表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/42

38:聖獣様の駒

なぁソラ。

もうちょっとミムアと仲良くできないの?

確かにケンカの発端はミムアかもしれないけどさ。

新しい俺たちの家族じゃん。

え?別にキライじゃないって?

あぁ、そういうことか。

ケンカするほど仲が良いって、あれか!

確かに似た者同士だもんな。

あ、ミムア、今ソラと…。






暴走した聖獣たちは止まらなかった。

ソラの雄叫びだけではどうしようもないらしい。

って、冷静に考えてる場合じゃないんだけどね…。

だったらどうやって聖獣たちを止めればいいんだ?

これじゃあカスティーダたちを助けることもできないよ!

ど、どうしよう…。

その時かなり遠くの方だが、黒い固まりがこちらに向かってきているのに気が付いた。

あれはなんだろう…?

人の集団?に見えるけど、それだとかなりの人数になると思うけど。

「ソラ、行ってみよう」

「ぐぅ」

こんなこと言うのもあれだけど、ソラって便利だ。


何匹かの聖獣に数回道を阻まれながらも、ソラはうまく避けながらその集団へと飛行して行った。

きれいに整列で行進する集団。

そして皆同じ青い軍服を着ているようだ。

青い軍服…。

「え、この集団って国家の軍!?」

俺が気付くが早いか、馬に乗った青い軍服の男の人が「おーい」と俺に声を掛けた。

見覚えがあるとかそんな次元じゃない。

驚きすぎて数秒間口がパクパクしてしまった。

「ま、マック兄さん!?」

「ケリア!」

ソラの上からマック兄さんを見下ろす形にはなっているが、マック兄さんの地位は見るからに高そうだった。

特徴がないマック兄さんだが、他の人よりも一回りも二回りも豪華な青い軍服を着ているだけで随分印象が変わる。

つうかギャレンシア皇女と結婚した時点で相当な地位なんだと思う。

そこらへんの貴族事情はよく分からない。

マック兄さんは俺に以前と同じ優しい笑顔を向けた。

「無事でよかった。事情はウィーグルス兄さんに聞いたよ」

ウィーグルス兄さん?

「ケリアやソラが立ち向かっているというのに、その兄たちが何もしない訳にはいかないだろう?だからいろいろ根回しをしてね、国家と聖研を動かしたのさ」

国家と聖研を動かす?

いったい何したんだこの人…。

ウィーグルス兄さんもマック兄さんも一見優男っぽく見えるけど、意外と腹黒なタイプだから怖い。

「まぁ、今の私に動かせないものはないということだよ。ギャレンシアの夫、皇子だからね」

それを世間は職権濫用って言うと思うんですけど、マック兄さん…。

この兄弟を敵に回したら怖いだろうなぁ…。

「ケリア兄様!!!」

え?

この声って…、えっ!?

「ミムア!?」

青い軍服の集団に守られるように一台だけ馬車があり、その窓からミムアらしき女の子が身を乗り出して俺に手を振っている。

その顔は泣き笑いだった。

一年の間に少しだけ女性らしさが出たようだ。

といってもまだまだ子供っぽいけど。

それよりも、ここ戦場ですよ!?

「どうしても着いていくと言って聞かなくてさ。連れてきちゃった」

「いやいやいやいや!」

もっとちゃんと言い聞かせろよ!

ここ戦場ってわかってる!?

危ないところってわかってる!?

そうこうしている内に馬車は俺とソラに近付いてきた。

「ケリア兄様!心配していましたわ!あぁ、でも元気そうでこのミムア、とってもとっても感激です!!あぁ、もうなんて言ったらいいか…。でもそのお姿だけでミムアは十分です。それ以上は何も望みません」

「…相変わらずだね、ミムア」

中身は一年前の時のまんまだ。

いや、嬉しいんだよ?

勝手に失踪した俺をこんな暖かく受け入れてくれた俺の新しい家族に会えて、本当に嬉しいんだ。

「ケリア」

馬車の中にはミムアともう一人、ウィーグルス兄さんも乗っていた。

ウィーグルス兄さんはにこにこと笑顔で俺に話し掛けた。

「これだけの人数ならケリアとソラの役に立てるかな?」

「ウィーグルス兄さん…」

どうしよう、また涙が出そうだ。

「ケリア兄様。聖獣たちは私たちに任せて!みんな聖研の麻酔銃を持っているから安全よ」

「ミムア…」

俺やカスティーダやピーナだけじゃ出来ないことを、俺の新しい家族はやってくれた。

これがどれほど骨の折れることか推し量るのは俺にはできないけど、簡単でないことは確かだ。

「ケリア、ソラ、負けるな」

「マック兄さん…」

ありがとう。

俺とソラのために本当にありがとう。

だから俺は頑張れるよ。

「聖獣はお願いします。俺はソラと、全てを終わらせに行ってきます」

「ぐぅぐぅ!」

これが本だったら、ここにはこんな一文が入るんじゃないかな。

“駒は全て揃った”

目指すは聖域!


この家族愛必要なの?と言われると、ここはただ書きたかっただけです。

すいません。

とうとう次は最終決戦に突入です!


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