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説明しろやぁ!!


(あー、人が来ちゃったか〜)



「@jg☆$j2!#jw〒〆*€」

 青年は何かを喋っているようだが、ヴォルケンにそれは言語として聞き取ることができない、



『やば〜い、人が来ちゃった⭐︎』

《語尾に⭐︎をつけて報告することではないです!》



『そんで、コトバどうする?ヴォルケンの加護あげていい?』

《…………………もう、ご勝手にどうぞ。

 今日はもう連絡してこないでくださいね。会議はじまりますんで》

 考えるのを放棄して、呆れ疲れたように配下は言い、そのまま念話は途絶えた。



(あ、切れた。

 ま、いいって言われたしつけるか、加護)



 ヒョイっとヴォルケンはその青年に加護をつけた。

(えい!)

 


「何?え?これなに?え?はい?」



「いきなり出てきたからびっくりしたよ。それで、君、誰?」

 ヴォルケンはフランクな感じを意識して青年に話しかける。

 


「えっと、俺は、才春樹(かしこはるき)です。えっと君は?」



 ヴォルケンは自分が名前を聞いた癖に、自分の名を聞かれることを失念していた。

「あー、僕の名前、は」



(えー、どうしよ、ま、いいか。話そ。どうせ隠しきれないだろうし)

「僕の名前はヴォルケン・アクア」



「なんて呼べば」

「ヴォールって呼んで。あ、一応僕神様ね」

 さらりと重要なことを言うヴォルケン。



「ちょちょちょっと待って」

「ん?」



「神様って言った?いや、言いました?」

「うん。敬語やめてね〜」



「無理です!ちょっと待ってください。俺に時間をください。今情報量が多くて」

 春樹はヴォルケンに懇願する。



「わかった。質問あれば言ってね。答える」

「わ、かりました」



 それから数分が経った。

「質問を、いくつか、します」

「はーい」


「まず、俺は何故いきなり森に?」


「多分、時空の穴に引き込まれた」


「ぉ、う、はい?」

「あ、ごめん。説明するね」


「時空の穴っていうのはこの世界と()()()の世界と繋がっているとっても珍しい穴のこと、なんだけど、」


「俺はその穴に引き込まれたと、」

「多分ね」



「戻る、方法はあるんですか?」

 神妙な顔で春樹は問う。



「引き込まれた穴をもう一度通る、のが、一番なんだけど、」

 ヴォルケンはチラリと春樹が来た穴の方向を見て言いにくそうに言った。

「塞がっちゃってる、から、難しいかもしれない」


「っ!そう、ですか」

 春樹の顔は今にも泣きそうな顔になった。





 それをヴォルケン()が黙って見ているはずもなく。

「難しい、というのは人間目線から見た時の話。ハルキ、だったね。

 君はとても運がいい。



 一番最初に出会った者が(この僕)なんだから」



  *  *  *



 その日、才春樹は、弟の誕生日プレゼントを内緒で買うために少し遠出をしていた。



(ん〜ふん〜んっ♪冬樹、誕生日プレゼント喜んでくれるかなぁ〜いいの予約できたし)



 その買い物を終え、駅の改札を出て、家路についたところだった。



(というか、選ぶのに夢中になりすぎて帰るの遅くなっちゃった。ちょっと急ぐか)


 その通り、今歩いている道はとても暗くなっている。


 言葉通り、春樹が走ろうとした時、















 春樹は謎の光に包まれた。









 そして、気付いたら先ほどと真逆の景色──明るい昼間の森──が、春樹の目の前に広がっていた。


(はい?え?俺さっきまで家帰ってなかった?何でこんな森いんの?え、てか夜?)


 更に目の前に同い年ぐらいの青年がいる。

「というかあなた誰?!」



 パニックである。






 そして、その目の前の青年が口を開いたかと思えば、自分のことを神だと言うのだ。



 は?、ともなるだろう。



(落ち着け、一旦落ち着くんだ。つまり、俺は今アイツがしつこくに勧めてきた異世界転移、している?…………………………いや、んなわけ笑





 あるんだよなぁ。

 


 俺絶対に路地歩いてた。

 とりあえず質問、しようか)



 そうして質問をしていき、春樹は自分が元の世界に戻ることが難しいことを悟った。



 だが、質問相手の頼りなさそうな感じの、神(自称)は急に威厳を身につけ、

「難しい、というのは人間目線から見た時の話。ハルキ、だったね。

 君はとても運がいい。



 一番最初に出会った者が(この僕)なんだから」

 と言った。



  *  *  *



「え?本当に神さま?」

 リアクションからヴォルケンのことを神だということに懐疑的であったのがわかる。


「そう言ってるよ?あれ?もしかして信じてなかったの?」

「はい」

 即答。


「うそ〜、僕こんなに神っぽいのに〜」

 ここにもしヴォルケンの配下がいたならば、“あなた今100%オフでしょう”と言われるだろう。



「ま、いいよ。僕は僕の力をフル活用して君を元の世界に戻す。

 その代わり、それまで、僕のことを手伝ってくれないかい?」



「手伝う?」



「そ。だっておかしいと思わない?神がこんな森の中に一人でいるなんて」

「そうですよね。服装も、なんだか、その、」



 そう、ヴォルケンの今の服装はいかにも下界の民という格好をしている。



 まだ、ヴォルケンが神であることを疑っているようなので、ヴォルケンは自分の身に起きたことを説明する。(さすがにシュトゥールムだということは伏せるが)



