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第百十三話 昇対シエラ そして最後の……

 昇の弾丸を警戒するかのように空を翔けるシエラ。先程のバージョンソニックで放った弾丸のスピードを垣間見ればシエラが警戒するのも分かる。だが今現在、昇の手に握られている二丁拳銃の紫黒はバーションを変えて、バーションブレイクという形態に変化してる。そんな変化に気付いていないからこそ、シエラは昇の弾丸が先程のようにスピードを持っているものだと思って警戒するように飛んでいるのだ。

 昇はバージョンブレイクで重さが増したような紫黒をシエラに向けるが、実際に重さが増しているわけではない。そういう形状になっただけで重さは代わらない。そこが精霊武具同様にアルマセットで作り出した武器の利点と言えるべきだろう。

 しかも今の昇はエーライカーの応用技で紫黒をいろいろな形で様々な攻撃方法が取れる。昇が手にしているバージョンブレイクもその一つだ。バージョンブレイクは銃口が遠めで見ても分かるほどに銃口が広がっている。最早、銃口というよりも大砲の発射口のような広さを持っている。

 そしてそんな銃口に合わせるかのように紫黒も重厚な形状に変わっており、昇の腕に絡みつくような形をしていた。そんな紫黒を昇はシエラに照準を合わせると一気に引き金を引く。そして銃口からは無属性の銃弾が飛び出すのだが、最早銃弾とは言えないエネルギーレーザーのような物が紫黒からシエラに向かって飛び出していった。

 これがバーションブレイクの力なのだろう。銃弾では無く砲撃のようなレーザーを打ち出すことが出来るのがバージョンブレイクの特徴だ。その分だけ破壊力は増すが、バージョンソニックのようにスピードは無かった。

 だからシエラが紫黒から放たれた砲撃を避けるのは簡単だったが、昇はそんな砲撃をマシンガンのようなスピードで連射していたのだ。確かに一つ一つのスピードはシエラのスピードには敵わないが、一つの砲弾といえるレーザーが大きく、そんな物が連射されているのだから。シエラは基本的には避けながらも昇との距離を詰めていく。

 さすがのシエラのそんな巨大な物が連射されれば一気に距離を詰めるという事が出来ないのだろう。昇もそう考えたからこそ、連射してシエラが一気に距離を詰めてくるのを封じたのだが、昇が考えた作戦の意図は更に先を読んでの事だ。

 昇の砲撃を避けながら距離を縮めてくるシエラ。そんなシエラとの距離を測りながら昇は決断する。今だっ! 昇はそんな決断を下すと砲撃を止めた。さすがの昇もこんな力を連射し続けるのには限界があるし、何時までも当たらない攻撃を続けていても意味は無い。昇はシエラが一気に距離を詰めてくるのを防げさえすればよかったのだ。

 昇の攻撃が止まった事でシエラが一気に昇に接近する。シエラも昇の攻撃から見て、そんなに長続きはしないだろうと読んだからこそ、一気に距離を詰める事無く。昇に攻撃をさせて昇の体力を消費させようとしていたのだ。つまり昇の攻撃が限界に来るのを待ちながら、少しずつ距離を詰めていたのだ。

 そしてシエラは予想通りに昇の攻撃が止まったのを確認するのと同時に一気に昇との距離を詰めた。そして昇もそんなシエラに対してすぐに行動を開始する。

 昇の目ではシエラのスピードを捉えきれないのは先程の戦闘ですでに分っている。けれども昇はすぐに紫黒の片方を頭の上に上げて、思いっきり力を入れると、その先にはすでにウイングクレイモアを振り上げたシエラの姿を捉えた。どうやらシエラはあの一瞬で昇に接近してすぐにウイングクレイモアを振り上げたようだ。

 そして鳴り響く金属音。それと同時に昇の腕にはもの凄い重圧と痛みが伝わってきた。どうやらシエラのウイングクレイモアを受け止める事には成功したものの、その衝撃までは和らげる事は出来なかったようだ。

 けれども昇には痛がっている余裕も許されなかった。なにしろこの瞬間こそがシエラに攻撃を入れる唯一の機会なのだから。シエラの攻撃を受け止めて、再びシエラが離れる刹那の瞬間。その瞬間だけはシエラが無防備になる。

 昇はシエラとの特訓でその事を知っていたからこそ、その刹那の瞬間に全てを賭けて反撃に出るのだ。

 既にシエラに向かって紫黒を突き出している時間は無い。だから銃口だけをシエラに向けるとシエラの攻撃を防いだ自分の腕に当たらない角度で昇は紫黒の引き金を引く。その頃にはシエラも昇に攻撃が防がれて、反撃前に離脱しようとしている時だった。

