特別授業
お弁当を食べ終わった後。チャイムが鳴っても足が思い私に、友達が背を押して渋々と職員室に向かい、ノックして職員室に入る。
「いらっしゃい百川さん。随分と遅い到着で」
「それは…その…」
「まぁ良いわ、ここじゃ人目も多いし着いてきなさい」
「ふぁい」
先生に案内されて応接室に着く。問題児の私は見慣れた部屋で、高級感あるソファも既にリビングのソファの様な座り心地だ。
「高校1年と3年の進路希望、両方白紙だったけど将来どうするの?」
「将来ねぇ、将来は家庭の警備を司る職業に就こうと思います」
「ニートじゃないのそれは!」
先生が思わずダン!と机を叩く。長テーブルが揺れて先生の力強さに思わず息を呑む。
「…ねぇ百川さん、頭の花。初花以外も咲かせて学校に来る気は無い?」
「私の花なんてお目汚しにしかなりませんよ」
「そんな事無いわ。小学校の卒業アルバムで見たけど花も綺麗で笑顔も可愛かったわ」
「私の花は私の花が好きな人に捧げると決めてるんです」
「…お母さんにだけ?」
「はい」
「………わかった」
先生は長く鼻で息を吸って吐いて、絞り出す様に返事を返す。問答は終わったと思って腰を浮かす。
「但しニートは許しません。先生の方で良い人とお見合いをセッティングします」
「えぇ!?生徒の意志優先でしょ!」
「百川さんの場合は荒療治が丁度いいって事は、先生3年間一緒だったから1番理解しているわ」
「えーでも「それにちゃんと初花の色をチェックしながら、お見合いの進行具合を見極めます。安心して相手の人に恋してみなさい」
「恋してみなさいって…」
先生の強引な爆弾発言に思わず頬が染まる。こい?鯉?濃い?故意をするってなんだ。
「兎に角この話は担任の先生と共有して相談しますから。今日の所は戻って良いわよ」
「本当に続けるんですか?」
先生が私の頭に伸ばして、軽くタッチする。
「良い人が見つかる様に、先生頑張っちゃうわ」
そう言って先生は応接室を出ていった。
………恋、か。私には無縁なものだったけれど、突然私の日常に割り込んできそうだ。




