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人狼ゲーム -八つ目の大罪- 作者:寂尾蘭太
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12、乗っ取り

前島「俺が人狼……だと?」

誰もが黙った。それは僕もだった。
前島が人狼?

前島「ふ、驚いたな。
桃山、お前偽物だったのか」

日菜々「こっちのセリフだよ。
あなたこそ、あれだけみんなを導いてくれてたのに……人狼だったなんて」

羽賀「え?え?何これ、どうなってんだ?」

牧村「前島さんは霊能者って言ったよね?
でも人狼だった?
どっちかが嘘ついてるってこと?」

前島「ばかが、そこのくそ女を信じるな!この女は占い師でも何でもなかった。
全部デタラメだ。騙されるな!」

九十九「ほう……これは実に面白い展開だ。
前島くん、君は桃山くんを本物と言ってたのに意見がぶれていないかい?」

前島「さっきまでの状況ではな!まんまと騙されていた」

九十九「いや危ないところだった。我々は人狼に会議の進行を任せてしまっていたのか」

前島「……なんだと貴様」

九十九「おかしいとは思っていたんだよ。
桃山くんもそう思ったように、君が本当の霊能者なら、なぜ昨日の議論の最後にはっきり言わず、あんなぼかした言い方をしたのだい?」

前島「説明しただろう!あえて怪しまれることと騎士護衛があると思わせたかったと。
これは命懸けのゲームなんだぞ?
自分が殺されないように策を打つのは当然だろう?

と言うか、今までまともに議論もしなかったくせに、ここで乗っかってくるとはお前も人狼か?」

九十九「自分を疑う者は全て人狼か?
探偵らしく論理的に否定してみなよ」

前島「五月蝿い、そうするつもりだ!
まず桃山は占い師として破綻しているだろう」

九十九「ほう、どこがだ?」

前島「俺を人狼って言う時点で破綻だ。
俺は霊能者だ。霊能者は俺しかカミングアウトしてないんだぞ?
俺が人狼なら本物の霊能者は誰で、何をしているんだって話だ」

九十九「では、聞いてみよう。
本物の霊能者がいるなら、今ここで必ず出てきてくれ。このままでは人狼に乗っ取られるぞ?
どうだい?いないかい?」

誰も出ない。つまり他にいないのか。

前島「ほら見ろ。
ふん、出て来れないよな?
もう狼1人、狂人1人を、占い師とカミングアウトしてしまっているから、潜伏している人狼はあと1人。さすがに狼側全員が役職を騙るなど出来ないだろう」

役職は今、占い師が3人、霊能者が1人。
もしこれが占い師が3人、霊能者2人になれば、役職持ちが合計5人で
本物占い師、狂人、人狼
本物霊能者、人狼
と、こういう内訳になる。
つまり役職全員ローラーするだけで勝てる。
最後に潜伏している人狼も、さすがに霊能者だと言えなかったか。
まあ前島が本物の霊能者だと仮定した話だがな。

前島「つまり俺は本物。桃山は狂人でいいな?」

牧村「待って、何で日菜々ちゃんは人狼じゃなくて狂人なの?」

前島「阿呆が。
占い師3人の内訳は、本物、狂人、人狼と人狼チームの連携ミスだと教えただろう?
つまり霊能者の俺から見た時、人狼は桐生。
そして俺を人狼だとうそぶく桃山は狂人。
つまり本物は織田。
そして本物の織田の占い先である山井も白確定だ。
したがって最後の人狼は、羽賀、牧村、九十九の誰かだと言うとこまでわかってるんだ!」

気持ちいいほど筋が通っている考察だ。
人狼と言われたのに、ここまで考えられているなんてやはり頭の回転が早い。

羽賀「えっじゃあ、牧村ちゃんか九十九のどっちかだ!俺じゃねえぞ」

牧村「えっ私も違うよ!
じゃあ九十九さん?」

九十九「……桃山くんが狂人?
それはおかしいな。狂人が3人目のカミングアウトをするわけがない。
これは昨日の君の言葉だが?」

前島「あえてそうすることで、そう思わせられただけだ!
俺を疑うのは勝手だが、
俺が人狼だと言うなら、本物の霊能者は誰だ?それを答えてみろよ!」

九十九「……ふむ」

日菜々「斉藤さんだよ……」

羽賀「ん?死んだ斉藤が?」

前島「……」

日菜々が思い出すように話す。

日菜々「斉藤さんが本物の霊能者だったんだよ。
そう言えば霊能者っぽい発言してたもんね。
あの時、人狼側に透けちゃったのか。
だから役職も言ってないのに最初に狙われちゃったんだ……」

牧村「どういうこと?どういうこと?」

九十九「あの発言か。霊能者と騎士はいつカミングアウトすればいい?って急に聞いてきた」

日菜々「そう。あれは主観的な発言だったんじゃないかな」

羽賀「待て、話が見えない。どういうことだ?」

九十九「霊能者が斉藤くんのパターンなら、全然破綻ではないという話さ。
斉藤くんは、霊能者や、あと騎士はいつカミングアウトすればいい?という発言を昨日していた。
これは、私は霊能者になったが、どうすればいい?にも聞こえる。
……だから殺されたんじゃないか?
我々の今の推測。探偵の前島くんなら昨日していても不思議ではないしな。

昨日、前島くんがはっきり霊能者だとカミングアウトすると本物の斉藤くんはさすがに黙っていない。だからあんなぼかした言い方を議論ギリギリにするしかなかった。
全ては霊能者を乗っ取り、理論的な推理をし我々3人に疑いを向けさせるため」

前島「実際疑っている。俺が人狼だと言われたら、えらく乗っかってくるじゃないか。
俺のことを人狼だと嘘ついた桃山を見て、狂人が桃山だとわかった人狼じゃないのか貴様?」

九十九「違うな。まあ少なからず君のことが嫌いなのは認めるよ。
人の命を軽視した発言、考え方は特にね。
それもみんなを救うため冷酷な判断をしてくれているならまだしも、騙している人狼だったなら、私は君を許さない」

バン!!

前島がテーブルを叩いた。
かなり大きな音がした。強く叩いたろう、その手に血が滲んでいる。

前島「貴様……誰に向かって許さないと言った……社会のクズごときが!!」

羽賀「おい、落ち着けって!キレても仕方ないだろ?」

前島は息が荒れるほど怒っている。
それを羽賀がなだめた。

前島「……ふう、そうだな。
とにかく今日、俺を信じてくれる者は羽賀に投票しろ。上手くいけば、これで終わる」

羽賀?
急だな。なぜだ?

羽賀「えっ?俺?何で何で?」

前島「羽賀、俺はさっき挙げた3人の中でお前が最後の人狼だと見ている」

羽賀「はあ?わけわかんねえ!」

前島「……なら納得させてやるよ。探偵としての推理でな。
俺は事件を解決する人間だ。自ら事件を起こすことは決してしない」





2日目、昼のターン。

1、前島康隆
2、羽賀亮也
3、牧村芽衣子
4、織田武臣
5、山井小百合
6、九十九一
7、桐生星華………死亡、1日目処刑
8、斉藤章三………死亡、1日目襲撃
9、桃山日菜々

残り7人。
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