第二話 泣くぞ、すぐ泣くぞ、絶対泣くぞ、ほら泣くぞ。
そうだ、そうだ ここは、、、、
俺、俺たちは、”、、”だ。
「スイ、、、か、俺はどうした」
「高いところから落ちたんだよ!スイ、スイは、、」
「いつものことだろ、泣くなや、、、、ごめんな、俺、元気だから、仕事に戻りな、」
「でも、でも、、、、ジン兄が、ジン兄が」
「また行かないと、-教室-に連れていかれるぞ!はよう行って、スイ、お前が-教室-に連れていかれる方が、この痛みよりも、辛いから頼むよ。」
「-教室-、、、、、」
うっ、 口元を押さえる。
ホッペが少し盛り上がる。
ほっぺに含んだものを、喉に無理矢理押し込み戻した。
「ジン兄さん、、戻るよ、、無理しないで。」
「ありがとう、、、、、、」
「ジン兄さん、、何いってんの気持ち悪いね。」
走って、戻る後ろ姿に、今までは、考えもしなかった。“ごめん”という、罪悪感が芽生えた。
俺は、あの糞ババァに転生をされた。
たしか、“平等な世界“を作れだっけ、、、
難しいだろ、俺は今の現状しか知らない。
産まれて10?年間ぐらいか?奴隷?で生きることが普通だったからな、てか、奴隷っていうのが俺の身分であること自体、合ってるかどうか、、、
アーわからねぇ、、、、
とりあえず、今できた時間で整理するか。
ここは、鉱山、主に鉄に似た鉱石が発掘される。山に穴を開けて、人力の採掘と、鉱山内での運搬、軽い加工がメインかな。
従業員が約2000人ぐらいかな、見た感じだけど、 そのうち、10代から20代前半くらいが数のほとんどを占めている。30代くらいは若干数いるが40代くらいは、いないにも等しい、、、、まぁ予測だが、ここで働いている人間は、産まれてから、ずっと、働きっぱなしだと思う。働く人達が変わらないからなぁ。身体の限界で死ぬんだろ。
飯だって1日あたり2食。主に芋系?な食事。芋と仮定した時、タンパク質やビタミンが極端に不足している。こんな食事内容であれば、10代で骨や筋肉の不足で身体自体の衰弱と免疫力の低下で死ぬのが普通。だが、ここでは、それがない。
なんなら、成長スピードは、前世の記憶上、、人間と変わらない。 ホモサピエンスとは違う人種、、、と予測する必要がありそうだな。
あと、あのババァは、“身分がある世界であり貴族たちが私腹を肥やし、奴隷と人間以外は、発言権すらない世界だ“って話していたっけなぁ。まぁ相当カンカンで、話す時の勢いが凄かったからな、、、
それはさておき。
身分があるということは、カースト制みたいに、なっていると予想するのが妥当か。 あと、“人間以外“という発言があった。
つまり、俺たちとは違う、言葉を話し、民族同士で会話できる知能を生物がいる。と仮定した方がいい。それが異世界ファンタジーのような、エルフやドワーフといった種族であるかは、わからないが、、、、 俺は、俺のような人族?しか見たことがない。 てか、あのババァの情報が少なすぎる。
確定的な情報がないと、今後の俺の行動が、難しすぎる。
あと、平等な世界を作れとも話していた、、、
こんがらがってきた、、
脳内で整理するか、、、
まず、鉱山にいる。主な仕事は掘削と鉱山内での運搬、簡単な加工がメインである。
そして、従業員は、約2000人 10代から20代くらいがほとんどをしめている。30代くらいは稀、40代はいない可能性がある。
また、この食事で普通に成長している時点で、ホモサピエンスとは違うのかもしれない。もしかすると、人間ですらないのかもしれない。
あと、糞ババアから、”身分がある世界”という発言があった、これはカースト制みたいなものと予想、情報もう少し話せや。
もう一つ、“奴隷と人間以外は、発言権すらない世界”という発言から人間以外の種族が存在するのが確定だな、会ったことないけど、、、
このことから、貴族≧一般人?≧?、、、≧奴隷=人間以外の種族?と予想かなぁ、、変わる可能性はあるけどなぁ
そして、平等な世界を作ることが転生者の目標、、、
てな具合か、、、、
「できるかー!!!!」
今の俺の状況と立場、、情報が弱すぎる。