 すでに紫黒から発射された砲撃はシエラに向かって短い距離を一気に突き進む。さすがのシエラも昇がこんな反撃をしてくるとは思ってもみなかっただろう。しかも反撃をした方の紫黒は下から上に撃ち出していたので、完全にシエラの死角を突いている。だからシエラが昇の反撃に気付いた時にはすでに遅かった。

 それでもシエラは無理矢理身体を捻ると、どうにかして身体を無理矢理移動させる。けれども、死角からのほぼ零距離攻撃である。いくらシエラのスピードが早いからと言っても、この距離で完全に避ける事は不可能だった。

 シエラの身体を半分ほど昇が放った砲撃に飲み込まれるのと同時にシエラの身体も砲撃に沿って吹き飛ばされる。この反撃こそが昇がシエラのスピードに対抗して考え付いた作戦であり、今回は見事に昇の作戦が成功したみたいでシエラは吹き飛ばされていく。

 吹き飛ばされたシエラは未だに体勢を立て直す事が出来ずに空中に舞い上がっている。そんな好機を昇が見逃すはずも無く、素早く紫黒を並べてシエラに照準を合わせると一気に両方の引き金を引く。

「ダブルフォースバスターッ!」

 バージョンブレイクで広くなった銃口から、更に二つ重ねたフォースバスターが打ち出されたのである。その大きさも威力も通常のフォースバスターをはるかに上回っていた。通常のダブルフォースバスターでも威力は充分にある。そのうえ、今はバージョンブレイクで更に威力を上げている状態だ。そんな物がシエラに直撃すればシエラが落ちるのは確実だろう。

 けれどもシエラも自分の生命力を戦闘能力に変えている状態にある。だからその回復速度も増しており、更には姿勢制御などの補助機能も上がっている。だから昇の攻撃がシエラに届く前にシエラは離脱する事が出来た。

 そんなシエラが居た地点をダブルフォースバスターが通過して行く。何かに当たった気配も無く、昇も手応えを感じていないからこそ、シエラはダブルフォースバスターを避けた事をすぐに悟ってシエラの姿を探す。だがその行為こそ昇が油断していた証拠だと言えるだろう。

 確かにシエラに軽くではあるが一撃を入れる事に成功した。つまりはダメージを負ったシエラがすぐに反撃に転じるとは昇は思いもしなかった事だ。要するにシエラからの反撃は無いと昇は勝手に判断していたのだが、突如として横から感じた殺気と鋭い気配に昇は反射的に紫黒をそちらに向ける。

 それと同時に昇は紫黒もろとも吹き飛ばされていた。昇は吹き飛ばされる中でシエラがウイングクレイモアを振るっていた事に気付いた。その事で自分の考えが甘かった事を実感せずにはいられなかった。

 なにしろシエラはダメージを喰らった直後の攻撃を避けたのだから。今までのシエラならそのまま空中でしっかりと体勢を立て直して、すぐに反撃に転じる事はなかっただろう。けれども今のシエラは違う。例えダメージを負おうとも戦闘を続行する。それがシエラの望みであり、最終目標なのだから。

 そんなシエラの決意を改めて実感する昇。シエラ……そこまでして……けど、シエラの思い通りにはさせない。これは僕のわがままかも知れないけど、僕はっ!

 シエラの決意に昇も決意を強くすると、このままバージョンブレイクでも通用しない事を実感していた。確かにバージョンブレイクでの零距離攻撃なら、今度こそはシエラを確実に捉えて、ダメージを負わせる事が出来るかもしれない。けれどもシエラも先程の反撃を教訓にそう簡単には何度も通用しないと昇は実感せざる得なかった。

 この戦術も通じないとなると……やるしかないか。今の僕にはそれが通じないと、次はエーライカーしかない。だから次の手段で絶対に決めるしかないんだっ! そんな決意をするのと共に昇は吹き飛ばされている中で体勢を立て直し、何とか足から着地するが、その頃には既にシエラが目の前に迫っていた。どうやらこのまま昇に反撃をさせる事無く、攻撃を続けてくるようだ。

 そうなると昇も今のバージョンブレイクで対応し続けなければいけない。だから昇も先程のように片方の紫黒で何とかシエラのウイングクレイモアを受け止めると、片方の紫黒でシエラに向かって砲撃を撃ち出すが、そんな手に何度も引っ掛かるほどシエラが甘くない事は先程の事で承知している。

 シエラはウイングクレイモアを軸にするとそのまま身体を回転させて、見事に昇の撃ち出した砲撃を避けて見せたのだ。しかも、それだけではない。シエラは身体を回転させた事を良い事に、そのままウイングクレイモアも動かして行き、勢いをつけて昇に連撃を入れてきたのだ。

 さすがの昇としても何度も今のウイングクレイモアを受け止めるのは困難だった。だからシエラが離れた一瞬の隙を付いて、シエラから離れるのだが、なにしろウイングクレイモアの間合いはかなり広い。だから昇はシエラの反撃を避けきる事が出来ずに、エレメンタルジャケットである黒いコートの八咫烏を切り裂かれてしまった。とは言っても切り裂かれたのは裾の部分であり、昇の身体にはダメージを受ける事が無かった。

