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召喚された日から何ヵ月くらいたったのだろう。暖かい陽射しが冬の終わりを告げている。
あれからエルネスト団長に相談して雑用を手伝わせてもらう事にした。
3日目にしてやる事が無さすぎて困ってしまったのだ。
魔力を込める練習は精霊の皆に教えてもらいながらやっているけど、長い時間練習できる訳でもない。皆が働いているのに1人何もせずに3食タダ飯を食べさせてもらっているのは気まずい。
と言うことで主に人目を避けて魔力を込める練習をするのにも丁度良い裏庭の掃除をさせてもらっている。
毎日理由も無く裏庭にこっそり行くのも怪しまれるからね。
練習した甲斐があり不器用な私にも魔力を込める事が出来るようになってきた。
魔力を込めると言うか、身体の中にある魔力をコントロールして1ヶ所に集めるイメージだ。
この世界に来て精霊の皆が居てくれなかったらさらに卑屈になってやってられなかっただろう。
いつも私の所に来ておしゃべりしたり、励まして助けてくれた。
もちろん騎士さん達も少しずつ話すようになってきた。最初の頃は美姫が言った悪口が広まっていたのか、かなり距離を置かれていた。
エルネスト団長は初日のようなぎこちない笑顔ではなく、頻繁に声をかけてくれた。
リディさんをはじめ、女性騎士さん達とも談話室で短時間でも時間を作って女子会を開いてお喋りしている。
愛想がなく心を開かない私に、精霊達も騎士の皆も親切にしてくれ仲良くしてくれている。皆のおかげで少しずつ前に進める気がする。
私も皆に何かしてあげたい。精霊さん達を助ける事ができるなら助けてあげたい、そんな想いが真剣に私の中に芽生えてきた。
もう少し自分に自信をつけてから。
もう少し勇気を貯めてから。
もっと魔力を上手くあつかえるようにしなくちゃ。
なにより外出許可を貰えるか聞いてみなくちゃ。
もう少しだけ待って………
夜、お風呂から部屋に戻る時、談話室のソファーに団長さんが座っていた。
「エルネスト団長お疲れ様です。
すみません、少しお話して大丈夫ですか?」
団長さんは振り返り私を見るとなぜが動きを止めてしまった。
「…団長さん?」
「ああ、すまない。大丈夫だ。話とはなんだ?」
「あの、寮の外に出たいのですが、…えっと、せっかくなので、この国の街も見てみたいとおもいまして…」
精霊の森に行くなんて言えないからね。
「そうだな。寮から出た事も無かったか。気が付かなくて悪かった。
それじゃあ、明日の昼食後に街を案内しよう。(えっ…)ここまで迎えに来るからここで待っていてくれ」
「えっと、団長さんはお忙しいでしょうし、1人でも大丈夫です。」
「1人では道に迷うし、何かあっては困る」
「だいたいの地図を書いてもらえれば…」
「俺が一緒では嫌か?」
「いえいえいえ、そんな嫌なんて事はありません。申し訳ないと思っただけです!」
私はブンブンと手と首を横に振る。
「そうか、それじゃあ明日迎えに来る」
そう言うと団長さんは思い切り笑顔になった。
イケメンの笑顔、破壊力半端ない。まぶしい…
「団長、お待たせしました」
リディさんが階段から早足で降りてきた。
「エルネスト団長ありがとうございました。明日よろしくお願いします」
団長さんに頭を下げる。
「リディさんお疲れ様です。おやすみなさい」と挨拶をして部屋に戻った。
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