㉜ フィナーレ
さあ、いよいよ第一部のフィナーレです。
今日まで読んで下さり、ありがとうございました!
「由理子、貴女は私たち他種族の希望です。鳥族も、犬族も、猫族も、みな貴女のこれからの成長に、期待しています。」
そう言ったのは猫族の王子、ミケーネだった。
「私も同感だわ。これまでの貴女の言動は、超時空犬猫会議にまで届いている。獅子王にも、狼王にも、虎王にも、おおむね高評価をもらっているのよ。」
黒猫の戦士、バステト嬢もそう言った。
「我々チーム・サン・ジェルマンとしても、これからも一層、地球の環境破壊を監視し、時には介入して、人類滅亡を避けるために、努力を続けるつもりです。ひとまずはそれで、納得していただけませんか、女王?」
重ねて伯爵がそう言った。
「……どうやら、私の負けのようだな……で、どうするんだ?裏切者の私を、今すぐここで、処刑でもするのかね?」
皮肉な笑顔を浮かべながら、ウアジェト女王は、自嘲気味にそう言った。
「そんな事をしたら、貴女と発想が同じになってしまいます。そもそも我々は、警察でも無ければ、裁判官でも無い。ましてや、死刑執行人でもありません。あくまでも我々の立場は、時空調査隊なのです。ですから、我々としては、これからも貴女に、人工衛星ブラックナイトと、地下世界アガルタから、地上の様子の監視を続けていただきたいと考えます。」
伯爵は、女王に向かって、静かにそう言った。
その部屋の他のみんなも、誰も異議を唱えなかった。
それもそのはず。用意周到な伯爵は、数日前に、この件に関して、女王抜きのメンバー全員で、あらかじめ、話し合っておいたのだ。
「何か気になる事が有ったら、いきなり人類粛清!何て言わずに、ちゃんと私たちに相談してよね?」
由理子がそう言った。
「僕たちも、出来る限りの事はするよ。」
鷹志もそう言った。
「大切なのは、愛する気持ちです。」
ジャンヌ・ダルクが言った。
「頭に来て、暴れたくなったら、私がお相手してあげるわよ。」
雪子がそう言った。
「……雪子さん、それは……。」
伯爵がたしなめる。
「何よ。ジョークよ、世紀末ジョーク!女王と伯爵の今の話も、全部ジョークなんでしょ?もう、そういう事でイイじゃないの!」
「まったく。敵わないな、キミたちには……じゃあ、お言葉に甘えて、私はこれで失礼するよ、ソレでイイんだな、伯爵?それにみんなも?」
ウアジェト女王がそう言いながら、レストランに集まった、皆の顔を見回す。
みんな一人残らず、笑顔で頷いていた。
女王は両の掌を上にして、首をすくめる欧米風のポーズで、ヤレヤレと首を振り、そして音も無く、その場から姿を消した。
かくして、今回の"ノストラダムスの大予言事件"は、本当の幕引きとなったのである。
しかし、チーム・サン・ジェルマンの時空調査は、これからもまだまだ続くのだ。
人類が、滅亡でもしない限りは……。
一日2000文字を目安に、2025年の7月16日から、人生初のネット小説の投稿を始めて、1年強程かかりました。そして、これにて無事に、この物語の当初に予定していたプロットは、描き切りました。
最後まで応援して下さった読者の皆様、本当にありがとうございました。
この先のストーリーがどうなるかは、作者の私にも未知数ですが、引き続き応援していただけたら、幸せに存じます。
回収し切れていない伏線については、いずれまた、その内に……(^_^;)
ともあれ、以上を持ちまして、「セーラー服と雪女」シリーズの『第一部』を終わります……『第ニ部』もどうぞ御贔屓にお願いいたします(>ω<)
2026年8月某日 サナダムシオ