どうすれば、どうすれば、、、、、、
「1204、、元気そうだな」
ゲッ!「班長、、、」
身長は160cmで細身だが、ハゲで筋肉質な男が仁王立ちしていた。
チッ「早く戻れや、、お前みたいなやつでも、一人かけるだけでも仕事が進まなくなるからな!」
「はい、、、」
まだ、背中が痛むが、-教室-の恐ろしさが俺の足を動かす動力となる。
休んでいた洞窟を出て、改めて、立ち止まって外の景色を見る。
日本で生きたからこそ、この景色は“酷い“と感じる。 掘削機の錆と酸化し腐った油の匂い、鉱毒で、濁った川。そこに住んでいる魚は臭いがきつく、奇形に変化している。 死んだ魚は、放置されて臓器が膨れ上がり、破裂した、臓器からは魚が腐ったような独特な匂いを放ち、それらが川を包んでいる。
受験勉強で調べた時に写真で見た、足尾銅山鉱毒事件の銅山にタイムスリップをして、リアルタイムで見てるような景色だと感じた。
「1204、何やってる。足場に来いや!」
「はい!、、ごめんなさい、今すぐ走ります」
今考えてみると、足場の組み技術は日本の技術に、似ているんだよなぁ。単発バイトで、足組みやったことあるけど、組み方は、似ているどころか、全く同じなんだよなぁ。
「今来ました。遅れてごめんなさい。」
「遅っっせいぞ、お前のせいで今日のノルマ達成できなかったらどうするんだ!」
「ごめんなさい、、、今、持ち場に戻ります。」
チッ!「早くしろや」
そう言いながら俺の背中を足で押し上げるような蹴りをしてきた。
いっつつ、、“ふざけるな“と歯向かいたい、けど、、、そんな感情を押し殺し、苦虫を噛むように黙って持ち場に戻る。
「ジン、、お前たまには、あのツルツルに一発殴ってみろや、スッキリするぜ!」
「あのハゲに、歯向かえるのはお前ぐらいだよゼン」
「歯向かう?ハゲ?何いってるんだ?お前は?」
「いや、、、なんでもない、ツルツルな、、、、すまん、少し頭打って支離滅裂なことをいっているだけだよ。」
「シリ、、メ?何いってるんだお前は?まぁいいか!早く終わらせようぜ。」
「ああ、、、ありがとう。」
「気持ち悪いな、、お前どうしたんだ?」
「なんでもないよ。早くやろうぜ。」
あっぶねぇ、、、日本で当たり前の言い回しは通じない。少し言葉には気をつけよう。ただ、ツルツルとかの擬音は伝わるんだよなぁ、、よく分からないわ。
「ちょっと待ってくれ、ゼン、俺どこから落ちたんだ?」
「ん、あぁこっから落ちたんだよ」
ゼンは、大体、10mから15mくらいの位置を指差した。
「こっからか、そうか、、」
“そうか、、“じゃねぇよ、何俺は言ってるんだよ。団地の3階ぐらいから落ちるとか、馬鹿じゃねえの、労災もんだよ、労災もんだよ、死んでもおかしくねぇよ、、、 てか、命綱なしとか、ありえねぇよ。
考えても、考えても、考えても、、ひでぇ、酷すぎる、、、クソ、なんでこんな扱いされないといけないんだよ。さっきみたいに理不尽に蹴られてるなんて、くそ、、 てか、異世界転生ってもっと華やかだろ!主人公が “俺TUEEE“が定番なんだろ、、なんだよ、なんだよ、泣くぞ、すぐ泣くぞ、絶対泣くぞ、ほら泣くぞ。
「クソ、、、変えてやる、変えてやる。」
「おいジン、何いってるんだ?変える、何を、まさか組み方変わるのか。」
「変えてやる!今の現状•立場•地位全ての仕組みを変えてやる!嗚呼変えてやる変えてやるさ、はあっハハハ!!!」
「ジンが、ジンが、、お前お前、、、」
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ、、、、、
「ジン、まさか、、落ちた時に、亜人に取り憑かれたんだな!目から水が出ている、、絶対亜人だ、亜人のせいだ!今戻してやる!!!」
俺は、俺は、変える、そして、あの全ての元凶、糞ババァに絶対に、絶対に復讐してやる。
あの可愛い顔をぐしゃぐしゃのアヘアヘの、、、、
プツン
あれこの脳天の激痛、久しぶりだなぁ、、
身分—奴隷
第二話完
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