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拝啓、悲劇的で素晴らしいゲームのシナリオライター様。私が平凡でつまらない物語に改悪してみせます。  作者: 明。


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第30話 人外にはなりたくない

 とりあえず、我が家の応接室に移動して話し合うことに。私としては折角なのでドラゴンタクシー等の話をしたかったのだが、現在部屋は別の議論で白熱しています。


「あんなヒールは初めてです。まるで温かいもの包まれたような……」


 ルークス君はうっとりしていた。そうなの??ヒールの違いなんて知らんがな。


「そうなのね。それから、あんなにキラキラするものではないわよね」


 それはまあ……確かに。


「うちのルビーたん、マジ天使だからね」

「パパ様、それは違うから。パパ様の娘だから」


 流石にツッコんだ。人外にしないで。


「わ、わかります!ウチの借金を全額返済してくださるなんて……!」

「ルークス君?!」


 いや、お前も同意するな!


「うちのルビーたん、マジ天使だからね」

「じゃあパパ様も天使ってことで」


「「「それはない」」」


 「なんでそこは全員意見が一致するの?!私が天使ならパパ様は親なんだから天使じゃないの?!」


「天使は僕の妻ローズたん……ルビーたんのママだよ」


「ローズちゃん………?いや、ローズちゃんはどっちかと言うと……ガーちゃんの前では天使だった……?」


 先生がめっちゃ眉間にシワを寄せてらっしゃる。


「いや、ママ様も普通の人間だから!」


「いや、絶対普通ではないわ。ローズちゃんの武勇伝聞いとく?」


「あ、ぜひ」


 ママ様の話ってほぼ聞いたことないや。


「なんでお前が話すんだ!パパ様がたくさん教えてあげるよ!」


「ありがとう、パパ様」


 でもなんとなくだけどママ様はパパ様にいいところしか見せてない気がするから、先生からも聞いておきたい。


「うんうん。後でゆっくりお話しようね、ルビーたん。さて、盛大に脱線したが、とりあえず、今回の件は秘密ってことで」


「「「異議なし」」」


 満場一致である。


「ルビーたんも気をつけてね。下手したら聖女とかにされちゃうからね?」

「今後めっちゃ気をつけます!!」


「うんうん。特に教会に目をつけられないようにねぇ。そういやローズちゃんがそれで大変だったのよねぇ。ルビーちゃんほどじゃないけどローズちゃんも魔力が高いからか普通よりヒールが上手でねぇ………」


「そういや、結婚してからもちょっかい出しに来てたね……。教皇なんてハゲればいいのに」


 パパ様の目が本気だ。ハゲればいいって目じゃない。これは物理でハゲさせるぞゴルァな瞳だ。


「ところでぇ、ルークスくんだっけ?ランス公爵家の子よね。もしかしてぇ、ドラゴンタクシー?とかのお話をしにきたの?」


「あ、それは来週の予定だったんですけど……あっ、借金!!全額一括で支払われてたって……ま、まだ正式に契約を取り交わしてもいないのに、あんな大金……!ぼ、僕らが悪いやつだったらどうするんです?!払ってもらっておきながら、知らんぷりしちゃうかもしれませんよ!?」


「いや、絶対ないでしょ。何?わざわざそんな事を言いに来たわけ?君たちが律儀なのは理解しているし、ベンが私を裏切るはずない。放置すればまた利子がつくんだから、早く支払うべきでしょ。それに、これは投資よ。私は支払った借金より儲ける気満々だからね」


「ルビーちゃん、カッコい〜!やっぱりローズちゃんの娘だわ!今の表情とか、そっくり!」


「そ、そうです?あ、そういえばルークス君はなんで墜落したの?」


「それが、フレア公爵領付近に差し掛かったら高速で何かが追い抜いていって急激に気流が乱れてバランスを崩してしまいました。それにドラゴンが驚いてしまいまして制御不能になりまして、墜落してしまいました」

  



 ルークス君以外の全員の視線が先生に集まった。   




「ご、ごめんなさい!!ドラゴンに乗ってみたくて最高速度で飛んでました!いつもならもう少し離れた位置から追い抜くんだけど、急いでて……」


「…………え、アレ人間だったんです??てっきり新種の魔物か何かかと……」


「ぶひゅっ………まあ、ルークス君が無事だったから良かったが、下手したら死んでたぞ」


「えうう……ごめんなさい………今後は騎竜を見かけたら減速しますぅ……。まさか騎竜にまでビビられるなんて……も、もしかして乗れない?!竜に拒否られる??」


 先生も小動物に怖がられるらしい。

 その法則で行くと、私とパパ様も無理では?特に私の気配は世紀末覇者らしいし?


「そんなことは…………ないと言いきれないのでちょっと試してもらえますか?」





 フリージア先生の場合。

 さっきのこともあってかビクッとして距離をとろうと………いや飛んで逃げた。そしてフリージア先生に首根っこつかまれてマナーモードで帰ってきた。

 先生、罪のない騎竜をいじめたらダメだよ。


「……ビビってるね」

「……ビビってるな」


 パパ様の場合。

 チラッチラッと見てはいるが絶対に目を合わせようとしない。とりあえず撫でることには成功した。


「………先生ほどではないけどビビられてるね?」

「………うわ〜ん!!まさかあんな大きな生き物にまで怖がられるなんて……!」


 私の場合。

 近づいたらマナーモードかなってぐらい痙攣しとる。え、1番ビビられてるの、私?!し、仕方ないな、奥の手だ!


「……ピクシードラゴン君!通訳して!背中に乗せてくれたらお肉あげるって言って!」


「ぴきゅ。ぴーきゅ〜」


「………ガウ」


 騎竜のマナーモードは止まり、背中に乗れ………いや、分かりにくいけどまだ震えてるぅ……!

 でもお肉は食べてた。空腹なのかよく食べるなぁ。


「…………1番怯えられてるな」

「間違いないわね………う〜ん、流石私の弟子。将来有望だわぁ」


 え、このままでは公爵家は使えないってことに?!なんとかしないと!!私もドラゴン乗りたい!!

わりとどうでもいいあとがき

※騎竜さんから見たそれぞれ

ルークス→将来強くなるであろう相棒

フリージア→なんかやべぇ緑色。殺意はないから多分敵じゃないけど怖い

パパ様→なんかやべぇ赤色っぽいニンゲン。緑色と違って落ち着いてるから多分いきなり攻撃したりはしない、よな??鱗剥ごうとかしたりしないよな??

ルビー→    ヤ  バ  い

 ねえねえ、ルークス俺が何したの?悪いことした?そういえばさっき墜落したもんな……そのせい??ドラゴンステーキにされる?!タスケテェーーーーーー!!!


 ダントツで気配がヤバいルビーたんでした。

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― 新着の感想 ―
仕事で関わった人には「魔女王」と呼ばれて怯えられたりしたけど「何かあったら「⬜︎ザリンドちゃんのせい」と確定され(事実だけど)ながらも家族からも愛されてる奇跡の存在ろざ様はもふもふ&爬虫類にもモテモテ…
ルビーちゃん、羅王だった(笑) ケンシロウだったら、怯えられずにすんだのに。(死を覚悟されて、言いなり状態になる。)
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