「つ・ま・り?あなた、やる気がなくて?神の国から今さっき追放されたと?」

「うん」



「それで神界に戻るための条件が?」



「信者を一億人集めること」

「無理ゲーかよ!」



 詰められる神。



 これでも一応このヒュロント大陸の最高クラスの四柱の内の一柱であることを再記しておく。



「む、むり、げ?」

「あぁ、すみません。つい。っていうかさっき敬語やめてって言ってましたし、敬語やめても?」


「え?全然いいけど?」

 何でもないことのようにヴォルケンは言う。



「んじゃ遠慮なく。

 こっちとしても利のある取引だし、

 これからよろしく()()()()

 春樹はヴォルケンに向かって片手を差し出す。


(この子、僕が最初に言ったこと覚えて……)


「こちらこそ、よろしくね。ハルキ」


 ヴォルケンは、いやヴォールは自然と微笑み、ハルキの手を握った。




「ところでさ」

「ん?」

「ここどこ?」



「僕もわからない」


「え?」



  *  *  *



 それから約三十分後。


「あんの、アホがみぃぃぃい!」


 ハルキの怒号が森の中で木霊することとなる。



  *  *  *



「ここどこかわからないの?」


「うん、だから、とりあえず上から()()みようか?」

 流石は神、規模がでかい。

「え?」

 ハルキは困惑。



「あ、ごめん。それよりこれから結構雨降ると思う」

「え?」

 またもや困惑。



「だからちょっと雨宿りできるとこまで行ってみようか」

「え?」

 みたび困惑。



「ちょま!どういうこと?」



 ヴォールはハルキに一言も説明することはなく雲を発生させ、ハルキを問答無用で乗せた。



「ちょっとせつめっ」



 そして、その雲は超高速で移動していく。



「うわぁぁぁああぁぁぁぁあ!?」


 そして洞窟へ辿り着く。

 


「はやっいって、」

 ハルキは雲がなくなったことで地面へゆっくりへたり込んだ。



「あ、ごめん」

 ヴォールが謝ったタイミングで丁度雨が降り始めた。



「急がないと、すぐ降りそうだったからさ」

「責めてごめん。…………ありがとね」


「うん!」



「でも、とりあえず説明は欲しいかな〜」

「わかった。そうする!」


「それで?俺が乗ってきたのあれって」

「僕が作った雲ね。僕はほら言ったでしょ?雲の神だって」


「あぁ、そういや、そうだっけ?でもヴォールは雲に乗ってなかったね」

 そう、雲に乗っていたのはハルキだけなのだ。



「いや、足の裏に小さな雲作ってちょっと浮いてスピード出してたんだ」

「……なるほどね」



「とりあえず、雨止むまでここで待ってようか」

「そうだね」



 沈黙が流れるがそれに耐えきれなかったのかハルキが口を開く。



「………じゃあ、この世界について詳しく教えてくれない?」




「わかった。

 この世界には魔法と剣が普通に交わってる世界、なのはわかってきた?」

「、まあね、

 その、魔法は僕も使えるもの?」

「もちろん。魔力とコツさえ掴めれば誰でも使えるよ」

「へぇ〜」


 ハルキが興味を持ったことに気づきヴォールは魔法についての説明を始めた。

「じゃあ魔法について説明しようか。

 魔法には、火、水、氷、雷、風、土、草、の通常七属性に加えて、光、闇の特殊二属性を加えた九属性が確認されている」  

「ほんほん」


「それじゃあハルキがなんの属性に合っているか調べてみてもいい?」

 ヴォールがそう聞くと、ハルキは嬉しそうに

「そんなのできるの?!」

 とヴォールに聞く。


「できるよ。これでも神様だからね」

 とヴォールは自慢げに言う。


「あ、そうか」

 ハルキは思い出したかのように言う。


「忘れてたな?」

「うん」


「じゃあ、調べてみ、…………ハルキ、ごめん、この洞窟、魔物の巣だったみたいだね」


 洞窟の奥に目を向けて言うヴォール。


 それに決して目を向けたくないハルキ。


「逃げて」

 そう言いながら雲を出すヴォール。

 

 それをみて乗りたくなさそうなハルキ。


「また?」

「うん。魔物倒したら戻すから」

「………わかった」

 そう微笑みながら言われて終えば、乗るしかなく。

 渋々、雲に乗るハルキ。


「じゃ落ちないようにはなってるから、安心して()()()()

「え?」


 次の瞬間、雲が超高速で走り始めた。




 それはもう、高速で。











「あんの、アホがみぃぃぃい!」


























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