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異世界フランケンシュタイナー  作者: 雪村宗夫
感謝祭
109/256

政変

新章突入!すみません、しばらく笑い減ります!

アー!ポカした!正直スマンかった!

感謝祭まで後10日まで迫っていたその日、王国に激震が走る。

エルビア国王、ゴールズ・フォン・エルビアの崩御の報が王国全土に駆け巡ったのである。

ゴールズ・フォン・エルビア国王は38歳、誰もがゴールズ王政が続くものと疑っていなかった為、

その衝撃は大きかった。

死因は公表される事は無く、巷では毒殺等の噂で賑わう事になった。

唯、死因以上に世間の話題に上がったのは「後継者が誰になるか」と言う物だった。


ゴールズ・フォン・エルビアは5大貴族と呼ばれる貴族達の娘の内4人を妻として娶っていた。

フェールズ公爵から正室を、ゼブル侯爵、ビッド伯爵、マリーンドルフ伯爵からそれぞれ側室を娶っていたのである。

ただ5大貴族で唯一、ソルド・フォン・ジャヌス伯爵だけが娘が居なかった為側室へ上げる事が出来ずにいたのである。

4人の妃を娶ったゴールズ・フォン・エルビアだったが、子宝に恵まれず2人の子供しか生まれなかった。

1人はゴールズが18歳の時に側室マチルダ・フォン・マリーンドルフとの間に生まれた、

オレガ・フォン・エルビア、現在20歳と、

もう一人がゴールズが33歳の時に正室フォウ・フォン・フェールズとの間に生まれた、

オーガス・フォン・エルビア、現在5歳であった。

当然、貴族内は二分する事になる。

正室の子供を後継者とするか、側室の成人を後継者とするか。

自体を複雑にするのは崩御したゴールズ・フォン・エルビア本人が側室の子でありながら正室の子である、弟シールズ・フォン・エルビアを討ち果たし王位を継承した過去にあった。

フェールズ公爵とマリーンドルフ伯爵は対立する事になった。

領軍の力関係は比率で6対4、本来であればマリーンドルフ伯爵に勝ち目は無かった。

しかしフェールズ公爵に対し対抗心を燃やしていたゼブル侯爵がマリーンドルフ伯爵の支持を表明し、

情勢は5対5に変化する。

国内最大の兵力を維持するビッド伯爵は、政変により国外からの攻撃を誘う事になる可能性を考慮したとの名目で中立を表明し、どちらにつくべきか悩んで居た貴族達の視線はソルド・フォン・ジャヌス伯爵に注がれる事となった。

そのジャヌス伯爵がある貴族のパーティでこう漏らす。

「やはりお父上のように継承なさるのが筋なのだろうな」と。

この言葉は日和見だった貴族達の間にすぐに広がり、マリーンドルフ伯爵の元へは強力を誓う貴族の列が出来た。

マリーンドルフ伯爵は戦いの機運を感じ取り、内輪のパーティを装い、

オレガ・フォン・エルビアを王位へと導く決起集会を開く。

「何故だ!何故ジャヌス伯爵は来ない!!」

パーティへは多数の貴族が集まった。しかし肝心なジャヌス伯爵の姿がそこにはなかったのである。

「大変です!!屋敷が包囲されて居ます!!」

「罠だったのか!?」

マリーンドルフ伯爵邸はフェールズ公爵の私兵に包囲され、反逆罪の名目で貴族達は次々と拘束される。

マリーンドルフ伯爵は私兵を使い抵抗し領地まで逃げ込む事は出来たが、味方になる有力な貴族は一人も居ない状況に追い込まれていた。

「おのれフェールズ!そしてジャヌス!」

実はジャヌス伯爵とフェールズ公爵との間で初めから話は決まっており、

フェールズ公爵はマリーンドルフ伯爵に味方する日和見貴族を一掃する事で、領地や財産を没収し王の財としつつ更には王の後見人としての地位を得る。

そしてジャヌス伯爵は居なくなるマリーンドルフ伯爵領を受け取る。

そういう取り決めで貴族達を罠に嵌める計画だったのである。

この反逆未遂事件によりオーガス・フォン・エルビアは 王位継承権を剥奪され幽閉され、

マリーンドルフ伯爵領へは討伐軍が編成される事となった。

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