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魔血吸の在り方  作者: スクロー
黄昏の出会いと結束の章
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ある太刀の在り方

ユニークアクセスが5000人を突破しました!

ここまでお付き合いいただき、誠にありがとうございます

橋と道の間、森の脇からヌッと姿を現したのは、とても大きなナマズの様な魔物だった

口の幅は、僕を横に三人並べて丁度ぐらいの大きさで、体格は道が完全に塞がってしまう程だ

体に比べると小さいが、目はやはり紅い


「クッ、厄介なのが出たな・・・!」


レフィさんがそう言った


「確かにすごい大きさですね」


「そうじゃない、奴の皮膚を見ろ」


ナマズっぽい魔物の皮膚は、やはりナマズっぽくヌメっていた


「なんかヌメヌメしてますね」


「そうだ、ああいった魔物は魔法も効きにくいんだ」


そうなのか、理由はわからないが、そうなのだろう

しかし、魔法の使えない僕には関係がない

僕がいった方がいいのだろうか

僕が名乗りをあげようとした、その時


「おっっしゃあ!!!俺好みの奴が来たぜ!!!」


グランさんがそう言って、バンダナをして得物を構えた

グランさんの武器は、身の丈を越える程の太刀だ

片刃で肉厚な刀身には複雑な模様が、布が巻かれた柄まで刻まれている


「ウオッシャアァアアァア!!!」


そう叫びながら、グランさんは大ナマズに斬りかかった

しかし、刀身が少し食い込んだ所で止まり、大ナマズが触覚のような物で反撃を始めた

鞭の様にしなる触覚は、上半身裸のグランさんに猛然と襲いかかる


「うおおおっ!?」


グランさんは刀身を引き抜き、何発か相手の攻撃を受けながら引いていく


「グラン!何をやっているんだ!!遊ぶ暇はないぞ!」


ゴウ隊長が叱咤する


「わぁったよ!!やりゃいいんだろやりゃっ!!」


投げやりに返事をして、柄に巻いてある布を解く

半分程解いて柄を握り、また大ナマズに襲いかかる


「え、あれじゃあまた返り討ちにあってまうんじゃ!?」


僕がそう言うと、


「まあ大丈夫だろう」


レフィさんは剣を鞘に納めながら、そう諭した


「どぉぉりゃっしゃぁぁぁ!!!」


気合一閃、グランさんが斬りつける

さっきは途中で刀身が止まってしまったが、今度は一気に振り抜けた!

気のせいか、刀身が薄く光っている様に見える


「彼の太刀にある紋様は、魔方陣なんだ」


魔方陣・・・確か、魔法が使えない人でも使える、魔法を起こす事の出来る物のはず

でも、


「あの魔物には魔法は効かないはずじゃ?」


確か、さっきそのような事を言っていたはずだ


「確かに魔法は効きにくい」


じゃあたとえ魔方陣で魔法が使えたとしても、意味がないんじゃ


「でも、あの魔方陣で刻まれている魔法は、刀身を鋭くする魔法なのだよ」


そうか、魔物自体に魔法が効きにくくても、刀身には関係がないのか!


「どぉぉりゃりゃりゃりゃりゃりゃぁぁあああっっ!!!」


グランさんの怒涛のラッシュで、大ナマズの顔面から血が、これでもかと吹き出している

もちろんナマズも触覚で反撃するが、


「フンッ!!」


っと、目に見えない程の速さの触覚を、グランさんは斬り捨ててしまった

大ナマズは、声にならない声のような音を上げながら苦しみ

いきなり立ち上がった!

この時、初めて後ろ足があることを確認出来た

そのまま前のめりに倒れて、僕たちを押しつぶす気だ


「へっ!!そう来ると思ったぜ!!!」


グランさんは一歩も引くこと無く、刃を上に向けたままの太刀を、後ろに担ぐ様に構え、迎撃の体制をとる


「おおおぉぉぉおおおらっっ!!!」


そしてそのまま、倒れてきた大ナマズに向かい、渾身の一撃を放つ!

大ナマズが倒れたことで轟音と、砂煙が上がる

少しして目を開けると、そこには


大ナマズが、こちらを見ながら、何事も無かったように佇んでいた


「グランさんっ!!!」


僕は思わず叫んでしまった

こんな所で仲間を失うとは思っていなかったのだ

いや、遠征は生き残る人が圧倒的に少ない事を聞いていた

しかし、こんな形で・・・


「おい!!誰の心配をしてやがる!!!」


その時、声が聞こえた

大ナマズの方からである


「え?グランさん?」


大ナマズに変化が表れたのは、その時だ


顔が、縦にどんどんと割れ始めたのである


そのまま割れていき、大量の血が吹き出す


その中から、グランさんが血塗れで現れた


「やれやれ、ま、ざっとこんなもんよ!」


グランさんは何でもないように歩いてきた

僕は驚愕の余り、開いた口が塞がらない


「ど、どうなったんですか・・・?」


「たぶんでやんすが、」


そう言って、スーハが説明を始めた


「最後の一撃で、大ナマズは殆ど両断されていたんじゃないでやんすか?その切断された所に、グランの兄貴が頭から入り込んだんだと思いやすよ」


うんと、つまり切れ目を入れた魚に、指を突っ込んだ感じなのかな?


「切れてない様に見えたのは、太刀の切れ味があまりにも鋭かったからだと思いやす」


強いとは聞いていたけど、本当にグランさんは凄いな

あんなに大きな魔物を、簡単に仕留めてしまうなんて!


しばらくすると、魔物が消えていき、橋が見えた

遠目で見ると、とても細く見えていたが、それでも並んで5人は歩ける程の幅があった

石で組まれた橋は、歴史を感じさせる古さで、所々がかけている

それでもまだその橋は、渡るのに不安がないほどしっかりとしていた


「すごいですね!!こんなに古いのに、全然問題ありませんよ!」


僕がはしゃいでそう言った


「そうでやんすね、しかしこの川、恐ろしく大きいでやんす、こんなに大きいと、さっきの魔物がまだ他にいてもおかしくないでやんすね」


そうなのだ、これも今まで見たことがないほどの大河なのだ

これを泳いで渡るのは不可能だろう

橋がまだ架かっていてよかった!


そうやって歩いていくと、遠目に何かが見えた

どうやら橋の途中に、魔物がいるようだ


「隊長、橋の途中に魔物がいますよ!」


「うむ、しかし攻めてくる様子もない、とりあえず近づいて様子をみよう」


ゴウ隊長がそういったので、僕たちは魔物のいる場所まで近づいていった



あの大ナマズの魔物が、ただの前哨戦に過ぎない事を、僕はまだ知らなかった

うう、書けども書けども終わりが見えない

毎日書けばすぐ終わるだろうと、浅はかな考えを持っていた自分が恨めしい

書けば書く程展開が浮かんできて、かなり省略して書いているのに、全然終わらないっ・・・

いや、終わる気配がない

皆さんも、いい加減終われって感じですよねorz

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