。
初日と2日目、誰を守った?」

そう、護衛先の追求は大事だ。

九十九「初日は桃山くん、2日目は織田くんだよ」

羽賀「は?理由は?」

九十九「初日前島くんは霊能者を匂わせ、自身を必ず守れと言ってきた。それは人狼にも聞こえているから、襲われはしないと予想し本物っぽい占い師を守ることにした。
2日目は安全策にて人狼は残り1人となった。なら占われるのを恐れ、占い師を襲うと読んだ。
桃山くんが本物だと人狼1匹を排除している。しかし織田くんが本物だとまだわからない。織田くんが本物の時の被害が大きいと感じ、怪しくとも彼を守った」

ほう、初日は前島を守っていないのか。
当時の意見とも一致するこのひねた考え方は本物の騎士っぽいぞ。

まあ、そういうもっともらしい理由を用意したからこそ出て来たのかもしれないがな。

九十九「はしたなく泣いてしまったのは、斉藤くん、山井くんを守れなかったからだよ。私が有能な騎士なら、どちらも死なせずゲームを終えれたのだから。すまない」

牧村「そうなんだ」

羽賀「いくら言っても完璧に信じることは無理だがな。
日菜々ちゃんが本物の占い師なら、お前は騎士確定だろう。
でも織田が本物占い師だったらお前には人狼の可能性が残るしな」

九十九「まあそこは重要ではない。
私がカミングアウトした理由はひとつ。
……取り引きがしたい」

羽賀「取り引き?」

ほう。

九十九「ああ。
人狼よ。名乗り出てくれはしないか?」

日菜々「……えっ?」

織田「……何いうとるんじゃ?」

九十九「もう殺し合いをしなくていいんだよ。全員を助けられるんだ」

織田「具体的方法を教えんかい……」

九十九「ああ。騎士の護衛先と人狼の噛み先を合わせよう。
すると狼の牙は、夜に無人で作動する。
これを繰り返す。
狼の牙の作動回数は電力の関係で9回まで。
狼の牙が、作動しなくなればゲーム続行不可能。
ゲーム続行不可能なら、帰っていい。
全てセイギノミカタの言ったことだ」

全員聞き入っている。

羽賀「……今日の処刑はどうすんだよ」

九十九「無効票を使う。もしくは死亡者に投票する。
無効票が最多となれば処刑自体無効かもしれない。それが心配なら、投票することが確認出来ている死亡者をもう一度殺せば全員生き残れる。

……私はずっと疑問に思っていたんだ。
ゲーム開始前に、この見せしめ死体がわざわざ円卓に並べられたことを」

九十九の人差し指が向く。

九十九「この死体が現れた本当の意味は、互いに信じ合いこの死体に投票を集めることが出来るならば、9人全員生還の可能性を残すためだったんだ」

くくく、面白い展開になってきたな。

牧村「でも、夜に狼の牙が無人で作動しないかもよ?」

九十九「それなら、最大作動回数を言う理由がない。
作動回数が増える場合があると言っているようなものだ。
つまりそれは騎士の護衛」

羽賀「おい、セイギノミカタ!
この方法はありか?」

セイギノミカタ「……」

くく。
残念ながら、もう答えられません。

羽賀「おい、質問無視かよ!」

日菜々「ゲーム中の質問は受けつけないって言ってたもんね」

九十九「みろ?つまり認めているようなものだ」

織田「本当に助かるんか?その方法に賭けてええんか?」

織田が身を乗り出す。

日菜々「最低……」

織田「……あ?」

日菜々「最低だよ。恥ずかしくないの?
あんたが前島と一緒に、斉藤さんと山井さんを殺したこと私もう知ってるんだよ!
山井さんに至っては、自分の占い結果が正しいって言いたいだけで殺したんでしょ?
人を殺した挙句自分だけ助かるの?
あんたこそ罪を償うべきだ!!
このうそつき!!」

日菜々が叫んだ。

織田「……」

織田は圧倒される。僕もびっくりした。
日菜々がこんな大きい声で、人を否定するところは初めて見た。

羽賀「で、でも九十九がさ、人狼だったら……どうなるんだ?やばくね?」

牧村「うん。それにもし本当の騎士だとしても、人狼が言うこと聞いてくれないかもしれないよ。
現に名乗り出て来ないもん」

九十九「ああ、だからこれはお願いになる。私自身騎士カミングアウトというリスクを背負っている。
人狼よ、あなたも勇気を出してくれないか?
咎めはしない。生き残り、一緒に罪を償うことが大切だ。
私はあなたを含む全員を救いたいんだ」

九十九は顎をひき、頭を下げる。
……これはどっちだ?
本物の騎士の勇気か?
それとも人狼の演技なのか?

羽賀「……」

牧村「……」

日菜々「……」

織田「……ふん、生きて罪を償う苦しみなんか考えたことあるんか怪しいもんじゃがのう。
まあ、おのれが本物の騎士としたら、その勇気はすごいもんじゃ。
だがすまんのう、その交渉は決裂じゃ」

九十九「……なぜだ?」

織田「例えば、白確定か何か知らんが桃山を守りゃあいいわ。
言っといたるがな……人狼は絶対その通りにしやせんわい!」

羽賀「な、何でだよ」

牧村「あなたがやっぱり人狼なの?」

織田「……ノーコメントじゃ」

ゴーンゴーンと鐘の音が響く。

九十九「私に賛同してくれる者は、清水灰司に投票してくれ!
……頼んだぞ」

九十九が最後滑り込みで、発言した。

そこで3日目の村民会議の時間は終わってしまった。

セイギノミカタ「はい。話し合いは終了です!
これより一切の会話を禁止させていただきます!
日が暮れて、容疑者を処分する時間がやってきました。

手元のモニターで処刑したい人に投票してください」

日菜々「……」

織田「……」

羽賀「……」

牧村「……」

九十九「……」

結局、九十九の話に乗るのか、別の誰かに入れるのか、どのパターンを追うのか何も決まらずに終わってしまったな。

安全策で日菜々か。
終了狙いの織田か。
九十九のプランでいくのか。

名乗り出なかった最後の人狼は何を考えているのだろうか。





3日目、昼のターン。

1、前島康隆………死亡、2日目処刑
2、羽賀亮也
3、牧村芽衣子
4、織田武臣
5、山井小百合……死亡、2日目襲撃
6、九十九一
7、桐生星華………死亡、1日目処刑
8、斉藤章三………死亡、1日目襲撃
9、桃山日菜々

残り5人。
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