第18話 郷土のお祭り『つつじ祭り』開幕っ!?
平成2年初夏。
どうにか仕事にも慣れ、“余計な行事”にも“いやいやながら”も納得せざるを得なかったわたくし。
わが郷土では『つつじ祭り』なる物が開催されるようで。
(令和5年最終?――長き歴史を閉じたお祭りでした。結構有名な歌手とか来ていたんですよ?まあ、演歌歌手だけどね)
そして駆り出される青年団。
どうやら当日。
屋台とかで焼きそばや焼き鳥を売るらしい。
ワクワクしますよね?
きっと。
――普通の“感性”の人なら。
でも私は陰キャ属性全開。
実はバーベキューとかも面倒くさいが先に立ち、好きではありません。
――絶対に片付けとか、やらされるし(笑)
…きっと仲の良い友達とかとやれば楽しいのだろうけどね。
子供の時にそういう体験していませんので。
はい。
つまりですね。
“苦痛”でしかないのですよ!
しかもその直前まで、訳の分からない『消防団』という組織の大会とか言う、ふざけたもののためにほぼ毎晩駆り出され。
そして貴重な休みを奪われ。
なんとその翌週にそのお祭りでございます。
若いころの4月5月。
職場も土曜日は半ドンだったため、まともに休んだ記憶――ありません。
何はともあれそんなわけで。
軽トラの荷台に座り、山と積まれた食材を押さえながらのでこぼこ道。
今はもう舗装完了しているけど。
あの年はちょうど工事していたんだよね。
ギラギラと照らす初夏の太陽。
頬を撫でる高原特有の澄んだ空気と冷たい風。
まあね。
ロケーションは最高だったよ?
何気につつじ、メチャクチャ奇麗だし?
でもね。
――その後がいただけない。
※※※※※
「おいっ!?まだかよっ!…早くしろよな」
「す、すみません…今すぐ……熱っ!?」
灼熱の炭火。
何度も触れ、火傷してしまっている腕。
香る暴力的な焼きそばの匂いと列をなすお客の怒号。
うん。
マジでカオスだ。
「焼き鳥10本!!はい、1000円です!」
「あー、先に食券買ってね?…こらこら、割り込むなっ!」
「焼きそば、ストック終わったよ!頑張って焼いて!!」
………うん。
言うのは楽だよね?
何しろ子供のころから料理していたせいで。
数日前の最終打ち合わせの時、私は余計な一言を言っていた。
『えっ?豚肉?――食中毒怖いですよ?……ウインナーにしません?』
うん。
確かに言った。
そしてそのおかげで。
いつも秘密裏に腹を壊す人(笑)、極端に減ったし?
でもね?
――『なら、焼きそば任せた。うんうん。いい新人が入ったよな』
…………えっと?
用意する焼きそば約450食。
私が焼くの?
一人で!?
確かにね。
鉄板なので、一気に10食分くらいは焼けるよ?
マジでしばらく。
焼きそば嫌いになりました。
流れ来る少し有名な演歌歌手の歌声。
焼きそばを求める怒号で、ほとんど聞こえなかったよ(笑)
※※※※※
恐らく昔、そして田舎。
きっと様々な検査とか――“ザル”だったんだろうね。
まあお祭り。
何はともあれ、村民の皆さまは楽しまれていたようでした。
――保健所とか来なくてマジで良かったよ。
※※※※※
何はともあれ。
どうにか終わったお祭り。
片付けを終え、団室の前でほっと息をついたのが午後10時。
数えきれない火傷とほぼ一日立ち尽くしだった、鈍い痛みを感じている足。
(やっと解散……はあ、明日も仕事だ……帰ろうかな……)
「お疲れ!――さあ、繰り出すぞっ!!中込行こうぜ!!」
………………………………は?
結果。
家に着いたの、月曜日の朝6時でした。
何やってんのマジで!!(ToT)




