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☀ イストリゲ~ム  作者: 雪*苺
第五週【 異変 】
72/156

異変4 自宅

 

 通行止めの所為で、何時もより遅い時間に家に着いてしまった。

 

 克慈に送ってくれたお礼を言い、家に入った私を出迎えたのは、玄関で仁王立ちしていたエプロン姿のお母さん。


 

美加

「惠美ちゃん! 遅くなるなら、『遅くなる』って連絡くれないと駄目じゃない!! 全く、いい加減な子なんだから! お願いだから心配させないでちょうだい!!」

 

惠美

「ご、ごめんなさい……」

 

美加

「惠美ちゃん、お夕飯は?」

 

惠美

「……遅くなるからって、食べて来ました……」

 

美加

「惠美ちゃん! 食べて来るならちゃんと連絡入れなさい!」

 

惠美

「ごっ、ごめんなさいっ!!」

 

悳司

「ママ、そのくらいでいいじゃないか。惠美も反省してるよ。そうだよね、惠美?」

 

美加

「パパ、惠美ちゃんを甘やかさないで!! ちゃんと厳しく言わないと━━」

 

悳司

「克慈君が連絡くれたじゃないか」

 

美加

「惠美ちゃん自身から無いのが問題なの! 惠美ちゃん、克ちゃんに頼ってばかりじゃ駄目なのよ! 来年は二〇歳になるんだからね!」

 

惠美

「……」

 

美加

「惠美ちゃん、黙ってないで返事くらいしなさい!」

 

惠美

「はーい」

 

美加

「何なの、そのいい加減な返事は!! ちゃんと━━」

 

悳司

「ママ、その辺にしてあげなさい。惠美、早く部屋に行きなさい」

 

惠美

「は、はいっ。有難う、お父さん!」


 

 私はお父さんに促されて階段を上がり部屋に入った。

 

 近所に聞こえちゃう程のキンキン声で怒っているお母さんは、ヒステリックな訳じゃない。

 

 世間では子供に無関心な親や、子供と距離を取ったり、干渉しない親も多いらしいけど、私はそんな親は嫌だ。

 

 キンキン声で煩くて、鬱陶しいって思っちゃうけど、ちゃんと怒ってくれるお母さんが好きだったりする。

 

 怒ったお母さんを宥められるのはお父さんだけ。

 

 毎度、地雷を踏んでお母さんを怒らせちゃうのは私で……。

 

 大爆発して手が付けられなくなったお母さんを宥めてくれるのは、やっぱりお父さんで……。

 

 いつも不思議に思うんだけど、お父さんはどうやってお母さんを宥めたり、お母さんと仲直りしてるんだろう?

 

 何かコツがあるのかな?

 

 コツがあるなら教えて欲しいよ。

 

 お母さんが落ち着くまで暫くは一階には降りれないな〜。

 

 お風呂に入って寝たいんだけどな。

 

 ……しょうがないから、今の内に明日の準備をしておこう。

 

 呼ばれたら直ぐ、お風呂に直行出来るように準備は忘れない。

 

 う〜ん、明日の服装はこんな感じでいいかな?

 

 たまにはスカートでもいっか。


 

美加

「惠美ちゃん、何時まで部屋に居るつもりなの! 早くお風呂に入りなさい!」


 

 お母さんのお呼びだ。

 

 私は用意していた着替えを持って脱衣所へ向かった。

 

 あっ、そうだ、蓉子と朋ちゃんに連絡しないと!

 

 二人共、通行止めと関係ないよね?

 

 連絡は……、入浴後でいいよね。

 

 入浴を済ませた私は部屋に戻ろうとしたけど、お父さんがテーブルで何かをしていた。

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