 それでも八咫烏を切り裂いた事には変わりない。昇の防具とも言える八咫烏は黒いコートのような形状で防具らしい物はまったく付けてないが、それだけに八咫烏は相手の攻撃を弾く機能を持っているのだが、シエラのウイングクレイモアはそんな八咫烏の機能を押し殺して八咫烏を斬り裂いたのである。もしこれが昇の身体を少しでもかすめていれば昇自身もかすり傷程度では済まなかっただろう。

 切り裂かれた八咫烏を見て、昇はそんな事を実感するがためらっている暇は無かった。なにしろ既に体勢を入れ替えたシエラが再び攻撃に入ろうとしているのだから。そんなシエラを前にして昇も決断を余儀なくされた。くっ、こうなったらしかたないかっ! 昇はそんな決断を下すとすぐに実行する。

 再びシエラのウイングクレイモアを受け止めに入る昇。今度は両方の紫黒を突き出して、シエラがどんな方向から斬りかかっても受け止められるような姿勢を作る。そんな昇を見てシエラはウイングクレイモアを真上に構えなおすと、そのまま一気に振り下ろした。昇が防御に徹すると判断したシエラは、その防御ごと潰すために一番威力が出る振り下ろしに攻撃を切り替えてきたようだ。

 それはそうだろう。なにしろウイングクレイモアはその重量からしても振り下ろしただけで、相当の威力が出る。そこにシエラの力も加わり、更に翼の属性でスピードを上げて振り下ろすのである。その破壊力はシエラが繰り出すどんな攻撃よりも一番破壊力が出る攻撃方法だろう。

 それでも昇はシエラの攻撃に対して紫黒を十字に組む事により、何とか攻撃に耐えようとする。そう、昇はこの一撃さえしのげば次に出る手はあると確信しているからこそ、ここはあえて防御に徹する事でシエラの攻撃を受け止めに入ったのだ。

 そしてウイングクレイモアが最高速で振り下ろされると、もの凄い衝撃が紫黒を通して昇にも伝わり、それだけは無く昇ごと地面をへこませるほど威力を出して見せた。そんな中でも昇は何とかウイングクレイモアを止める事には成功した。後はシエラが離脱前に反撃に出るだけだ。

 昇はすぐに片方の紫黒をウイングクレイモアに密着させる。つまり紫黒の銃口とウイングクレイモアの距離がまったく無くなった状態になった訳だ。そんな状態で昇は引き金を引いて、一気に無属性の砲撃を撃ち出す。

「フォースバスターッ!」

 もちろんそんな事をすればシエラに直撃する事は確実だろうが、昇もただでは済まない事は承知の上だ。けれども今のシエラに対して次なる手段に出るためには、どうしても時間がいる。だからこそ、昇はその時間を作る為にあえて自爆に近い攻撃をせざる得なかったのだ。

 そしてウイングクレイモアと密着状態にある紫黒から撃ち出されたフォースバスターは、ウイングクレイモアに切り裂かれる形でシエラに直撃して、更に密着した部分に放たれたフォースバスターは臨界点を超えると一気に爆発を引き起こす。

 そのため、昇もシエラも爆発によって吹き飛ばされる。シエラとしてもまさか昇がこのような反撃に出るとは思っていなかったために直撃を避ける事が出来なかった。一方の昇はこの手段しか無いと思ったからこそ、フォースバスターを放った瞬間に八咫烏に向かって一気に力を流し込むと八咫烏の防御力を上げていた。だから昇はダメージを軽減できた。

 それでも零距離での爆発である。昇自身も吹き飛ばされて当たり前だ。けれども少しだけダメージを緩和できたのはシエラとの違いと言えるだろう。けれどもシエラは生命力を戦闘力に変えている状態である。だから回復能力もはるかに上がっており、その程度の傷なら少しだけ時間が稼げれば問題なく回復が出来るからこそ、あえてシエラはそれ以上の攻撃に出る事無く。昇の動向を見守る事にした。

 だが未だに爆発により煙が立ち込めていて、その反対側に居る昇の姿を捉える事が出来ない。だからこそシエラはあえて動かない事を選択した。ここで動き回ってもあまり意味は無いし、回復を優先させたいシエラとしては、この状況は返ってありがたいと言える状況だろう。

 そしてそれは、この状況を作り出した昇も同じだった。零距離での爆発によるダメージ、そして爆発のダメージ回復と爆煙による視界封鎖でのシエラの行動停止。どれもが昇の計算して作り上げた状況だ。昇はその間に次の手に入るために準備に取り掛かる。

