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☀ イストリゲ~ム  作者: 雪*苺
   【 克慈宅 】
86/156

克慈宅6 部屋

 

克慈

「惠美、何してたの? ゴミ捨てに行くだけで何分かけてるの?」

 

惠美

「別にいいじゃん! 文句言うなら、次から自分で行きなよ!! 私もう、捨てに行かないから!!」

 

克慈

「……悪かったよ、捨てに行ってくれて有難う」

 

惠美

「──う、うん。どう致しまして?」


 

 あらやだ、何で素直なの?!

 

 なんか、恐いですよ?


 

克慈

「惠美、座りなよ」

 

惠美

「うん……」


 

 自分のパソコンの前に座った私は、益々克慈の様子が変だと思った。


 

惠美

「克ちゃん、どうしたの? なんか、元気が無いみたいだけど……」

 

克慈

「そう? なら、惠美が作ったホットケーキが当たったのかもね」

 

惠美

「はぁ?! 私のホットケーキの所為にするの?!」

 

克慈

「違うなら料理の方かもね」

 

惠美

「私の横取りして食べちゃうから罰が当たったんだよ! 食いしん坊だから!!」

 

克慈

「俺は惠美程、食いしん坊じゃないんだけどね」

 

惠美

「……ムカつくな、本当に!」

 

克慈

「惠美は行くんでしょ? 蓉子ちゃんの葬式に」

 

惠美

「……うん。でも場所が判らなくて……」

 

克慈

「連れて行ってあげるよ。何処でするか連絡が来たら教えなよ」


 

 私は留守電に入っていた伝言を克慈に教えた。


 

克慈

「ふぅん、告別式は明後日か。明日中に調べておくよ。惠美は安心して休んだらいいよ」

 

惠美

「……うん、有難う」

 

克慈

「そろそろ寝た方がいいかもね。惠美は寝坊の天才だからさ」

 

惠美

「誰がですかっ!! 大事な友達の御葬式に寝坊なんてしませんから!」

 

克慈

「そう? なら、明後日は俺が起こしに行かなくてもいいんだね?」

 

惠美

「勿論です! ちゃんと一人で起きてみせま〜す!!」

 

克慈

「だったらいいけどね。一階の寝室使いなよ。パソコンは其のまま電源切って行きな」

 

惠美

「私が一階に降りたからって、パソコン勝手に立ち上げたりしないでよね!」

 

克慈

「俺が惠美みたいに手癖の悪い事するわけ無いでしょ」

 

惠美

「私だって手癖なんて悪くないよ! 寝る前から失礼な事ばっかり言わないでよね!」

 

克慈

「失礼ねぇ? 夜分に大声で叫んでる惠美の方が十分近所迷惑だと思うけど?」

 

惠美

「克ちゃんが変な事ばっかり言うからでしょ〜! 私だってむやみに大きな声とか出したくないよ」

 

克慈

「ふぅん、俺の所為にするんだ? 俺への恩を仇で返すわけか、惠美は薄情者だね」

 

惠美

「な゛っ?! 薄情なのは私じゃなくて克ちゃんの方でしょー!! ──酷いよ! 他の女性には優しいくせに、私にばっかり意地悪してさっ!! 克ちゃんなんて嫌いだよっ!! バーカ、バーカ、バーーーカっ!!」

 

克慈

「お風呂に入ってから寝なよ」

 

惠美

「言われなくても入ります〜〜〜だっ! ベェ〜!」


 

 私は克慈に目一杯、反抗とアッカンベーをしてから着替えの入ったバッグを持って克慈の部屋を出た。

 

 ドアは大きな音が出るように思いっ切り閉めてやった。

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