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5.俺の美人な暴力系ツンデレ幼馴染とデートをすることになったんだけれど

 教師たちの目を潜り抜けて学校を脱出した俺達は繁華街へと向かい歩く。手を繋いでいるからか飛鳥は羞恥に顔を真っ赤にしている。



「学校抜け出しちゃったけど大丈夫かしら……」

「まあ、佐藤君に連絡しといたし大丈夫だよ。きっとうまくごまかしてくれるって」



 不安そうな飛鳥に俺はスマホをみせながら答える。『愛しの飛鳥とデートしてくるから、適当にいいわけしといて』という言葉に『お熱いね(笑)』という返信の書いてあるラインの画面をみせると。飛鳥はさらに顔を真っ赤にした。



「何てこと書いているのよ、この馬鹿!!」

「ごはぁ」

「ああ、ごめんなさい……ってこれはあんたが悪いわよね。もっと言い方あるでしょう」



 罵倒と共に彼女の拳が俺の腹に直撃する。ああ、これだよ、これ……今日一発目に俺は興奮を隠せない。俺飛鳥にばれないようにガッツポーズを決める。



「まあ、憂いは無くなったし、デートしようよ」

「ここまで来ちゃったし、まあいいけど……でもまた私、変な事しちゃうかもよ。その馬鹿って言ったりとか……殴ったりとか……」

「大丈夫だって。俺はそういう所も好きって言ってるでしょ」



 むしろ罵倒と暴力はどんとこいである。いつもどうやって罵倒されたりとか悩んでるくらいだしね。俺の言葉に飛鳥は納得していたいようだ。



「それでどこいくのよ。カラオケとか?」

「カラオケもいいんだけど、学生っぽいデートがしたいなって思ってさ、それはね……」



 そうして俺達はデートに旅立つのだった。ああ、でも俺達制服なんだよね、補導されないといいなぁ。あ、でも飛鳥におまわりさんの恰好してもらって罵ってもらうのもよいかも。


 

 




「あ、飛鳥様そっちに行ったよ」

「ああもう、このゾンビうざいわね。うう……髪が邪魔……」



 俺たちはゲーセンでガンシューティングを楽しんでいた。一緒にプレイできるゲームっていいよね。どうやら彼女はゲームと同様に体を動かすタイプの様だ。ゾンビがせまるたびに体を動かしたしする姿がかわいらしい。しかし、飛鳥は長い髪が邪魔をして調子が出ないようである。



「よかったらこれを使ってよ」

「ありがとう、でもなんでこんなもの持ってるの?」

「さあ、何でだろうね」



 攻撃が止んだ瞬間を狙って、俺は彼女に腕につけていた輪ゴムを渡した。彼女は怪訝な顔をしながら、輪ゴムで髪を結ぶ、ちらっと見えたうなじがとっても魅力的だった。



「何よ? こっちをみて」

「いや、やっぱり飛鳥はポニーテールが一番似合うと思ってさ」

「こんなところで何を言ってるのよ、ばか!! あ、ゾンビ来た!!」



 顔を真っ赤にして罵倒してくる彼女は本当にかわいらしい、そして罵倒が気持ちいい。そのあとはもう楽勝だった。ポニーテールにして動きやすくなった彼女と彼女に罵られて心身ともに絶好調になった俺のコンビはノーコンコンテニューでクリアした。



「やったね、飛鳥。俺たちで世界を救ったよ」

「私たちなら何でもできるわね」



 そういって満面の笑みで俺にひっついてくる飛鳥はとてもかわいい。そこそこ難しいゲームだったから、パチパチとギャラリーが拍手をする。周囲に注目されていたことに気づいた彼女は顔をまっかにした。俺は可愛いなぁと思いながらゲーセンを後にする。



「なんでみんなあんなにみてたのかしら……」

「そりゃあ、飛鳥がそんな短いスカートであんなに激しく動いてたらみんな注目するよ」

「は……? え? あんた気づいてたなら言いなさいよ!! このばかぁ!!

「ごはぁ!!」



 羞恥に顔を染めた彼女の彼女の拳が俺に直撃した。ああ、快感。ちなみにちゃんとギャラリーには見えないように視線をさえぎるように俺も動いてたら大丈夫なんだけどね。





 


「その……ごめんなさい……何回もバカっていったり殴ったりして……」

「いやいや、いいんだってば、そういうところも好きなんだっていってるでしょ」



 俺たちは休憩がてらドトールでコーヒーを飲む。正面に座る彼女は心なしかシュンとしている。俺は一切気にしていないというのに……それにデート中に彼女が罵倒した回数は12回、殴ったのは3回である。付き合い始めよりかなり減っている。これは彼女が努力をしているのだろう。



「我慢しようとしているのよ……でもつい口と手が動いちゃうの………」

「そうなんだ、俺はそんな飛鳥が好きなんだけどな」

「また、こんな人のいるところでば……んんっ」



 彼女はとっさに罵倒を飲み込んだようだ。その姿をみて俺もひとつの決意をした。

 彼女が俺に気持ちをぶつけてくれたのだ、ならば俺もぶつけるしかないだろう。例えそれでひかれるとしても……


「飛鳥はさ、頑張っていると思うよ、だって最初のデートの時は罵倒が35回、俺を殴っているのが12回だったもん。すごい進歩だよ」

「何で覚えてるの!? でも……普通の人は罵倒したり殴ったりしないでしょう……」

「そうだね、でも普通ってなんだよ、俺は普通じゃない飛鳥だから好きになったんだよ」

「壮太……」



 飛鳥がうるんだ目でこちらをみつめてくる。なんてまっすぐに見つめてくるのだろう。そして何て真面目に悩んでいたのだろうか、彼女は……彼女は恥ずかしがり屋で、真面目な暴力系ツンデレ幼馴染なのだ。でも彼女は俺のためにの暴力系ツンデレから卒業しようとしている。

 なのに、俺は自分の快楽を優先していた。幼馴染ざまぁは俺達の問題を浮き彫りにしてくれたのだ。彼女が俺のためにがんばっているというのなら、俺も彼女のためにがんばるべきに決まっている。俺は彼女に勇気をもって告げることにした。



「それにね飛鳥様におれからも言うことがあるんだ……」

「何よ? さんざん好きとか言ってふるつもりじゃ……」

「違うよ、実はさ……俺ドMなんだ……」

「は……?」


 俺の言葉に飛鳥の表情が固まる。ああ、彼女が自分の気持ちを告白したときもこんなかんじだっただのだろうか?

 俺は彼女が口を開くのどきどきしながら待った。





髪の毛を輪ゴムで結ぶのは髪が痛むらしいですね。よいこは真似してはいけないよ!!

次回で最終回になります。明日投稿予定です。よろしくですー。


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そして、新作を書いてみました。 タイトルは『学校で『悪役令嬢』と呼ばれる美少女のコスプレ姿を目撃したら道づれに俺もコスプレをすることになったんだが……』です。 孤高の毒舌『悪役令嬢』と二次元しか愛せない少年の物語となっております。もしよかったらそちらも読んでくださると嬉しいです。 評価の下に、新作のリンクを貼ってあるので、読んでくださると嬉しいです。
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