第二部 第四十九話
第二部、毎日朝9時に予約投稿します。
ストックが切れるのが先か、
第二部終了まで行けるか謎です。
僕は今、トツカーナ伯爵邸であるプッブリコ宮殿の三階バルコニーに立っています。
隣りには黄色のドレスを着飾ったソフィがいます。
僕とソフィは早朝にも関わらずカンポ広場に集まった大勢のシェーナ市民に笑顔で手を振ります。
先週のヴェネート公爵邸での婚約お披露目会に続き、今日はトツカーナ伯爵邸でのお披露目会です。
事前に伯爵領内の全ての街と村に告知していた為、広場に入りきれない人達がソプラ通りまで溢れています。
カイン王国最大派閥を率いるヴェネート公爵家との婚約発表です。
領民達は驚きと熱気を持って歓迎してくれます。
更に伯爵から「婚約を記念して今年の税の緊急削減実施」の発表がなされ広場は熱狂に包まれます。
街をあげてのお祭り騒ぎです。
名産品のトツカーナワインも無料で振る舞うそうです。
この後、約三時間後には広場の市民の入れ替えが終わり、再度、バルコニーに立ってのお披露目となります。
全部で三回バルコニーに立つ予定です。
夕方には選抜騎手による裸馬のレースを開催するそうです。
露天屋台も数多くたっており、子供から大人まで皆笑顔を見せています。
僕とソフィは一度目のお披露目を終えて大広間に戻り一息つきます。
「ソフィ、みんな笑顔だったね」
「そうね、トキン。私も凄く嬉しいわ」
ニコニコとにっこりです。
お菓子に手を伸ばし会話を楽しみます。
大広間にも沢山の人がいます。
母さま、トツカーナ伯爵夫妻と親戚すじにあたるクロッセート子爵夫妻、モンタルチーノ男爵夫妻とその子供達、そしてお付きの人達、沢山の村長さんとその家族です。
おそらく二百人以上いると思います。
僕は会話の種になればと思い言います。
「皆さん。これから僕の「幸運アイテム」コレクションのお披露目と説明をさせてもらいます。よければお付き合い下さい」
ソフィにも言って無かった話です。
皆、驚きを持って歓迎してくれます。
テーブルの一つを空けて貰い「幸運アイテム」を並べていきます。
【黄金蝶の髪飾り】
【ラピスラズリの袖留め】
【青鷲の羽根ペン】
【山葡萄の編み袋】
【新雪の指輪】
【黄金の耳飾り】
【翡翠の勾玉】
【マホガニーの筆記箱】
【オーク古木の靴べら】
【永遠イカの墨壺】
【粉雪の短剣】
僕は一つひとつ、「銘」と入手先がシェーナ、ベニス、ダンジョンである事を説明していきます。
もちろんユニークスキル「リペア」と【古代の逸品】の「共鳴」のお話しは秘密です。
気付けば大広間中の人がテーブルを囲っています。
テーブルの一角をあけてもらい、村長さんの家族が列を作って流れていきます。
「初めて見ました」
「一つ所有してるだけで凄いのに」
「これ全てが・・・」
「鑑定スキルがあったとしても、ここまで集められるとは」
「素晴らしいコレクションです」
「トキン様は幸運に恵まれた方なのですな」
「王国一のコレクターなのでは」
みんな驚きと笑顔で感想を言い合います。
「トキン、凄く素敵な趣味ね」
ソフィまでニコニコで褒めてくれます。
僕もにっこりしてしまいます。
「トキン様、アリアンナ様。よろしいでしょうか」
声を掛けて来たのは、まだ二十代中盤に見えるモンタルチーノ男爵です。
「もちろんです」
僕はにっこり返事します。
「モンタルチーノさん。祝いの場です。遠慮はいりませんわ」
母さまもニコニコで応えます。
「ありがとうございます」
僕と母さまの返事にほっとした表情をみせます。
モンタルチーノ男爵は爵位の差を気にしている様です。
僕はもう少し緊張をときにかかります。
「モンタルチーノ男爵は僕の義母様である伯爵夫人の弟だと聞いています。それならソフィと婚約した僕とも親戚です。僕達はもう家族だと思ってます。男爵にも皆さんにもそう思ってもらいたいです」
男爵の表情がみるみる笑顔になります。
母さまとジーヤもニコニコです。
トツカーナ伯爵夫妻もニコニコです。
みんなもニコニコです。
「ありがとうございます。トキン様に観て頂きたいアイテムがあります」




