第百三十四話 フレト邸来襲
昇達が帰宅した頃、春澄達は目的の場所に到達していた。それからアルビータは春澄の手をゆっくりと離すと春澄に向かって話しかける。
「本当に良いんだな? ここの住人はあの少年と友達なんだろう。そんな奴らを襲ったら……」
最後だけ言葉を濁すアルビータ。どうやら最後まで言わなくても春澄には分ってるだろうし、春澄の意思をしっかりと確認したいからこそ、最後まで言わなかったのだ。そんなアルビータの心境を見抜いたように、春澄はアルビータの方へ顔を向けると、閉じた瞳のままでアルビータに話しかける。
「それで良いんだよ。私達がここを襲えば、必ず……昇さんは動き出すから。その時こそ、昇さん達と本気で戦う時だよ。昇さんの能力については分からないけど……昇さんなら私達の期待に答える事が出来る。少なくとも、私はここ数日の会話で、そう確信したんだから。だから……まずは昇さんを本気にさせないと」
そんな春澄の言葉を聞いてアルビータは溜息を付いてから返事をしてきた。
「まあ、春澄があの少年に対して、そこまで言うなら信じよう。我らの望みが叶う事を、そして……」
「そう……そして……終焉の幕を閉じるために。だから……今を戦うよ」
「了解した、我が主よ」
その会話を最後にアルビータは精神を集中するのだった。
同じ時刻、フレト達は早めの夕食を終えて、フレトはセリスと夕食後のティータイムを楽しんでいた。そこにはレットが護衛のように近くにおり、ラクトリーもお茶を楽しんでいた。そして咲耶はやっぱりフレト達のお茶汲みをしていた。
フレト達にとってはごく普通の、いつも過ごしている時間だ。だが、そんな時間を壊すかのようにフレトは違和感を感じると、今まで目の前に居たセリスの姿が消えた。それと同時に非常事態を示すアラートが成り始めた。
「半蔵っ!」
フレトは真っ先に半蔵を呼び付けた。そして、半蔵もどこからか姿を現して、今ではフレトの前で膝を付いている。そんな半蔵にフレトは尋ねる。
「何事だ?」
非常事態のアラートが鳴っているのだから、何かが起こった事はフレトにも分っている。だが詳細は一切分からないのだ。だからこそ半蔵を呼び付けたのだ。その半蔵がフレトの質問に対して簡潔に答える。
「精界に屋敷が飲み込まれました。精界の規模は屋敷と同じ位の範囲からして、相手は確実に若様が契約者だと分かっての行動だと思われます。相手の数と位置はラクトリーに」
半蔵の報告を聞いてフレトはすぐにラクトリーに顔を向けた。すでにラクトリーは何かを調べているかのようにモニターを空中に浮かべて、空中に浮いてるキーボードを叩く。やはり、突然の事なので、ラクトリーも調査が完成するには時間が掛かるようだ。そんなラクトリーとは正反対に半蔵がすぐに現状を報告できたのは、フレトが半蔵に対して常に屋敷の警備も命じていたからだ。
そんなフレトの命令を受けていたからこそ、半蔵は屋敷に何があっても分かるように、常にいろいろな仕掛けをしている。そのおかげで緊急事態でも慌てる事無く、フレトは現状を知る事が出来たのだ。
そんな半蔵の働きによってフレトも冷静さを保てているようだ。だから、精界に対して違和感があるのにも、しっかりと気が付いたようだ。だからフレトは、その事を半蔵に確認する。
「半蔵、精界は作り出した者の属性によって、精界内を染める色が決まるのだったな。だが……この精界は何色にも染まってないぞ」
「言われてみれば……そうですね」
精界が張られたからには、いつ戦闘が起こっても不思議ではない。だから、フレトを守護するために隣に来ていたレットがフレトの意見に同意する。確かに、フレトの言った通りなのだ。
精界内は精界を張った者の属性によって世界が染まる。地の属性なら茶色、火の属性なら赤と属性からイメージされる色に染まる。もちろん、ちょっと分かり辛い属性も存在する。イメージされる色が薄かったりすると分かり辛いが、フレトの屋敷を包んでいる精界は無色と言っても良いだろう。無色、つまり相手の属性からイメージ出来る色が無いという事だろう。そんな事がありえるのかとフレトは疑問に思ったのだ。
そんなフレトの問い掛けに半蔵はラクトリーの方を見てから、再び顔をフレトの方へ戻してきた。やはり人に説明するのは半蔵の得意分野ではなく、ラクトリーから説明した方が分かりやすいのだろうが、肝心のラクトリーは現状分析で手が離せない。だからこそ、半蔵は自分の口から説明する事にした。
「若様、属性が数多くあるからには、必ずしも色が付いてるとは限らないのです。私共も全ての属性を知っている訳ではございませんから」
「つまり、無色の精界があってもおかしく無いという事だな」