 よしっ、これでシエラは少しだけ動けないはずだ。その間にこっちはエーライカーの応用で一気にレベル2に持って行く。そんな事を考えた昇はすぐに行動を開始する。とは言っても何かを動かすわけではない。エーライカーの応用で自分自身に繋がっている状態に、少しだけ力を流し込むだけだ。

 どうやら昇は少しだけエーライカーをコントロール出来るようにはなっていたようだ。だからエーライカーのように無尽蔵に力を流し込むのではなく、ほんの少しだけ力を自分自身に流し込んだ。……んっ、ここら辺が限界かな。自分自身に力を流し込んで、流れる力がギリギリコントロールできる部分で昇は自分自身に力を流し込むのと止めた。

 その力はエーライカーに比べれば、ほとんど通常とは変わりない状態であり、エーライカーの状態に比べれば足元にも及ばないだろう。けれども今の昇にとってはそれだけの力をコントロールするのが限界であり、それだけ出来れば充分だった。

 そして昇は未だに爆煙が上がっている事を確認する。爆煙は大分薄くなっており、もう少し時間が経てば完全に晴れる事は確実だろうと感じた昇は、すぐにでも行動に移さないとシエラに先手を取られてそれどころでは無いと肌で感じていた。だからこそ昇はすぐに行動を開始する。

「紫黒、レベル2、バージョンソニックウイングッ!」

 先程と同じように紫黒が一瞬の光に包まれると紫黒は再び形状を変えた。その形状は先程のバージョンソニックと似ているが、大きく違う点が一つだけある。それは紫黒にあしらったようについている翼が大きくなり、シエラのウイングクレイモアに生えている翼のように動いているという事だ。

 そう、これはシエラのウイングクレイモアをヒントに昇が作り出した新たなる紫黒の形状だ。その証拠として紫黒から生えている翼は小さくて真っ黒な翼は明らかに羽ばたくように動いているのだから。

 そして昇のバージョンソニックウイングが完成する頃には爆煙もすっかり晴れてお互いの姿をしっかり捉える事が出来るほどに、昇もシエラも視線を交ぜ合わせていた。昇は鋭い眼差しでしっかりとシエラを捉えているが、シエラは相変わらず生気の無い瞳から涙を流し続けている。それでもシエラが戦闘を停止する気は無い事はすぐに分かった。

 なにしろシエラは昇の姿を確認するとすぐにウイングクレイモアの翼を羽ばたかせて軽く宙に浮くからだ。それは先程までの戦闘体勢と同じであり、これで昇がどんな攻撃をしてきても、すぐに対応できるようにしているのは確かな事だと昇にもしっかりと分かった。

 そんなシエラに向かって昇は紫黒を一瞬で向けると発砲する。昇が紫黒をシエラに向けて発砲するまでコンマ数秒しかなかっただろう。つまり昇が紫黒を上げて照準を合わせて発砲するまで常人では見えないほどのスピードでやってのけたのだ。

 けれども翼の属性を最大限に活かしているシエラにとっては昇のスピードに驚きはしたものの脅威に感じるほどではなかった。だからシエラは昇の攻撃を避けるのと同時に一気に上昇する。そうして距離を取れば昇の攻撃が届かないとシエラは今までの経験で知っているからだ。

 そんなシエラが始めて表情を変えたのは、その時が始めてだ。それは驚愕の表情と言っていいだろう。なにしろシエラが上昇して昇と距離を空けたというのに、その昇も一気に上昇しており、空中でシエラに向かって紫黒を向けていたからだ。

 まさか昇が空中戦を挑んでくるとは思ってなかった。いや、その前でそんな事が出来るとは思ってなかったシエラは驚きを隠せなかった。その間にも昇はシエラに向かって攻撃を行う。

「フォースバスターッ!」

 銃弾ではなく砲撃に近い攻撃を行った昇。そんな昇の攻撃にシエラは驚きを隠せなかった。なにしろ昇が放ったフォースバスターは先程のバージョンソニックよりもスピードが増していたからだ。それでも翼の属性を有しているシエラにとっては避けられないスピードではないが、すぐに反撃に持っていける事は出来なかった。

 それは昇の攻撃がそれだけ早かった訳ではない。シエラが驚いて少しだけ動きを鈍くさせていたからだ。けれどもシエラは昇の紫黒を見るとすぐに昇がやっている事が分かった。どうやらシエラも昇のバージョンソニックウイングが自分のウイングクレイモアをヒントに作り出した事を察したらしい。

 そんなシエラに昇は再びフォースバスターを放つが、今度はシエラも冷静に対処する事が出来たので、フォースバスターを避けながら一気に昇に向かって距離を詰めるが、昇はフォースバスターをキャンセルするとすぐに紫黒の黒い翼を一気に羽ばたかせる。

 そして一気にシエラに向かって距離を詰めると、シエラがウイングクレイモアを振るう前に昇は一気にシエラの横を翔け抜けた。その事にさすがのシエラも驚きを隠せないと言った表情をあらわにしている。そして昇はシエラから距離を取った事を確認すると再び紫黒をシエラに向けるのだった。

