第五十七話
ふむぅ〜ん。僕は考えます。
この【ベファーナの木彫人形】があるなら話は変わります。
さっき鑑定した【黒王ミノタウロスの胃袋】空間×0% (0/10000%) 重量-0% (0/-100%)をリペアすれば、ランク3での最大修復値が75なのか100なのか、それ以外なのかがわかります。
さらに今現在、リペアを何回発動出来るかも知りたいです。
その途中でランクも上がっていきます。
ティータイムまでまだまだ時間もあります。
経験値稼ぎのチャンスです。
やってみます。
まずはスキルの確認です。
鑑定R3 (5/300)
リペアR3 (173/2000)
【オリーブ古木の笛】
魔力+10
【夕日炎の帽子】
魔力消費-10%
【道化師の赤帽子】
魔力+5
【魔銀の指輪】
魔力+15
【ベファーナの木彫人形】
魔力+30
魔力消費-20%
魔力お助け装備はこの五つです。
魔力+60、魔力消費-28%です。
僕の魔力値も、リペア一回の消費魔力値もわからないので気楽にやってみます。
まずはランク3での回復数値確認です。
「リペア」
鑑定結果
「牛革のショルダーバッグ」
不良品(破れ)
【黒王ミノタウロスの胃袋】
空間×0 (50/10000%)
重量-0 (-50/-100%)
50,000ゴルド
マジックバッグ容量100倍
リペアランク3での回復数値はトータル100と判明です。
もう一度やってみます。
鑑定結果
「牛革のショルダーバッグ」
不良品(破れ)
【黒王ミノタウロスの胃袋】
空間×0 (100/10000%)
重量-100%
100,000ゴルド
マジックバッグ容量100倍
魔力切れまでやってみます。
七回発動します。
八回目は駄目です。
鑑定結果
「牛革のショルダーバッグ」
不良品(破れ)
【黒王ミノタウロスの胃袋】
空間×0 (800/10000%)
重量-100%
800,000ゴルド
マジックバッグ容量100倍
スキル鑑定してみます。
鑑定ランク3 (20/300)
リペアランク3 (973/2000)
ここでマジックポーション「馬並」の出番です。
一気に飲みます。
意外な事にブドウ味で美味しいです。
魔力が全快した気がします。
ロリーさんの腕は確かな様です。
あと十一回発動すればランクが上がるはずです。
連続発動します。
鑑定結果
「牛革のショルダーバッグ」
不良品(破れ)
【黒王ミノタウロスの胃袋】
空間×0 (1900/10000%)
重量-100%
1,900,000ゴルド
マジックバッグ容量100倍
鑑定ランク3 (25/300)
リペアランク4 (73/4000)
ランクアップします。
あと何度か発動出来るはずです。
続けます。
五回発動します。
鑑定結果
「牛革のショルダーバッグ」
不良品(破れ)
【黒王ミノタウロスの胃袋】
空間×0 (2900/10000%)
重量-100%
2,900,000ゴルド
マジックバッグ容量100倍
鑑定ランク3 (30/300)
リペアランク4 (1073/4000)
ここでマジックポーション「馬並」のおかわりです。
十五回連続発動します。
ランクアップ出来ると思います。
鑑定結果
「牛革のショルダーバッグ」
不良品(破れ)
【黒王ミノタウロスの胃袋】
空間×0 (5900/10000%)
重量-100%
5,900,000ゴルド
マジックバッグ容量100倍
鑑定ランク3 (35/300)
リペアランク5 (73/8000)
ランク5にアップです。
続けます。
十一回発動すれば修復完了です。
鑑定結果
「牛革のショルダーバッグ」
良品
【黒王ミノタウロスの胃袋】
空間×10000%
重量-100%
10,000,000ゴルド
マジックバッグ容量100倍
鑑定ランク3 (40/300)
リペアランク5 (4173/8000)
ふむぅ〜ん。
リペア経験値ボーナスタイムが終了します。
ランク5の回復値は一回400です。
今なら一日四十回以上発動出来ると思います。
ここまでのランクアップの法則でいけばランク6で回復値800。
一日百回以上発動出来ると思います。
おなかは、たぷんたぷんです。
でも大きな成長です。
鑑定室に持ち込んだ素材が無くなったので作業場へ顔を出します。
作業場の隅に置かれた3つの木箱に目がいきます。
一つはリペアすれば価値のある武具の素材箱です。
その隣りには、有名職人や無名の職人が手掛けた家具の素材箱です。
もう一つの箱にはガラス、陶磁器、金属、布製品などの素材が入っています。
いずれも【古代の逸品】ではありませんがリペアすれば価値のある素材です。
今はまだ手をつける余裕がありませんが楽しみな素材達です。
「あっ、トキン。昨日の分、整理ついたから時間がある時に見ておいてね。ジュリアと『幻の左ストレート』に行って来るから。帰りは夕食の買物もしてくるね」
「うん、わかった。店長さんと奥さんによろしくね。あとはゆっくりして来て」
ビアンカとジュリアが小さな手押し車に、鑑定書付き武具と金属素材スクラップを乗せて笑顔で出て行きます。
僕は整理されたばかりの素材から気になる物を手にして鑑定室に戻ります。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
マジックバッグの修復で一話使ってしまいました。
お口直しにSSを12時に投稿します。
よろしくお願いします。