「御意に」
精界について納得したフレトだが、やはり気がかりな事があるのだろう。次はその事を半蔵に尋ねた。
「半蔵、精界の範囲は屋敷と同じだったな?」
「御意、屋敷を囲むように展開されてます」
フレトの質問に簡潔に答える半蔵。そんな半蔵の言葉を聞いてフレトは咲耶を呼びつけて命令を下すのだった。
「相手の人数が分らないからには、精界の外に敵が居てもおかしくない。だから咲耶は精界を脱出してセリスの守護に付け。この屋敷の外には精界を破壊できる装置が設置してあるからな。それを使って、すぐにセリスの元へ行け。こちらは何かあったら連絡を入れる。もっとも、俺の屋敷に乗り込んで来たからには、相応の報いを与えるつもりだがな」
「分かりました、主様。では、私はセリス様の元へ、主様達もあまり無理せず、何かあったら連絡をください。すぐに援軍を用意します」
そんな咲耶の言葉を聞いてフレトは鼻で笑う。
「援軍? なに、滝下昇に頼るような事態にはならないさ。この屋敷に乗り込んで来たんだ、屋敷の主である俺がしっかりともてなしてやるさ」
そういうとフレトは咲耶に余裕を見せる笑みを浮かべて見せると、咲耶は一礼する。
「分かりました。それでは主様、ご武運を」
それだけを言い残して咲耶は頭を上げると、セリス様は任せてください、とばかりに口元に笑みを浮かべて、すぐに部屋を飛び出して精界からの脱出口へと急ぐのだった。
その頃にはラクトリーの分析も終わっており、ラクトリーはフレトに分かった事を報告を始める。
「マスター、敵の人数と位置が判明しました」
「それで、そいつらは何人で俺の屋敷に殴りこみに来て何をしている」
「敵の人数は二人、どうやら契約者と精霊の二人だけみたいです。その二人は正門を抜けた位置で止まっております。どうやら、私達が出てくるのを待っているみたいですね」
「ふむ」
ラクトリーの報告を聞いてフレトは思考を巡らす。
意外と人数が少ないな。だが……相手も勝算が無いのに戦いは仕掛けてこないだろう。少なくとも宣戦布告の意味を含めての精界だ。何かしらの交渉が目的なら、いきなり精界は展開させないだろう。つまり、相手は最初から戦意を示しており、何かしらの勝算があるというわけか。そうでなくては相手も戦いを挑んでこないだろうな。それにしても……。
どうやらフレトには引っ掛かる点があるらしく、思考が自然とそちらへと向かうのだった。
どうして俺達の事が分かったんだ? 与凪が言うには俺達の事も分からないようにカモフラージュしてあるはずだが、それにラクトリーも屋敷に仕掛けをしていて、俺が契約者だと簡単には分からないはずだ。だが……今回の相手は確実に俺が契約者だと知って、しかもピンポイントに屋敷だけを精界を包んだ。どう見ても、相手はここに契約者が居る事、更に精霊が居る事を承知した上での行動だろう。与凪とラクトリーに限って、俺が契約者だと簡単に分からせるようなミスはしないはずだ。だが……相手は俺達の事を確実に知ったうえで精界を屋敷だけに絞り込んでいる。そこに何かあるな、もしくは……それが相手の勝機に繋がるのか?
そんな思考を巡らしていたフレトに半蔵が声を掛ける。
「若様、敵の意図は分からないにしろ、これは明らかに宣戦布告。あまり後手に回るのはいかがかと」
「そうだな……ラクトリー、相手は未だに動いていないんだな?」
フレトの質問を受けてモニターを確認したラクトリーが即答する。
「はい、相手は未だに正門を抜けた位置で止まっております」
「そうか……まあ、正道と言えば正道だな」
「御意」
フレトの言葉に半蔵がすぐに肯定する返答をする。もちろん、半蔵がフレトの言葉を肯定したのにも、フレトが発した言葉にもしっかりとした理由がある。
フレトの屋敷はかなり広い。そんな中を良く知らないままに進むという事は、いつ相手の罠にかかってもおかしくは無いという事だ。それだったら、屋敷の中には入らずに、相手を引きずり出してから戦った方が、屋敷の中を知らない相手にとっても好都合という物だろう。
だから逆にフレト達としては屋敷の中に引きずり込んで、屋敷の構造を活かして戦えば有利に戦局進められるだろう。だが、相手も屋敷の構造を知らない、屋外の中で戦う事が不利だという事を心得ているのだろう。だからこそ、相手はフレト達を引きずり出そうと、未だに正門を動かずにいるのだろう。少なくともフレト達は、そう考えていた。
更に理由を挙げるなら屋敷の構造が関わってくる。なにしろフレトの屋敷は、近隣にならぶ住宅を数十宅を集めたぐらいに広大だ。だから正門から玄関までも距離があり、更には正門と玄関の間には前庭が広がっている。