 そう、これこそがバージョンソニックウイングにおける最大の特徴である。バージョンソニックウイングは昇に空中戦をさせるために飛ぶ能力を与えるだけではない。翼の属性には及ばないが、昇自身の移動スピードも飛躍的に上げる事が出来るのである。もちろん、空中に浮いているのだから空中に限られているのだが、今のシエラにとっては有効である事には間違いない。

 昇もシエラとの戦いを予想してこのような技を作り出したのではない。昇の特徴から言って遠距離攻撃が主流であるから、どうしても相手との距離を取らないといけない。そこで昇はシエラの攻撃方法を参考にして、このバージョンソニックウイングを生み出したのだ。

 確かにこの方法なら相手から距離を詰められても、またすぐに相手との距離を開けて遠距離に持って行くことが出来る。つまり昇が主流としている遠距離攻撃を最大限に活かす方法としてはバージョンソニックウイングは適しているのである。

 そのうえ、相手が翼の属性を有していない時には上空から銃撃が出来る。やる気になれば絨毯爆撃のような攻撃も出来るだろう。昇はそう考えたからこそ、このようなバージョンソニックウイングを作り出したのだ。

 それをまさかシエラに対して使う事になるとは昇も思ってもいなかっただろう。だが今のシエラを止めて、再び迎えに行くにはこれを使うしかないと決めた昇はこのバージョンソニックウイングに頼るしかなかったのだ。

 シエラとしても、まさか昇がそんな隠し球を持っているとは思っても見なかったので驚きを隠せないようだ。けれども先程の昇を見て気付いた事があった。それはスピードでは、やはり翼の属性には及ばないという事だ。

 確かに昇のバージョンソニックウイングもそれなりのスピードで昇を移動させる事が出来るが、やっぱり翼の属性や縮地の属性と言ったスピードを得意としている属性を前にしては、スピードに関しては及ばないようだ。

 だからこそシエラはあえて戦術を変える事無く、再び昇に向かって突っ込んでいく。昇もそんなシエラに対して後退しながら銃弾を豪雨のように浴びせるが、今のシエラにとっては昇の攻撃を避けながら進む事は何とか出来る。昇が放っている銃弾のスピードも増しているのも確かだが、今のシエラにとっては決して避けられないスピードでは無いようだ。

 そして何とか昇をウイングクレイモアの間合いに入れようとするのだが、昇はシエラがある程度近づいてくると、一気に反転してシエラに向かって突っ込んで行き、再びシエラの横を通過して再びシエラとの距離を開けるのだった。

 シエラとしてもウイングクレイモアを振るうのだが、自分自身がハイスピードで進んでいる状態で昇がハイスピードで突っ込んで来るのだから、そんな昇にウイングクレイモアを当てる事は凄く困難だった。

 けれどもそれ以外の戦術が思いつかないシエラはそんな攻防を何度か繰り返し、昇もウイングクレイモアに当たらないように、時々軌道を変えながらシエラの横を通過している。そのためシエラのウイングクレイモアが昇に当たる事は無く。シエラは昇に翻弄されているように見えるが昇の弾丸もシエラに当たる事は無かった。

 つまり両方とも決め手となる手段が無いままに、そんな攻防を続けているわけである。けれども昇としてはある考えがあってこそ、そのような攻防を続けているのだ。そしてそれこそがシエラを連れ戻す最後の機会になる事を信じて今はそんな攻防を続ける。

 そんな攻防を続けている内に昇はある事に気付いた。そう、シエラが焦り始めたように攻撃をし始めたのだ。昇はその意味にまったく気付いてはいないが、シエラの身に何かが起こっているのは感じ取っていた。

 シエラも自分にはもうあまり時間が無い事を感じ始めていた。なにしろシエラは自分の生命力を戦闘力に上乗せしているのである。先程のアレッタからその状態を続けて戦っているのである。だからシエラも自分の生命力が限界に達するまで、つまり消えるまで時間が無い事をしっかりと感じ取っていたのである。だからこそ、最後は……そんな思いで昇との戦いに焦りが生じていたのだ。

 そんなシエラに気付かないままに、昇としてはこの好機を付かない手は無かった。だからこそあえてシエラから距離を取り続けて弾幕を張る。そうする事でより一層シエラを心理的に追い詰める事が出来ると昇は判断したからだ。

 そしてそんな昇の作戦に乗るかのようにシエラは弾幕をギリギリで回避し、時には当たりながらも昇への突撃を繰り返していたのだが、どうしても昇を捉える事が出来なかった。ウイングクレイモアを振るうたびに昇には避けられてしまうどころか、更に距離を空けられてしまう始末だ。

