第四十七話
「トキン、ここで何してるの」
涙をぬぐい顔を上げます。
疲れた顔をした少女が立っています。
「ソフィ、君こそどうし」
言葉を止めます。
ソフィも自分の戦いをしていたのです。
僕はソフィの質問に答えます。
「僕はこの盾を直したいんだ。でも魔力があと少し足りなくて」
「そうなのね。エリザさんの姿が見えたから、まさかと思って来てみたの。わかったわ、トキンならこれを直せるのね」
僕は頷きます。
「私もマジックポーションは持ってないわ。でも私の魔力を送ることはできる。ユニークスキルよ。手を出して、トキン」
僕は目を見開きます。
ソフィに両手を差し出します。
「あまり残ってなくてごめんね、トキン。『魔力譲渡』」
ソフィの両手から優しい魔力が僕の身体に入り込みます。
僕を信じてくれる気持ちと一緒に。
ソフィが倒れそうになります。
すぐにエリザが支えて抱きしめます。
「ありがとう、ソフィ」
僕は盾に向き直りつぶやきます。
「『修復』」
「どうして・・あと少しなのにっ」
リペアは発動しません。
また涙が溢れそうになります。
街には鐘の音が鳴り響きます。
激しい戦闘音が聞こえます。
魔物の咆哮、戦士達の雄叫び、魔法の着弾音、魔道具の唸り、武具を打ち直す音、怪我人を励ます声、全てが、すぐそばで聴こえてきます。
「トキン、これも、つかって・・」
ソフィがとても小さな声で伝えます。
「ソフィ、それは・・」
首元に輝く蒼い宝石を見つめます。
そっと外して自分の首に掛けます。
アンナとエリザに頼み事を伝えます。
正面を向き、もう一度、盾に挑みます。
「『修復』」
僕の両手から淡い光りが溢れ、傷ついた盾を優しく包みます。
トキンのメモ
鑑定ランク2 (138/200)
リペアランク2 (865/1000)