前庭は芝が広がっているどころか、木々もあり、花壇もある。かなり腕の良い庭師が居るのではないのかと思ってしまうほど手入れが行き届いている。だが、逆に言えば、これほどの広さがあれば戦うのには何の支障も無い。それほどまでに広いのだ。だから相手としても、知らない屋敷内よりも前庭にフレト達を引きずり出した方が、断然と戦いやすいのだ。
そんな理由があるからこそ、相手も正門を潜った位置から動かずにいるのだろう。なにしろ寄せ手、つまり攻め込む方にとっては、知らない屋敷内、更に時間帯は夜である。暗い屋敷内での戦いは不利以外の何物でも無い。だから相手が動かないのも当然だと言えるだろう。
もちろん、フレトの方でも、この屋敷に敵が侵入してきた時の事を考えて、さまざまな罠が仕掛けられている。当然と言えば当然だろう、なにしろ敵が、この屋敷を襲撃してこない保障は無いのだから。だから襲撃を受けた時の準備だけはしっかりとしていた。セリスを守るためにも、フレトはそこの所はかなり気を使って、念入りに準備をしていたのだが、相手が動かないとなると、屋敷内に仕掛けた罠も意味を成さない。
そうなると、どうするべきかとフレトは考える事無く、すぐに行動に出た。
「とにかく、侵入者が正門の位置から動かないのなら確かめに行くぞ」
『はっ』
フレトの言葉にすぐに返答をする精霊達を引き連れてフレトは部屋を後にする。もちろん、確かめると言っても、このまま正直に敵の前に姿を現すわけでは無い。ただ、屋敷は広いだけはなく、高さもある。だから前庭が見渡せる部屋なども幾つかはあるのだ。フレトは正門が真正面に見る部屋、その部屋は三階に辺り、その部屋から相手に気付かれぬように壁に身を隠しながら侵入者を窺う。
「……んっ?」
侵入者の様子を覗き見たフレトが思わず、気の抜けた声を上げてしまう。それも仕方ないだろう。なにしろ侵入者は二人、一人はいかにもいつでも戦えそうな雰囲気を出しており、屈強な肉体は見ただけでも強さを感じさせるほどの巨漢な男性だ。雰囲気だけでも、戦意が出ており、話し合う余地無く、戦う気概を見せていた。
だが、フレトが声を上げたのは、もう一人の侵入者を見たからだ。もう一人の侵入者はいかにも少女であり、その少女が……前庭で遊んでいるように見えたからだ。というか、どう見ても、遊んでいるようにしか見えなかった。
綺麗に咲き誇っている花壇を楽しげに見て周ったり、均等に切り揃えてある芝生の上を寝転がって、そのまま転がったりと、遊びたい放題だ。そんな少女の姿を見たからこそ、フレトは声を上げたのだ。
確かに男性の方だけを見たなら、相手が戦う目的で、こんな行動に出てきたのも分かるだろう。だが、無邪気に遊ぶ少女を見るとフレトはワケが分からなかった。だからこそ、フレトと同じく外を覗き見ているラクトリー達に尋ねる。
「あ~、とりあえずラクトリー、あの少女は何をしてるんだ?」
そんな疑問を受けて、ラクトリーも返答に困ったような顔を見せながら、見たままの事を口にするのだった。
「どう見ても、遊んでいるようにしか見えませんね。あるいは、何かの意味があるのかと」
「俺には、あの無邪気な笑顔を見ると、遊んでいるようにしか見えませんけどね、フレト様」
ラクトリーの言葉に横から口を挟むレット。まあ、正直に言えば、ラクトリーもレットと同じ意見だろう。だが、相手が侵入者である事は確かである。だからこそ注意を促すような言葉を付け足したのだが、レットは、それすら無用だと思ったのだろう。だからこそ、横から口を挟んできたのだ。
そんなレットがフレトに尋ねてきた。
「それでフレト様、いかがいたします?」
そんなレットの問い掛けにフレトは少しだけ考えると、すぐにラクトリーに向かって指示を出すのだった。
「ラクトリー、とりあえず、あれを出せ。それで相手の力量を見極める」
「どの程度出しますか?」
「全てだ」
「分かりました」
ラクトリーの質問に即答で言葉を返すフレト。そんなフレトの言葉を受けてラクトリーは頷くとモニターとキーボードを出現させた。そしてキーボードを叩いて何かの操作を始める。
そんなラクトリーの操作が終わらないうちに前庭では変化が起きていた。地面には幾つもの魔法陣のような物が出現していた。それを見た少女はすぐに男性の元へ、駆け寄り、そのまま男性の後ろに身を隠すのだった。その間にもラクトリーの作業は続き、魔法陣から次々と鎧のような物が頭から迫り上がる。
その鎧達はそれぞれに武器を手にしており、空洞なはずの兜からは紅い瞳がしっかりと見て取れた。そう、これがフレトが用意していた罠の一つ、前庭に五十体ほど用意していた機動ガーディアンだ。しかも与凪が作り出した最新作である。だから機能性も充分に補償されている。
