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ゲーム開始時死亡?のモブですらない私が、平和な物語に上書きしてやります!  作者: 明。


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第40話 遅れてきたモテ期ですかね?

 ブラッド侯爵家は謀反と精霊を害したことで取り潰しとなり、火種になりえる2人は奴隷となってフレア公爵家に仕えることとなった。


 まあ、そこまではいい。


「姉様、あ〜ん」

「ルベラ、僕がやる!」

「いいえ、先輩である私が!」

「私がやりたいです!」


「自分で食べたいんだが?」


 なんだろうね、モテ期?いや違うな。お世話したい奴隷に包囲されている。そりゃ、昔の私はもっとこう、チヤホヤされたいと思ってたよ?でもな、今じゃないんだわ。


「ご主人様、我があ〜んしてやろう」


「ん」

「あーーー?!」

「ひどい!抜け駆けです!」

「いっちゃん様、私がいたしますので」

「いやいや私が!」


「静かに食べたい。次騒いだらしばらく入室禁止するよ」


 全員黙ってしまった。


「ご、ご主人様……我は違うよな?ご主人様の可愛い猫だもんな?」


「まあ、そうね。いっちゃんは猫だものね。少しぐらい騒いでも……」

「異議ありです!そやつは」

「アウト」


 ポッポちゃんがララに退場させられた。その後ろをついていき、豆菓子を1袋渡した。


「今回頑張った分よ。少し休んできなさい」

「一生ついていきます!!」


「いやだから休めと……そもそもうるさくしたからしばらく入室禁止。ソレゆっくり食べて終わったら戻りなさい」


「は〜い」


 ルンルンで何処かへ行くポッポちゃん。人けのないところで食すのだろう。さて、私も食事しよう。


「…………」


「………(モグモグ)」


 しんど。黙って食べるとこじーっと見られるのしんど。ララとリリはそれ察したけど、ガイアス達にそこら辺読めって無理だろうしなぁ。


「あんた達も食べたら?」


「いや、こういうのはきちんとけじめをつけないと…と思いマス……」


「ルベラは楽しいです!」


「……自分だけ食べてるのしんどいのよ。特に用もないし、食事してくるか一旦退室するか選んで」


「では、室外でお待ちしております」

「姉様、またねぇ!」


 2人が退室した。







 くっそ疲れるな?!






 あの2人は結局ゴネにゴネ、パパ様も降参した。おかしいよね?私を主にしたいと逆指名する奴隷とか聞いたことないわ!


「はぁ………」


 まあ、しかしなってしまったものは仕方がない。そもそもガイアスとルベラには何の罪もないのだが、法律上謀反を起こした者の親族はよくて奴隷、悪くて死刑。生かしておくとまた繰り返すことが多かったからというのが理由らしい。なので形式上奴隷として過ごしてもらい適当なところで侯爵として復帰してもらうつもりだ。


 それはそれとして、なんであの2人奴隷としてやる気満々なの?適当にしてくれればいいというか、ガイアスは私の世話より別の仕事してほしい……。


「あ、それだ」


 別の仕事をさせればいい。私の側仕えはララ達。ガイアスは私のスペアとしての教育も受けている。馬鹿どもを追い出したぶん、手が足りない部分などいくらでもある。


 そうと決まれば……私の仕事を降ってしまおう!


「ガイアス、アンタしばらく屋敷の管理業務して」


「え」


「できるでしょ?」


「そりゃ、できますケド……」


 ガイアスは数学に強い。私よりよほど向いているだろう。


「ルベラはララ達のお手伝いね。きちんとお仕事してちょうだい。私の奴隷なのだから」


「「はい!」」


 う〜ん、いい返事。そう思った瞬間、庭から轟音が響いた。もう慣れたものだ。


「ルビー様!!」


「あら、ルークス君」


 てっきり彼の兄かと思ったが珍しいこともあるものだ。着地失敗でもしたのかな?


「ぼ、僕と婚約してください!!」


「ん??」


 大きな薔薇の花束とともにそう言われた。こんやく??


「僕では頼りないのは理解しております!ですが、僕は3男ですし貴女の補佐として!隣に立つことをどうかお許しください!!」


「…………お、おう??」


 チラッと見たらガイアスが泣き出しそうな顔をしていた。以前ならともかく、今の立場では何も言えないだろうしな。かわいいお耳出てる。しんなりしおしおで可哀想カワイイんだが。性癖歪みそう。


「ごめん、私草食系男子が好きなの」


「そ、そんな……僕が肉食であるばかりに……!」

 

「いや、ソレそういう意味じゃないでしょ……」


 思わずツッコむガイアス。まあ、冗談のつもりだったのだよ。まさか信じると思わんかった。


「まあ、草食系男子が好きは冗談としてね。今貴方と婚約するのは得策じゃない。それに、私の予定ではガイアスと結婚するつもりなのよ。彼はすでに機密事項も知っているしね」


 ぶっちゃけ私より当主の座に近かったガイアス。恐らくそうだろうと知ってるふりをして言ってみた。ガイアスが驚いている。今さらハッタリとは言えないわ。


「……それに、今ランス公爵家を立て直せるのは僕だけだから、でしょう?」


「それもあるね」


 ルークス君が私に跪いた。


「いつか、でかまいません。ランス公爵家に僕が必要なくなる時が来たら……その時こそまた求婚いたします。あくまで彼は『予定』でしょう?」


「それは、まあ」


 現時点では不確定の未来。ガイアスが結婚した相手に惚れないとも限らない。


「ルビー様の成人までに立派な草食系男子になってみせます!」

「それ本当に冗談だから一旦忘れて!!」


 ルークス君もやはりあの兄たちの弟ということか……私の話を聞かずランス領に帰っていった。

 モテ期?モテ期なの??モテ期って疲れるんだな。初めて知ったわ。

 敵意には攻撃するけど好意はどうしたらいいかわからないルビーたんでした。


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― 新着の感想 ―
不本意なモテ期、それはロザ様と違って『たった一人のお相手をロックオンして逃さぬよう自分の持てる限りの力(魅力とも言いますネ)と使える手は何でも使って相手を落とす』という気合が足りないせいかと……。 ま…
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