 そんな状況に焦りを感じたシエラはもう時間が無いと悟るとここで一気に勝負に出た。

 再び昇に突っ込んで行くシエラ。昇もそんなシエラに向かって弾幕を張る。そこでシエラは急停止するとウイングクレイモアを突き出して、六枚ある翼を大きく広げる。

「フルフェザーショット」

 そして六枚の翼から羽が弾丸となって昇が放った弾幕を相殺する。そして昇の弾幕が一時的に消滅するとシエラは再び昇に向かって突撃する。もちろん昇も新たなる弾幕を張るが、シエラはその弾幕に当たりつつも、ダメージを感じていないかのように突撃スピードを緩める事はしなかった。

 確かにバージョンソニックウイングも威力を殺してスピードを上げているから、一発のダメージはそんなに高くは無いが、それを補うために昇は数多くの弾で弾幕を張っているのだが、シエラはそんな中にあえて飛び込んでいくのである。

 一発一発の威力は無いに等しいとしても、これだけの数が当たれば大ダメージになる事は確実だ。それはシエラも身体で感じている。それだけシエラの身体にダメージが残っている証拠なのだが、回復能力を最大限にまで上げる事でシエラは昇の作り出した弾幕に突っ込んで行くことが出来たのだ。

 そんなシエラの行動に昇もシエラの攻撃が限界に来ていると感じ取ったのだろう。だからこそ昇もここで一気に勝負に出た。一気に突っ込んでくるシエラに対して、ここで急反転しないとウイングクレイモアを避ける事は出来ないだろう。

 けれども昇は急反転する事無く、そのまま後退を続ける。そんな事をすればシエラに追い付かれてウイングクレイモアを喰らうのは確実だが、昇は今のシエラにはそれだけの力が無いと判断したようだ。だからこそ勝負に出るためにあえて後退し続ける。

 そしてシエラが昇の前まで迫ると、シエラは一気にはね上がってウイングクレイモアを振るい上げる。そんなシエラに対して昇は紫黒をシエラに向ける事無く、あえて自分の後ろに向ける。そんな無防備に近い状態の昇に向かってシエラのウイングクレイモアは振り下ろされた。

 ……だがシエラのウイングクレイモアは昇を斬る事は出来ずに空を斬るだけだった。そして昇はすでにシエラの背後を取っていた。

 そう、昇はあえて紫黒を背後に回す事によって移動スピードを瞬間的に上げたのだ。ただそれだけではない。シエラがその攻撃に全てを賭けて勝負に出たと感じたからこそ、昇はあえてシエラに攻撃をさせたのだ。

 全てを賭けての一撃だ。当然次の手などは考えていないはずだ。昇はそう判断したからこそ、あえてシエラに攻撃させて、シエラの背後を取ったのだ。

 そして昇はシエラの背中に向けて紫黒を並べて一気に力を解き放つ。

「ダブルフォースバスター」

 呟くように言った言葉と一気に引かれるトリガー。そしてダブルフォースバスターはシエラの背中を直撃するのと同時にシエラと共に地面に向かって一直線に進んで行く。ダブルフォースバスターはシエラと共に地面に着弾するとそのまま爆発を引き起こし、シエラを飲み込んで爆発と爆煙を一気に上げた。

 その光景を上空で見ていた昇はシエラに直撃した手応えをしっかり感じ取っていた。だからだろう、少しだけ心配そうな顔をしているのは。けれどもこれで終わったわけではないと昇は分っている。

 そう、まだ戦いは終わっていないのだ。確かに昇の攻撃はシエラに直撃した。ダメージも大きいだろう。シエラとしても次の攻撃が最後だと分っているだろう。それは昇も同じだ。けれどもここでは終わらない事は昇もしっかりと分っていた。

 だからこそ、昇は一気に下降すると、爆発地点から距離を取ったところに着地する。そして呟くように言葉を発するのだった。

「紫黒、バージョン解除」

 紫黒が再び光に一瞬だけ包まれると、今度はいつもの形をした紫黒になって再び姿を現した。そして昇は紫黒を未だに爆煙が上がっている地点に向けると紫黒に力を一気に流し込む。

 シエラ……これで最後だよ。もう……自分が妖魔だという事実で苦しむ事は無いから。僕の手で……今こそシエラを縛っていた束縛を解き放つっ! だからシエラ、もう苦しむ事は無いんだ。全部……僕の手で壊してあげるから。だからシエラ、安心していいんだよ。シエラが思ったとおりの行動をしていいんだよ。今度こそ……全部受け止めて上げるからっ!