フレトは、まず機動ガーディアンを当てる事で相手の力量を見ると共に、相手がこの程度で倒される程度なら、一気に機動ガーディアンで押し切るつもりでいた。そして、フレト邸の前庭には機動ガーディアンで満たされた。
そんな状況に少女は怯えるどころか、興味津々と言った感じで起動ガーディアンを見ていた。そんな少女を守るように男性は高らかに叫ぶ。その声がしっかりとフレト達にも聞こえるほどの大声で。
「ツインクテラミノア<二つの両刃斧>!」
男性が叫ぶのと同時に男性の前には巨大な両刃斧が二つ、クロスさせた状態で出現した。男性の身体も重装備とまでは行かないが、重厚な鎧を身にまとっていた。そして男性は両刃斧を手に取ると大きく振り抜く。その風圧だけで、余程の威力があったのだろう。二人を囲むように陣取っていた機動ガーディアンの数体が少しだけ体勢を崩す。どうやら威力はかなりの物のようだ。
それでも五十体もの機動ガーディアンである。いくら威力があろうとも、そう簡単に気に抜けられるものではない。そう、フレトは考えていた。だからこそフレトはラクトリーに向かって指示を出す。
「攻撃を精霊と思われる男に集中して全機を突撃させろ」
「契約者の方が良いのですか?」
フレトの命令を聞いてラクトリーが、そんな質問をしてくる。その質問もフレトは即答で応じるのだった。
「あの少女は、どう見ても戦闘向きではない。後方からの遠距離型とも考えられるが、そうだとしても攻撃の要は前衛の精霊だ。だから、あの精霊さえ倒せば、あの契約者に戦うだけの力は残らないだろう」
「分かりました、では、そのように」
フレトの言葉を聞いて、少し嬉しそうに操作を始めるラクトリー。それはフレトに成長の跡が見えたからだろう。
今までのフレトなら、機動ガーディアンを二つに分けてから契約者と精霊、それぞれに機動ガーディアンを当ててた事だろう。だが今のフレトは違う。少し見ただけで相手の戦い方を読んだのだ。少し見ただけで攻撃の要が前衛の精霊にあるというフレトの読みは間違ってはいないだろう。それは経験を積んだラクトリーや半蔵にも読めた事だろう。つまり、フレトも相手の陣容から相手の意図を読む。そんな技術をいつの間にか身に付けていたのだ。
それはフレトが成長した跡であり、ラクトリーは自らの主が成長した事に嬉しさを感じていたのだ。
だが、いつまでも感賞に浸っているワケは行かなかった。なにしろ、すでに目標と攻撃命令を受け付けた機動ガーディアン達が一斉に動き出したからだ。すでに戦いの幕は上がったのだ、だからラクトリーとしてものんびりと観賞している訳にはいかなかった。戦いが始まったからには出来るだけの情報を取得しておくだけでも、今後の展開で有利になる場合がある。だからラクトリーは、次には情報収集という作業をしなくてはいけなかったのだ。
ラクトリーが情報収集している間にも正門前では、すでに戦いが始まっていた。攻撃命令を受けた機動ガーディアンの数体が男性を囲むように、それぞれ槍を突き出すと、そのまま突撃を開始したのだ。
囲まれているだけでも不利だというのに、男性はまったく、その場から動こうとはしなかった。それどころか、後ろで見学するように見ている少女を気遣うのだった。そんな男性に数本の槍が一斉に突き出される。
普通なら避けてからの反撃が多いだろう。だが、男性はとんでもない事をして見せる。突き出された槍が自らの身体に届く少し前、男性は両手に持っている両刃斧を一気に振るうと、突き出された槍を砕いてしまったのだ。
しかも、それだけではない。突撃してきた機動ガーディアンすらも斬り裂いたのだ。確かに男性が手にしてる両手斧は柄の部分だけでも男性の身長と同じぐらいある。そのうえ、刃となっている斧の部分は柄の半分ほどある、巨大な物だった。そんな物を軽々と振るえば、確かに突撃して行った機動ガーディアンも一緒に撃破出来るだろう。
だが、相手の武器を砕くだけでなく、そのうえ機動ガーディアンも一緒に撃破して見せたのだ。そのおかげで切り裂かれた機動ガーディアンが爆発する。爆発により一瞬だけ炎と煙が一気に舞い上がり、その炎と煙を利用して、他の機動ガーディアンが剣を持って突っ込んで行く。さすがに機動ガーディアンだけあって、この程度の炎と煙は攻撃を阻害する物にはならないようだ。
逆に男性は機動ガーディアンを撃破した直後で動きが止まっていた。そこに、またしても数体の機動ガーディアンが剣を持って突っ込んでいく。今度は剣を持っているだけに、攻撃が多彩で、そう簡単にはさばけないはずだ。そのうえ、男性は攻撃をした直後である、動きが鈍ったり、止まったり、してもおかしくは無い。
