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交渉決裂

琴羽に怒られ始めてはや10分誰も助け船を出してくれない。節操がないだの時と場所を弁えろだの色々言われてるがいい加減防衛線の構築が終わって指示を待ってるはずなのでリーダー妖精に目配せして琴羽を引きはがしてもらった。最初からこれ使えば良かったんじゃ。


「防衛網の構築完了しました」


「了解どうしようか」


「え何も考えて無かったんですか?」


「あの時イライラしてたからね」


「えぇー。とりあえず偵察機からの映像見てみますか」


手元にあったタッチパネルを操作し一番でかいスクリーンに映像がでた。両方目で見える距離まで近づいていて騎士の一人が令状らしき物を両手に持ち何か言っている。おそらく交渉の内容だとは思うが。


「音声だせる?」


「今やってます」


壁に設置されているスピーカーから野太い声が聞こえる。色々余計な事も言ってたので内容をまとめさせてもらう。カリーテ王国スクラド領から来た。用件はリテア様は貴様みたいな下種に相応しくないから離婚しろ、エイシル領地全てを明け渡せ、エイシルの軍隊は危険なのでスクラド公直々に管理するから渡せ、交渉してやらん事もないの4つだった。要するにぽっと出の生意気小僧が気に食わないから持ち物全て寄越せ。お前らどこの世紀末だよ金額的に世紀末の方がまだ優しいわ。こんな事をするぐらいだから覚悟はできてるよなぁー?


「雪彦の顔が悪い事考えてる時の顔だわ」



***



何とかして交渉の席に着かせた。正面に座って居る化け狸の様な男がスクラドの外交官でさっきからニヤニヤしてるはっきり言ってきもい。俺の後ろには山本さん、風間さん、島村さん、リーダー妖精が立っていて全員拳銃を持たしてある。さてどう料理してらろうか。


「はじめまして私はエイシル領領主東雲雪彦と言います以後お見知り置きを。後ろの立っているのは陸海空軍のトップ風間、山本、島村です」


3人が敬礼するタイミングも全く同じだ。リーダー妖精は複雑な役職なので省く。そんな顔しないでくれ。


「これはご丁寧に私はスクラド領専属外交官ラクテアだ。以後よろしく」


「こちらこそ。いきなりですが我が領地に何のご用件でしょうか」


「こちらの用件はリテア様との婚約の即刻破棄、エイシル領の無血開城、エイシル軍全軍の譲渡の三つだ」


「質問いいですか?」


「いいぞ」


「なぜ婚約を破棄する必要があるのか、なぜ領地を渡さないといけないのか、軍を渡さないといけないのか」


「婚約だか簡単な話しだ身分が違いすぎること後主が好いてるから離婚しろ。領地と軍は国内の反乱分子を摘み取るためだ」


「ふざけてます?リテアと俺は惚れてたから結婚した。反乱分子?俺はまだ着任して3日だがこの国の為に民にために新しい政策、法律、条例を作ろうとしてた。なのに何だお前らは人が平和に暮らそうとしてる所に土足で踏み込んで来てそのうえ離婚しろ?持ち物全て渡せ?なめてんのか!こっちは平和に暮らしたいだけなのによぉ!」


実際税金を三分の一にしたり娯楽施設を建てたり色々しようとしてたがこいつらが来た。最初は戦車や戦闘機を見れば驚いて身を引くだろうと思ったが現実はそんなに甘くなかった。


「で?それがどうした。そっちが何を言おうとこの国は身分が低い者は高い者に従わなければ行けない。それが嫌なら力で来い」


「な?!このやろっ!」


「だめです東雲さんあなたがここで冷静で無くなればなるほど相手のつぼです。ここはどうか押さえてください」


山本さんが押さえてくれなければラクテアをぶん殴り余計にめんどくさい事になっていた。後でお礼しないと。山本さんに大丈夫といい席に座り直した。


「失礼しました。先ほど嫌なら力でこいと言いましたね具体的に力はどんなことです?」


「簡単なのは直接的な戦争、代表を出し合って殺し合いだ」


「なら戦争で行かせてもらいます」


「ちょっと待った。この方法は両方が合意した場合のみだ。こちらとしては殺し合いがいい」


「分かりましたそれで良いです。ただルールは勝ち抜き戦、代表は4人、どちらかが戦闘不能になれば試合終了これが飲めないならエイシル南西にいる軍、森に隠れている伏兵そしてあなたをここで殺します」


