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異世界フランケンシュタイナー  作者: 雪村宗夫
エルビア王国
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貴族達の思惑2

マリーンドルフ伯爵からの密書を受け取ったタウル・フォン・フェールズ公爵は苦虫を噛み潰したような顔で唸った。

マリーンドルフ伯爵の密書には、オークジェネラル12体とサイクロプスを転移させるも一刻と持たず生命反応を消失、ハルバット領に居る王国最強のカシムと王国最長齢のマールンが討伐したと思われる。

転移魔法によって送り込んだ事も知られたと思われる為、しばらくは大人しくしている。

との内容が綴ってあった。

「カシム!又してもあの男か!」

フェールズ公爵にとってカシムは娘の求婚を平民の分際で断った、絶対に許せない存在であったが、

王国最強と言う知名度から表向きには手を出せず、冤罪をもって処する計画の最中に辺境へ逃げられてしまった因縁の相手でもあった。

「辺境で大人しくしていれば見逃していたものを!」

フェールズ公爵の右拳が強く握られる。

「暗黒騎士団とフェールズアサシン団に伝えよ!カミルの街へ赴き強者を排除せよ。とな!」


フェールズ領には正規の騎士団とは別に「暗部」とも呼ばれる裏の武装集団がいた。

暗黒騎士団とフェールズアサシン団である。

暗黒騎士団の団員は12名、騎士団長のモスの命令を絶対とし、全身を漆黒のフルプレートの鎧で身を固め、長大なクレイモアで戦う集団である。表向きには冒険者として活動をしているが、フェールズ公爵にとって邪魔な冒険者を排除する役を担っている。


フェールズアサシン団は団長のサムソンを中心に6人で構成されている。

アサシン団の名の通り、フェールズ公爵の敵を暗殺する事や諜報活動等を行っている。

暗黒騎士団とフェールズアサシン団、どちらか一方だけで無く両者を派遣する事は未だ嘗て無かった。

「よろしいのですか?当家の守備が薄くなる事になりかねませんが」

部下の声に頷くフェールズ公爵。

「確かにその通りだ、しかしサイクロプスとオークジェネラル12対を倒すような化け物が相手であれば、

此方も出し惜しみ等している訳には行かぬからな!」

「かしこまりました、では早速両者をハルバット領地へ向かわせます!」

フェールズ公爵の持つ裏の戦力が、ハルバット領地へ向かう事が決定された瞬間であった。


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