そんな男性に機動ガーディアンが、積み込まれた戦闘思考システムをフル回転させて、最も有効的な攻撃をするために剣を振るう。男性から見れば、爆発の中を突っ込んできた機動ガーディアンに対して驚いてもいいはずだ。なにしろ、今度は先程のように直線的な槍の攻撃は無い。それぞれに上下左右から剣が繰り出されてくるのだ。男性は追い込まれたと言っても良いだろう。更に言えば囲まれてるだけに逃げ道が無い。つまり今の状況は男性にとって極めて不利と言っても良いだろう。
だが、またしてもフレト達は驚かされる事になる。
攻撃直後で動きが止まっていた男性だが、今度は二つの両刃斧を下に下げると、一気に振り上げたのだ。しかもフレトには目で追いきれないスピードで。だからフレトは何が起こったのかが分からず、ただ突撃して行った機動ガーディアンが空中に浮いているのを目にし、その後に爆発するのを目の当たりにしたのだ。
そんな光景を見たフレトが思わず口にする。
「何なんだ、あの精霊はっ! さっきのあれは何だ?」
そんなフレトの言葉を聞いてレットは一筋の汗を流しながら答える。
「突撃して行った機動ガーディアンの全てに一撃を入れて空中に斬り上げたんです。しかも、その後に、それぞれの機動ガーディアンに三回ずつ攻撃を入れました。パワーだけでなく、攻撃スピードもかなりものです、フレト様」
「なっ!」
レットの言葉を聞いてフレトは絶句する。それはそうだ、ただでさえフレトには男性の攻撃が見えなかったのだ。そのうえ、更に攻撃を入れてたと聞かされたら、フレトでなくても驚く事だろう。だが、さすがは爪翼の属性を持ってるレットと言えるだろう。先程の攻撃もしっかりと見えていたようだ。レットもスピードに関しては一日の長があるのは確かだろう。
そんなレットの言葉を聞いた後にフレトは視線を戦場へと戻した。そしてフレトは更に驚く事になる。なにしろ男性は既に突撃してきた機動ガーディアンの半分を撃破していたからだ。しかも驚く事に、男性は絶対に避けるか、受けるか、しないと防げない攻撃でも二つの両刃斧で機動ガーディアンの武器を破壊しつつ、機動ガーディアンを撃破しているのだ。
そんな光景を目の当たりにしてフレトが思わず叫ぶ。
「何だっ! あの化け物はっ!」
フレトが驚いて、そんな言葉を口にしてしまうのも無理はない。威力だけならパワータイプの精霊と分かるだろう。だが……その精霊は明らかに違っていた。他の精霊には無い、フレトの言葉通りに化け物染みた強さを機動ガーディアンを破壊する事で見せ付けていたのだ。
攻撃の威力はもちろん、攻撃スピードの早さ、更には斬り返しの早さ、反応速度の早さ、とにかく攻撃と攻撃の間に隙が無いのだ。そこに、あれだけの威力を持った攻撃をハイスピードで放っている、だから突撃してくる機動ガーディアンを男性は軽々と次々に撃破しているようにフレト達には見えたのだ。
更にフレトを驚かせたのが……その精霊は最初の位置から一歩も動いていないのだ。正確には片足を軸に、身体を回転させながら、次々と機動ガーディアンを撃破している。
フレト達が用意したのは与凪が自信を持って開発した機動ガーディアンだ。だから性能面でも、機動ガーディアンにしては、かなり優秀だと言えるだろう。確かに機動ガーディアンは精霊に比べると戦闘能力は格段に落ちるが、これだけの数を簡単に、しかも一人で倒せるものではない。しかも、その場から一歩も動かずにだ。
普通の精霊なら、これだけの数を相手にするなら動き回って、撹乱しながら撃破して行ってもおかしくは無い。だが、現在戦闘中の精霊は足を完全に止めて、その場で向かってくる全ての機動ガーディアンを撃破して行っている。それは与凪が用意した機動ガーディアンの性能が低いわけではない。その精霊が強すぎるのだ。
そんな光景を目の当たりにしたからこそ、フレトは思わず、そんな言葉を口にしたのだ。そしてフレトは、思わず精霊の戦いに見入ってしまった。それほどまでに、その精霊は強く、華麗に機動ガーディアンを撃破して行ったからだ。
そんなフレトをラクトリーからの報告が現実に引き戻す。
「マスター、全ての機動ガーディアンが撃破されましたっ! こんな短時間で……しかも一人でです……」
「何なんだ、あの精霊は?」
ラクトリーの報告を聞いて、そんな言葉を口にしてしまうフレト。それほどまでに、その精霊の強さがフレトの印象に強く刻まれたのだ。だからと言ってフレト達の戦意までもが消えた訳では無い。むしろレットなどは戦意を向き出しにしたような発言をする。
