家なう
あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします(^^)v
今年から(今月から?)
週2投稿になります!
火曜日と土曜日の予定です。よろしくお願いします!
「ただいまー」
家に帰ると、玄関に淡いピンク色のスニーカーがあった。
妹の物でも私の物でもお義母さんの物でもない。純香の友だち、上川希望ちゃんの物だ。
今日来るって言ってたのがその子。もう来てたとは……。
リビングを覘くと、予想通りの人物がいた。私を目にしたとたん、突進してくる。うおぉっ。
そのまま抱きつかれて、私はされるがまま。この子、相変わらずテンション高いなあ……。
「萩香ちゃん、ひっさしぶり! 3年ぶりだっけ!?」
「1年ぶりじゃないの……?」
「そうだっけ?」
アホだ。この子アホの子だ。天然っつーか、アホだ。
私が言えるような事じゃないけどね。私も十分アホだし。つーかバカだし。頭悪いし。
「純香ちゃん、まだ帰ってないんだね!」
「ああ……」
どうせ、いじめだろ。
心の中に留めておいたはずの言葉を、いつの間にか口に出してしまっていた。希望ちゃんが、目を丸くする。やっべ、言っちゃったよ私。
そう、私の妹片原純香は、その目つきと愛想の悪さと融通の利かない性格を疎まれていじめられているらしいのだ。本人はあっけらかんと言っていたけど、大丈夫なのかな……。
「じゅ、純香ちゃんいじめられてるの!?」
「あーあーあー!」
この部屋にはお義母さんもいるんだよ、希望ちゃん! お義母さんに知られたらまた嫌味言われるでしょうが、純香が!
私が必死に大声を出しながら希望ちゃんの口を塞いでいると、お義母さんに「うるさいから部屋に行ってなさい」と言われてしまった。ちえー。めんどくさい。
上に上がってしばらく純香のことについて話し終えると、リビングに戻って純香の帰りを待った。
すると、純香が帰ってきた。多分スニーカーで分かったとは思う。
だけど、リビングには入って来ないでそのまま自分の部屋に入ってしまったようだ。全然音がしなかった……あの子、何者だよ。
「純香のとこ、行ってあげて」
私がそう言うと、希望ちゃんは静かにうなずいて、階段を上がって行った。
お義母さんは、皿洗いをしていた。暇だからと私も手伝おうとしたら、「それよりも勉強しなさい」と言われた。ひどい親もいるものだ。
たしかに私はバカだけど、手伝うっつってるだろ! と、依琉の影響でそんな言い方で叫んでしまいそうになる。何とかそれを押しとどめるが、イライラは解消されなかった。
部屋に戻ると、純香と希望ちゃんが隣の部屋で叫んでいた。
「なーんーかー言ったでしょー!」
そう叫ぶ希望ちゃん。続いて純香の声も聞こえてきた。
「う・る・さ・い!」
あの純香があんな大声を出すなんて珍しい。やっぱり、純香にとって希望ちゃんは数少ない気を許せる友だちなんだろうな……。
それにしても、純香、いじめられてるんだよね。
なんでなんだろう?