最終章 願い
『少女は、自分の世界とケーちんの世界の狭間の穴から、箱を落とす。』
「『今度は、誰が拾ってくれるかな。』」
『少女は、新しいご主人様を想像し笑う。笑っているはず。笑えてるのかな。』
「『壊れた笑顔が崩れてますね『パンドラ』さん。』」
「『『ガナ』ちゃん!? なんで、『ガナ』ちゃんがここにいるの!? ここは『パン』ちゃんの世界。『パン』ちゃんだけの世界だよ!?』」
「『てめぇの力が弱まってたんだろ。ケーちんだっけ?あいつのことでも考えて、世界を維持する力を疎かにしてたんじゃねぇの?』」
「『『パン』ちゃんがケーちんの事を考えてる?ありえないよ。『パン』ちゃんはもう捨てられたんだよ。ご主人様じゃない人のことを考えるなんて。『パン』ちゃんにそんな自由。無いよ。』」
「『アハ!バッカみたい。誰のことを考えるのもアンタの勝手じゃない。』」
「『ねぇ。『ガナ』ちゃん。』」
「『なによ。』」
「『『ガナ』ちゃんは、価値が無くなって、どう感じてるの。『パン』ちゃんは、怖いよ。無価値になるの。皆から迫害されて、命も狙われて。価値をそこなうのが怖いから。『パン』ちゃんは永遠に奴隷なの。』」
「『価値とかそういうのどうでもいいけど。僕は。』」
『後ろを向いていた『ガナ』ちゃんが、顔だけで『パン』ちゃんの方を見る。』
「『楽しんでますよ。誰にも頼られないのは『自由』が得られますから。』」
『空間に消える『ガナ』ちゃん。彼女に向けて、小さな自身の『願い』を呟く。』
「『私も、自由になれるかな?なりたいな。』」