「強すぎますね、ですが……それぐらいの方が面白いですよ。フレト様、ご命じください。私にあの精霊の頸を取って来いと」
どうやらレットはあれほどの強さを見せ付けられて、逆に火が付いたように戦意を高ぶらせているようだ。そんなレットとは正反対にラクトリーと半蔵は静かにフレトの言葉を待つ。
確かに、あの精霊が見せ付けた強さは異常過ぎるだろう。だからと言ってフレト達も、ここで退いては面目が立たない。それよりも戦いもしない退くなどとはフレトのプライドが許さなかった。だからこそ、フレトは思考を巡らす。
確かに、あそこに居る精霊の強さは異常だ。契約者の能力か? それもありえるな、なにしろ滝下昇というエレメンタルアップという能力を間近で見ているのだからな。だが、エレメンタルアップは、かなりのレア能力だ。そうそう持っているとは思えないな。そうなると、それに近い能力か? だとしたら……取るべき作戦は一つだな。
何かを思いついたのだろう。フレトは精霊達の方へと振り返る。
「出るぞ、あの精霊を見る限りでは、小細工は無駄だろう。俺達が直接戦うしかないだろう」
「ですが、マスター。あの精霊と正面衝突では分が悪いかと」
ラクトリーがそんな注意を促すが、フレトは口元に笑みを浮かべる。
「心配するな、しっかりと作戦は考えてある」
そう言うとフレトは自分が考えた作戦を精霊達に告げるのだった。その作戦を聞いて、ラクトリーは驚きながらも、納得したような顔をし、半蔵は……相変わらず無表情で、レットはやる気をたぎらしていた。
そしてフレトの説明を聞いたラクトリーが感心したようにフレトに言うのだった。
「ご慧眼、感服しました。あの戦いのを見ながらも、そこまで見ていようとは思いませんでした」
そんなラクトリーの言葉にフレトは胸を張って偉そうな口調で答える。
「当たり前だ。俺だって、いつまでも負け犬でいるつもりは無い。いつかは滝下昇を越える器を見せ付けてやるさ。お前たちも、その時までしっかりと俺を支えてくれ」
「はい、マスターの命ある限り、必ず」
「当たり前ですよ、フレト様」
「御意」
フレトの言葉にそれぞれの返答をする精霊達。そんな精霊達に背を向けて、フレトは再び窓から前庭を覗き見る。そして心の中では安堵の息を漏らしていたのだ。
実のところはフレトも、この作戦を思い付くまでは戦っている精霊にしか目に入らなかったのだ。それほどまでに、その精霊が見せた強さは印象的だった。だからこそフレトも、その精霊の強さしか見なかったのだが、さすがにアンブルとの一戦が堪えているのだろう。一度は冷静になろうとしたら、フレトの目に飛び込んできたのだ。だからこそ、フレトは作戦の立案が出来たのだ。
つまりフレトも結構、ギリギリのところで立てた作戦とも言えるだろう。だが、ここで自分が動揺してしまっては精霊達に示しが付かない。そう決断したフレトだからこそ、あえて偉そうな態度を取って、精霊達に動揺や戸惑いが生まれないようにしたのだ。
それだけでもフレトが成長した跡が見えるというものだろう。そんなフレトが窓の正面に立つと、窓を大きく開け放つ。そんなフレトの後ろには既に精霊達が居る。そんな自分の精霊達にフレトは振り向く事をせずに告げる。
「では、出るぞ」
『はっ!』
フレトの言葉に一斉に言葉を返す精霊達。その声を聞いたフレトは窓枠に足を掛けると、そのまま窓の外へと跳び下りた。そんなフレトに続けとばかりに精霊達も次々と窓から跳び下りる。そしてフレト達が着地したのは、玄関前に設置してある広いポーチの上だ。
フレトはそこからポーチの先に歩き出すと、相手の二人も話が出来る距離まで近づいてきた。
そしてフレトは、そんな二人を見下ろすような視線で話し始める。
「夜分に無礼な来訪だな。もっとも、俺はお前達を招待した覚えは無いし、勝手に入って来た泥棒と同じだからな。それなりに歓迎したつもりだったが、どうやら、あれでは力不足だったようだな」
そんな言葉を聞いて男性が一歩だけ前に出るとフレトに言葉を返す。
「無礼と非礼は承知の上、どんな歓迎を受けようとも私達から文句の言葉は出さない。それよりも、こうして私達の前に現れたという事は、私達の無礼な挑戦状を受け取ってもらえたと思って良いだろうか?」
「まったく、無礼極まりない挑戦状だな。だが……俺の屋敷に乗り込んできた上に、挑戦状まで叩き付けられたからには、俺としても受けないわけにはいかない。いや、拒否する事などは俺のプライドが許さんっ! そちらとしても、俺の屋敷に乗り込んできたからには戦いは覚悟のうえだろうなっ!」
フレトの言葉を聞いて男性は軽く鼻で笑うと、フレトに向かって鋭い眼光を投げつけながら返事をしてきた。