 そんな事を心に思う昇は紫黒に向かって力を溜め始める。そんな紫黒の銃口は光り輝き、二つ揃った銃口の先には光り輝く光球が作り出されては圧縮されるのを繰り返していた。これはどう見ても昇がヘブンズブレイカーを撃つ前兆である。

 確かにシエラに直撃を入れれ、シエラが動けるようになるまでの時間は充分にあるからヘブンズブレイカーを撃つ事は可能だろう。だが、そんな事をすればシエラは完全に生命力を使い果たし、消える事は確実だ。

 昇はシエラが自分の生命力を戦闘力に上乗せしている事を知らない。昇には、その事を知る術が無いからだ。だから今のシエラにヘブンズブレイカーを入れれば確実にシエラは消えるだろう。そんな事実を知らないままに昇はヘブンズブレイカーを放つ準備をしている。

 その頃シエラはやっと起き上がり、視界が悪い事から自分が未だに爆煙の中に居る事を察するのと同時にある方向から昇の巨大な力を感じた。そんな昇の力を感じてシエラは凍りついた心を溶かして、心に思う。

 ……よかった……これで私は消える事が出来る。私が望んだ……昇の手で消える事が出来る。

 そう、それこそがシエラが戦いを始めた理由だ。シエラは最初から昇に反抗する気も、勝つ気も無かったのだ。ただ昇の手で自分に終止符を打って欲しかったのだ。それこそが、シエラが望んだ最後のわがままと言えるだろう。だからこそシエラの瞳から流れていた涙は止まっており、今はすっきりとした笑顔をしている。

 爆煙で昇にはその笑顔を見る事は出来ないだろう。けれどもシエラとしてはこれで満足なのだ。自分の最後を昇の手で決めてもらう。それこそがシエラ自身が望んだ最後の望みなのだから。その望みが叶おうとしている今では、シエラとしてはもう心残りは無い。後は昇に終止符を打ってもらうだけだ。

 けれども最後まで油断しないところがシエラらしいと言えるだろう。シエラは最後の生命力でウイングクレイモアを手にする。

「セラフィスモード解除」

 セラフィスモードを解除して、ウイングクレイモアは二枚の翼に戻り、通常の状態へと戻った。シエラにも分っているのだ。これ以上セラフィスモードを維持していると昇に終止符を打ってもらう前に自分自身の手で消えてしまう事を。だからこそウイングクレイモアを通常の状態に戻してしっかりと握って構える。

 シエラも分っているのだ。ここで自分の本心を悟られるような行動を取れば昇はきっと攻撃を止めて、シエラに生き続ける事を望むだろうと。だからこそシエラは最後まで戦う事で昇に終止符を打ってもらうのだ。そのためにシエラはウイングクレイモアを昇の力が感じられる方に向けると爆煙が晴れるのを待つ。

 その間にもシエラの心には今までの事が自然と思い浮かんでくる。

 それは昇達と一緒に戦った記憶。確かに困難な闘いばかりだったが、昇がいつでもシエラの心を支えており、昇が居たからこそシエラは今まで戦ってこれたのだ。それはシエラだけではない、たぶん琴未やミリアや閃華も同じだろう。

 そしてそんな皆と過ごした時間こそが今のシエラはとても大切で、とても楽しかった時間だと改めて感じた。いつもなら感じる事の無い感情だ。自分がこれで消えると思うと、いつもは迷惑だと思っていた時間も楽しい時間だったと思えてしかたない。

 そんなシエラが皆について改めて思う。

 ミリア……ごめん。もう庇う事もご飯を作ってあげる事も出来ない。けど……今のミリアにはラクトリーが居るから大丈夫。これからはラクトリーの言う事をしっかりと聞いて、私が居なくても昇や皆の盾になって……。

 閃華……閃華の事だから私が居なくなっても、皆をフォローして上げられる。それに私が居なくなった事も上手く埋めてあげられると思う。だからお願い、これからは……私の分まで皆の力になって……。

 琴未……琴未とはいつも張り合ってばかりだったけど……だけど……そんな時間も凄く楽しかった。私はもう昇の傍にはいられない。だから琴未……昇の事をお願い。私の分まで……昇の事を愛してあげて。それが……私が琴未に言う最後のわがままだから……。

 昇……昇……昇、昇、昇。私はもう……昇に何て言って良いのか分からない。でも……これだけははっきりと言える。昇……好きだよ、今でも大好きだよ。そして、出来ることなら……これからもずっと好きでいたかった。昇を愛していたかった。でも……もう……無理。だからこれが私からいう最後のわがまま……昇の手で私を消して。それだけが……私が最後に望む事だから。

 そんな事を思ったシエラはやっと自分が再び涙を流している事に気が付いた。シエラもしっかりと分っているのだ。出来る事なら、昇の元へ戻りたいと。また以前のような生活に戻りたいと……けど、全ては遅かったのだ。

 昇がシエラを見つけるのも、シエラが昇の元へ帰るのも、今では出来ないほど全ての出来事が遅かったのだ。だからこそシエラは自分の消滅を願い、アレッタとの無謀な戦いを挑んだ。その時点でもう取り返しが付かないのだと気付くべきだったのだ。

