表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/45

ひとり執事が、生まれた日 5

ブクマ・評価ありがとうございます

今回は少し短めなので後日加筆修正したいと思います


 少年の言葉を聞いたアフロディーテはひとつ頷くと、隣にいた夫を見上げた。


「旦那さま」


 アフロディーテに声を掛けられ、公爵は悲痛な表情(かお)をしたあとアウローラに声を掛けた。


「アウローラ、君が彼の人生をを拾ったんだ最期まで責任を持つ事が出来るかい?」


 それまで機嫌良く笑っていたアウローラは父の顔を見て、子供ながらに真剣な表情をし、大きく頷いた。


「大丈夫。きちんと最期までアウローラが守ってあげる」


 それを聞いた公爵は大きく息を吐くと、今度は少年に問いかけた。


「君は過去を捨てアウローラの為に生きることが出来るか? 自分よりもアウローラを優先しなければならないこともあるかもしれない」


 その覚悟があるか? 


 言葉にせずとも伝わるその声に少年は迷うことなく応えた。


「俺はこの子に心を魂を救われた、だから今度は俺がこの子を守る」


 二人の真摯な言葉はひとつの呪となって少年の身体に徴を刻む。

 少年の耳元に紫水晶の雫をを抱いた銀の薔薇が咲いた。


「・・・・・・これは」


 少年が耳に触れれば金属の質感はするものの何処かほんのりと暖かい。


「まさか本当に銀の薔薇が咲くとはね」

「これも運命なのでしょう」


 公爵夫妻は複雑な顔をしつつ、少年をいや、少年の抱いたアウローラを見つめる。


 状況の見えないカーラはひとり置いてきぼり状態だ。


「あ、あの旦那さま。良くはわからないのですが彼はこれからこの屋敷で働くということでしょうか?」

「ああ、そうだね。その方がいいだろう。アウラ彼に名前を付けてあげなさい」

「名前?」

「そう、彼は君のために新しい人生を歩むと決めた。名前を贈ってあげるのは主人の役目だよ」


 仕事は取り敢えず高齢の執事の補佐をしてもらおう、公爵がそう言えばアウローラは少年を見て、そして父親に尋ねる。


「執事になるの?」

「そうだよ。だから相応しい名前を付けてあげなさい」

「わかった。執事になるならねー。セバスチャン!」

「「「「え」」」」

「執事はセバスチャンなの」


 どうだ! とい言わんばかりに得意げなアウローラにカーラは確認した。


「本当にセバスチャンですか?」

「うん、セバスチャンは凄いんだよ! 執事なのに強いの」


 カーラは、そして公爵夫妻は理解した。

 どうしてアウローラが執事の名前を【セバスチャン】と言っているのかを。

 

 数日前、アルカディア王国で一番人気の絵本をアウローラにプレゼントした。

 すぐにアウローラのお気に入りとなったその本のタイトルは



【闘う執事、セバスチャン!】。




 そうしてその日から少年はセバスチャンになったのだ。


 





銀の薔薇に何の意味があるのか、色々と伏線張っているので是非是非、謎解きしてみてください。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