「もちろん、戦う覚悟があってこその宣戦布告といえる精界。その精界に留まり、私の挑戦を受けてくれた事には感謝する。さあ、存分に相手をしてもらおう。我が名はアルビータ、終焉の幕を閉じる者だ」
「終焉の幕……だと?」
思い掛けない言葉に、そのままオウム返し言葉を返すフレト。そんな時だった、今までアルビータの後ろに隠れていた少女がアルビータの後ろからぴょんと出てくると、そのままフレトを見え上げると思ったままを口にする。
「アルビータ、そんなに焦らないで、私にもちょっとお話させてよ。ねえ、良いでしょ、フレトさん」
「お前……どこで俺の名を?」
まさか相手が自分の名前まで知っているとは思っていなかったフレトは少しだけ動揺する。そこまで情報が漏れているとは思いも寄らなかった事だし、フレト達が隠している情報は、そう簡単に漏れるものでは無いからだ。
だからこそフレトは動揺したのだが、少女は満面の笑みを浮かべながら言葉を返す。
「ん~、それは秘密。とは言っても、すぐに分かると思うけどね。ついでだから私も自己紹介させてもらうね。私は雫春澄、春澄って言えばフレトさんの仲間には分かると思うよ」
「……滝下昇か」
「はぁ~、凄いね。ほんの少ししか話してないのに。もう、昇さんの名前が出てくるんだ」
そんな春澄の言葉を聞いてから、フレトは納得が行く物があったのだろう。すっかり動揺が消えて、今では冷静に春澄との会話を続けている。
「ふん、そんな事は簡単だ。俺達も、この国に来てから、そんなに時間は経ってはいない。そんな状況で仲間と言われれば、滝下昇の名前しか出てこないからな。少なくとも、この国で仲間と呼べるのは、滝下昇だけだ」
「あ~、なるほど、ちょっと失敗だったかな。でもでも、さすが外国の人だね~、髪の色とか瞳の色とか、日本の人と違ってるんだな~、って実感するよ。フレトさんを見れただけでも、結構収穫有りかな」
「……なんか、調子が狂うな」
先程のアルビータとの会話とは打って変わって、春澄は無邪気に話すものだからフレトは、どう対応して良いものかと少しだけ戸惑っているようだ。一方の春澄は珍しそうにフレトを見ていた。そう……しっかりと瞳を開いて。
一方のフレトは春澄に調子を狂わされて、返す言葉が無くなってしまったのだろう。今ではすっかり呆れたという感じで、軽く頭を掻くのだった。そんなフレトを見て、アルビータも溜息を付くと春澄に言葉を掛ける。
「春澄、もう良いだろう」
「ん~、もうちょっとお話しないな~。だって、さっきの会話で戦う事は決まったんでしょ。だったら、もう少しフレトさんと話がしたいな~」
無邪気にそんな事を言い出す春澄にアルビータはもう一度溜息を付くのだった。そして、それはフレトも同じであり、呆れた表情のままに春澄に冷たい一言を投げ掛ける。
「悪いが、もうお前と話す事は無い。まだ語りたければ、戦いの中で自分自身が持つ刃で語ってみろ」
「ん~、そう言われても~。私は戦闘には参加しないし、力もあまり持ってないからフレトさん達の相手は出来ないんだよ。それよりもフレトさん、フレトさんの精霊が一人だけ精界から脱出したようだけど、何で?」
「なっ!」
さすがに今度の言葉には驚きを隠せなかったフレト。昇の口からフレト達の情報が漏れていても不思議ではないが、つい先程、セリスの元へやった咲耶の事まで知られているとは予想外どころか、想像も出来なかった事だ。だからこそフレトは驚きを隠せなかったのだ。
そんなフレトを見て、春澄は瞳を細めると、まるでフレトの全てを見透かしたような言葉を放ってきた。
「心配しなくて良いよ、私はアルビータとしか契約してないから、だから他に仲間はいないよ。だから良いよ、今からでも呼び戻しても。もしかして、この屋敷に住んでる、もう一人の方へ向かわせたのかな? そんな心配しなくて良いのに~。こっちは正面から堂々と来てるんだから、そんな卑怯な真似はしないよ~」
「……お前、何者だ」
まるで全てを知っているかのような春澄の言葉にフレトは警戒心を強くした。確かに春澄が言ったとおりに、春澄自体は戦う力を持っていないかもしれない。だが、アルビータはまったく別だ。先程の化け物染みた戦いを見れば、この人数で戦っても有利に戦えるか分かったものではない。だからこそフレトは警戒心を強くしたのだ。先程立てた、作戦までも見抜かせないために。
だが、それこそフレトの杞憂というべきものだった。春澄は少しだけ考える仕草をすると、笑みを浮かべながらフレトに言葉を返すのだった。