後ろにいる四人が一斉にラクテアに銃口を向ける。清々しいほど揃った動きで。


「やれるものならやってみろ」


「なら仲間が悲鳴を上げて死んでいく所を聞いて悶え苦しめ」


吊るされているスピーカーから銃声と悲鳴が聞こえラクテアの顔が歪む。さていつまで持つかな。



***



『HQから全隊。各個敵勢力を攻撃せよ』


「第365飛行中隊了解。一番機から各機。必ずドラゴンにはツーマンセルで当たれ。健闘を祈る」


二番機が横に着き攻撃を開始する。下では戦車が人相手に砲弾を吐き出している。人ごときに戦車使うなよ。今放った対空ミサイルから逃げようとしているドラゴンの背には人が乗っていて魔法で迎撃しようと頑張っているがそんな遅い球ではミサイルは落とせない。せめて王都の時に出て来たらしい魔道兵器のレーザーぐらい無いと。


『HQから第358〜366飛行中隊!今すぐそこから離れて!』


「はぁ?何を言っt」


言葉を最後まで言う前に二番機が文字通り溶けた。そして他の中隊の飛行機もレーザーが当たり溶け消えていく。もしかしてフラグ建てたの俺?今そんな事はどうでも良い早く逃げれなければあのレーザーを放っている石の塊から。


「一番機から各機!今すぐここから離脱するぞ!」


後は下の奴らにまかして戻ろう。まぁ上がるだけであんなに時間が掛かったんだからしばらくは降りれそうにないな。



***



『HQから第143特科大隊。第143特科大隊は即座に出撃し第666特殊大隊と共にゴーレムを破壊せよ』


「第143特科大隊からHQ。了解した」


第143特科大隊には203mm自走りゅう弾砲、99式自走155mmりゅう弾砲、75式130mm自走多連装ロケット弾発射機を12両ずつ所属している。全て絶対安心の日本車両だ。トンネルを通って地上に出る。出てすぐに目に入った物は総重量1500トン、全長42m、全幅18m、高さ7m幻の陸上戦艦とも言われたP1500モンスターだ。そして第666特殊大隊は超大型機器を取り扱う部隊で所属している車両は総統と直属の4人しか知らない。


「すごくでかいですね」


「そうだなとりあえず移動するぞ。あの近くにいたら巻き込まれる」


『HQから第143特科大隊。ポイントアルファに着き次第順次射撃せよ』


「第143特科大隊からHQ。了解」



***



「お空さんも大変だねぇ」


「車長のんきな事言ってないで集中してください」


戦車前方には魔法師を囲う様に兵士がいてさっきから魔法を放って来る。それがキャタピラに当たると外れて戦車が動けなくなり他の戦車の進路を塞ぎ、壁になっているせいで迂闊に攻撃できない。そしてその奥にはゴーレム?が空に向かってレーザーを放ち続けている。


『HQから第143特科大隊。第143特科大隊は即座に出撃し第666特殊大隊と共にゴーレムを破壊せよ』


「おいおいマジかぁ」


「何がいけないんです?」


「あれだぞ第666特殊大隊通称死神隊はなぁ超大型車両が所属してるってとこでもしあのゴーレムに砲撃すれば下手せずとも確実に俺らにも被害が来る」


「え、ヤバいじゃないですかそれ早く逃げないと」


「騒ぐな小僧。今の上、総統さんは俺らが生き返ると知ってても死者ゼロを目指してる人だ必ず退避指示が出る。それまではここであれを押さえるぞ」


「了解しました!」


「若いもんは元気があっていいねぇ」


『HQからポイントノベンバー、オスカーの6〜10に居る部隊。至急ポイントアルファー、ブラボーまで撤退してください』


「さっさと移動するぞ」


3分も掛からない内に全車移動完了し特科と死神隊がアウトレンジ攻撃でゴーレムをたおした。



***



結局折れたのはラクテアだった。あの自信の源はゴーレムだったらしいが死神隊と特科が倒した事によって勝てないと思ったのだろう。こちらの条件はすべて呑んでもらった。試合は一週間後、スクラドにある闘技場でやる。エイシルでやりたがったが闘技場が無かった。初めてのレベル上げをしてみるかと言っても兵器を使うが。さてどの戦法で勝とうか。

普段静かな人が怒るとこわいよね。(遠い目)

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