ギトギトイエロー
はいはい。
来ましたよ。ギトギト洞窟。
さっさと出て来いや。
でっかい黄色いがまがえる女子。
ナッツ、怒りのあまり、パパッと全部終わらせて、魔界に帰りたい気分です。
ギトギト洞窟は、わりと大きくって歩きやすい。
光玉に照らされて、少し先を歩くルーク。
このマントの背中を見ながら歩くことも、もうないんだなー…。
は!
しんみりしちゃったよ。
怒りも長続きしない気分屋ナッツです。
しばらく歩いたら、道が2つに分かれていた。
ルークが立ち止って小首をかしげた。
「あれ、どっちだっけ」
「忘れたの?魔術でちょいちょいっと調べたら?」
「ナッツを解放するために魔力を温存しないといけないんだ」
「え、クイーンイエローがまがえるとどうやって対決するの?」
「油を採取するだけだから、戦う必要はないんだよ」
こっちだったかなーと自信なさげに右の洞窟へ進むルーク。
少し歩いたら、場が開けた。
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ
うにょうにょうにょうにょうにょうにょうにょうにょ
無理。
ビジュアル的に無理。
地底湖があって、わんさか卵が沈んでて、おたまじゃくしやら足が生えかけたヤツやら、大小さまざまなサイズのカエルやらが、わしゃわしゃわしゃわしゃ。
ルークとともに無言でまわれ右。
視神経からダメージくらった。
クリティカルにならなかったのは、ルークの後ろにいたおかげだ。
さっきの分かれ道を今度は左へ。
しばらく歩いたらやっぱり道が開けた。
その奥の方に。
いた!
うわ!
クイーンイエローがまがえる。
もうそれ以外に何と言う?くらいの、そのまんまの生き物がいた。
小柄なナッツ4個分くらいの高さ。横幅はナッツで例えるのは無理なでっぷり感。
つやつやテカテカした黄色。
喉が膨らんでは戻り、膨らんでは戻りを繰り返している。
ルークがマントの下から小瓶を取り出した。
「油を採取するから、ナッツはクイーンの気を引いてくれ。クイーンの気性は穏やかだから、問題は起きないはずだ」
「了解。んじゃ、上から気を引くね」
私は羽を出して飛んだ。
最後の一仕事だね。




