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異世界フランケンシュタイナー  作者: 雪村宗夫
カミルの街
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ロウジーの真実

ハルバット領最強の女性と呼ばれていたロウジーだったが、本来なら冒険者等になるような立場では無かった。

18年前に起きた政変、エルビア王座を巡るゴールズ・フォン・エルビアとシールズ・フォン・エルビアによる兄弟の争いでエルビア王国は二つに割れ争いが生じた。

結局は兄であったゴールズ・フォン・エルビアが王位を継承し、王弟とその家族、そして王弟を支持していた大貴族は処刑され、多くの貴族がその地位を失った。

ロウジーの本名はロウジー・フォン・エルビア。

処刑されたシールズ・フォン・エルビアの一人娘であった。

彼女が4歳の時に政変が起こるが、危機を感じたシールズが家臣の一人に娘を託し辺境のハルバット領へ避難させたのである。敗色が濃厚になるとシールズは女子の死体を手に入れ、ロウジーを死んだ事に偽装した。自身は追及の手を逃れる事が出来たロウジーだったが、身分を失ったロウジーは12歳の時に親代わりに育ててくれた家臣から真実を聞く。幼い頃の記憶と現在の生活が違い過ぎている事の疑問の答えを得たロウジーが求めたもの、それは復讐、父と母を奪ったゴールズ・フォン・エルビアへの復讐がロウジーの生き甲斐となった。

ロウジーが考えたゴールズ・フォン・エルビアへ近づく方法はA級冒険者になるという事であった。

A級冒険者になれば、王から名誉勲章が授けられる、これこそが復讐への唯一の機会。

そうロウジーは考えたのであった。

その日からロウジーはレイピアを使いこなす修行を始める。しかしロウジーには闘いの才能が無かった。

誰もが「スキル」を習得するこの世界では、スキルを持たない人間は闘いには向かないとされ、もしスキルを持たないのであれば何かしらの才能を身に付けなければスキルを持った相手には勝ち目が無かった。

例えばカシムであれば「直感力」という才能を身に付けていたが故にスキルを所持せずとも王国で一二を争う騎士となる事が出来たが、もしその「直感力」が無ければスキル所持者に勝つ事は不可能だったと言える。

しかしロウジーにはスキルも才能も無かった、有ったのは「諦めない心」それだけだった。

ロウジーはひたすらレイピアを修行した。そして16歳から冒険者となり地道に少しずつ名を上げていく。

そして21歳でB級となった彼女を待ち受けていた物は絶望感だった。

彼女は理解したのだ「自分はこれ以上強くなれない」と言う事に。

B級冒険者の一人鉄壁テルーと訓練の一環で対戦した時、ロウジーの攻撃はテルーに全く効かなかったのである。

レイピアは極めた、スキルを持たない自分にはこれ以上の伸びしろは無い、B級のテルーに通用しない私がA級になるのは無理だ。

そうロウジーは確信し「諦めない心」が折れた。

それからのロウジーはその日その日を楽しむ事を生き甲斐に過ごした。

仲間達と冒険し、そこそこの名声を得、美味しい物を食し、綺麗な服を着る。

そしていつしか男性と恋をして結婚する。復讐を諦め、日々を楽しむ事で精神の安定を図ったのである。

そんな偽りの平穏な日々をヒナコデスによって破られたロウジー。

初回は相手にもされずドラゴンスープレックスで気絶させられた。

ロウジーの「諦めない心」に火が灯る。

2度目の闘い、ヒナコデスにレイピアを折られウエスタン・ラリアットを喰らって気絶させられる。

意識を取り戻し、折れたレイピアを見たロウジーはポロポロと涙を流す。

「レイピア」を腕で折られた理不尽さ、自身にスキルが無い故の敗北、ロウジーの心が完全に折れたその時だった。

突然ロウジーの脳裏によぎるメッセージ。

「スキル、オレハオマエノカマセイヌジャネーを習得出来ます、習得しますか?」

yes/no

こんなスキル習得方法は聞いた事が無かった、スキル名も聞いた事が無かった、しかしロウジーは今までどんなに努力しても手に入らなかった「スキル」を手に入れる事が出来るかも知れない可能性に賭けた。

「勿論yesですわ!!」

脳裏に響くメッセージ。

「スキル、オレハオマエノカマセイヌジャネーを習得、以下のスキルを使用可能となります」

革命ラリアット

サソリ固め

バックドロップ

ブレーンバスター

ストンピング


ロウジーにはスキルの意味を理解する事は出来なかった、しかし革命ラリアットのスキル名に心が躍るのを感じた。



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