「何者って言われても……分かんない。まあ、そこはアルビータと同じかな、私も……終焉に幕を下ろす者って感じかな~。それでフレトさん、逃がした精霊は呼び戻さなくて良いの? アルビータは強いよ。フレトさん達でも敵わないから、だから、逃げた精霊が戻ってくるまで待ってあげるよ」
「ふんっ! 貴様らの相手など、この人数で充分だ」
「へぇ~、凄い自信だね~。まあ、良いや。アルビータ、そろそろ始めようか……前座の幕開けだよ」
「前座だとっ!」
さすがに聞き捨てならないのかフレトは怒った口調で言葉を返す。だが春澄は真剣な表情で瞳を細めると、独特な鋭い雰囲気を出し始めた。それからフレトに向かって冷たく言い放つのだった。
「そう、この戦いは前座に過ぎない。本番の戦いはもう少し後だよ。だからフレトさん、簡単にアルビータに負けないでくださいね。前座が盛り上がらないと……終焉の幕が下りないかもしれない。私達には時間が無いんですから、だからフレトさん……頑張って私達の期待に応えてくださいね」
冷たく言い放つ春澄の言葉がフレトのプライドに突き刺さる。さすがに確実に年下の相手にここまで言われるとフレトとしても、込み上げてくる怒りを抑える事が出来ないのだろう。それでもフレトの頭は冷静だった。それだけアルビータの強さが忘れられないほどに強い印象として刻み込まれているからだ。
つまり冷静さを失ったらアルビータには勝てない。そういう自覚があったからこそ、フレトは冷静でいられたのだ。だからこそ、フレトも声を荒げる事無く、鋭い刃を声に込めて春澄に投げ掛ける。
「良いだろう、そこまで言われたからには、俺もグラシアス家の家名を掛けて、この戦いに挑もうではないか。だが、俺はこの戦いを前座にする気は無い、ここで決着を付けさせてもらう」
フレトの言葉を受けて春澄は口元に笑みを浮かべる。それが何を意味しているのかはフレトには分からないが、ここまでバカにされてはフレトとしても黙ってはいられないのは確かな事であった。
そして春澄は冷たく細めた瞳をフレトに向けて言い放つ。
「そこまでやる気を出してくれるなんて、感謝が絶えません。それじゃあ、アルビータ。そろそろ始めようか。この戦いが……終幕の始まりだよ」
それだけ言うと春澄は再びアルビータの後ろに退がる。それと同時にアルビータもツインクテラミノアを構える。それを合図にフレト達もポーチから跳び下りると同時に戦いの幕が上がった。
そう……終焉に続く戦いが……
さ~て……はい、予定が狂いましたっ!!!! う~ん、本来の予定通りなら、すでにバトルを始めるつもりだったんですけどね。なんか、フレトさんが屋敷にいろいろな仕掛けをしたから、ついつい長くなってしまいました~。
でもでも、いよいよバトル開始ですよ。やっと戦いの幕が上がりましたね~。いやはや、なんか……今回はバトルに突入するまで長かったな。それと……今回のバトルも長引く予感がします。まあ、それはアルビータにも秘密があり、春澄にも秘密があるからですね~。
そんな二人を相手にフレトはいったい、どんな作戦を立てたのでしょうね。まあ、その辺を楽しみながら、えっと……毎度の事ながら……気長に次を待ってくださいなっ!!!!
さてさて、最近ではいろいろと溜まってるな~、と感じる今日この頃です。……はい、今の発言でいかがわしい事を想像した人は挙手~。その溜まっているではないですよ。ストレスと倦怠感が溜まってるという意味ですよ~。ふっふっふっ、先程の発言で何人がいやらしい想像をしたかな。ちょっと数えてみたい、お・と・し・ご・ろ。
別に悪いことじゃないんだから~、素直に口に出して良いんだよ。いやん、口に出して良いって、そういう意味じゃないよ。もっと、こう、素直に……ほら、ここだって、もう……こんなになってるじゃない。だ・か・ら、素直な気持ちを言葉に出して、聞いてあげるから。
……。
……ストレス発散がしたいっ!!!! 酒だ、誰か酒を持って来いやっ!!!! はい、素直な気持ちを出してみました~。さ~て、何人がいかがわしい想像をしたのかな? それとも期待したのかな?
さすがに私の後書きでも、あの一線は越えられないですよ。まあ、超えてもいいんですけどね。そうすると……後書きだけが別世界になってしまうという罠が待っているんです(笑)
いや~、久しぶりに後書きで遊んだ気がしますね~。何か、凄く満足している自分が居ます(笑)
そんな訳で、ネタも尽きたし、書く事も無くなってきたし、飽きてきたので、そろそろ締めますね。
ではでは、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いします。更に、評価感想もお待ちしております。
以上、カラオケに行って、ノンストップで三時間も歌い続けた葵夢幻でした。