 だからこそシエラはアレッタと戦い、今は昇と戦っている。もっと早く自分が消える事を望んでいる事に気付いていれば……永遠に逃げる事を選んでいれば誰にも迷惑を掛ける事が無かったのに……それなのにここまでアレッタや昇に迷惑を掛けたのは自分の所為だとシエラは改めて実感した。

 だからだろう、シエラが後悔に似た思いを抱き始めたのは。

 ……こんな事なら……昇と契約をしなければ良かった。そうすれば昇に迷惑を掛ける事は無かったのに……アレッタにも再開してアレッタを苦しめる事は無かったのに。こんな事になるなら……もっと早く自分で消えておくんだった。

 ……でも、昇と契約をしてしまった。アレッタと再び出会ってしまった。その事が私に決断させた。再び逃げ出すという最低な決断を……そんな決断をするぐらいならアレッタに消されればよかった。でも……でもっ! よかったよ。最後は昇の手で私を消してくれるんだから、それだけは……よかったかな。

 そんな事を思ったシエラは自然と涙を流しながら笑っていた。自分があまりにも卑怯で、自分があまりにも惨めで、けど最後は自分のわがままを通す事になった。その事がシエラに慟哭をさせる事になったのだろう。

 そんなシエラの慟哭が止まるとシエラは再び心に思う。

 ……もう、いいっか。次で……全部終わるんだから。もう……何も考える必要はないか。昇の手で終わらせてくれるんだから、今の私はこれ以上無いぐらい幸せ……そうだよね。だから、もういい、終わりにしよう……全部。昇が消してくれるから、私はもう……何も考えなくていい。もう、考える事にも疲れた。

 そしてシエラはウイングクレイモアを構えなおすと爆煙が薄くなり、昇の姿が徐々にはっきりと見えてくるのをはっきりと目に焼き付けた。

 行くよ、昇。昇の手で……私を消して全てを……終わらせて。

 まるで気を計ったようにその場所に風が吹き抜けると、二人の間を塞いでいた爆煙は様々な思いと共に消えて行った。そしてシエラはウイングクレイモアの翼を羽ばたかせると軽く舞い上がり、昇に向かって一気に突っ込んで行く。

 昇もそんなシエラの姿をしっかりと捉えており、紫黒をしっかりとシエラに捉えたまま、いつでもヘブンズブレイカーを撃てるように準備する。

 そしてシエラは一気にウイングクレイモアの間合いに昇を入れると、ウイングクレイモアを一気に振り上げる。まるで昇の攻撃をまったく気にしていないかのように、昇に向かってウイングクレイモアを振り下ろす。

 それと同時に昇は叫んだ。

「ヘブンズブレイカーッ!」







 さてさて、そんな訳で今回のエレメは如何でしたでしょうか。楽しんで頂けたなら幸いです。

 まあ、そんな事はさて置き。本編での事ですが、最後の方……シエラの死亡フラグが立ったような気がするのは私だけでしょうか。というか、立ってますよねっ! シエラの死亡フラグッ!!! シエラの死亡フラグが立ったなんて縁起でもない事を言うなっ!!! ……いや、なんというか、つい自分で突っ込んでしまいました。

 でもでも、なんか最後の方だけを読むとシエラの死亡フラグが思いっきり立ってますよね。さあ、このフラグがどう処理されるのか、それは次回のお楽しみですね。このままシエラは消えてしまうのか、それとも別の何かが待っているのか。……ふっふっふっ、ちょっとは気になる所ですね。だが、そんな皆さんに残念なお知らせをしないといけない。それは……

 ……それは……五月中に次の話を上げるのは無理ですっ!!! まあ、そんな訳で次の話は何とか六月の始め頃には上げる予定ですので、それまでお待ちください。

 さあ、無駄な溜めで遊んだところでそろそろ本編にちょっとだけ触れてみましょうか。

 さてさて、そんな訳で昇なんですが……すっかり強くなりましたね。初期の頃にはエレメンタルアップを掛けて、後ろで観戦しかしてなかった昇が……今ではシエラと対等に戦えるまでになるとは。昇……成長したな~。

 そんな訳で昇の成長に感慨しつつ、次の話についてちょっとだけ予告でもしようかと思います。

 次回の注目点は……琴未ですっ! いや~、ここになってようやく琴未が出てくる予定です。そしてその次からはいよいよ白キ翼編のラストバトルに入る予定ですので、心待ちにしてください。というか、次回は琴未が一番美味しい所を持って行く予定です。……まあ、予定通りに進めばですけどね。……頑張れ琴未っ!!!

 そんな訳で、いろいろとやったところでそろそろ締めましょうか。

 ではでは、ここまで読んでくださりありがとうございました。そしてこれからもよろしくお願いします。更に評価感想もお待ちしております。

 以上、気候の変化に付いていけずに五日ほど死んでましたっ! と大きな声で主張して更新が遅れた事を言い訳にしたい葵夢幻でした。

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