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☀ イストリゲ~ム  作者: 雪*苺
   【 お祓い 】
64/156

お祓い3 神社外

 

智沙

「克慈さん、此方でーす!」


 

 智沙だ。

 

 まるで子供が瞳を輝かせながら、ご当地ヒーローに元気に手を振るような光景だ。

 

 眩しっ!

 

 そんなに克慈に会えて嬉しいのかな?

 

 ……そっか、季喜の御葬式以来になるんだっけ。

 

 智沙は彼女の居る克慈を諦めていないみたいだ。

 

 どうした事だろう?

 

 何か吹っ切れたような清々しさを智沙から感じるんですけど?

 

 憑き物が落ちたっていうか……、お祓いをするからかな?



克慈

「智沙ちゃん、久し振り。元気そうだね」

 

智沙

「はい。今日は来てくれて有難う御座います♪ 会えて嬉しいです(ハァト)」

 

克慈

「惠美の付き添いだけどね」

 

智沙

「惠美ちゃんはいいですね。克慈さんの近くに何時も居られて。羨ましいです」

 

克慈

「妹の特権だからね」

 

智沙

「……妹、ですよね?」

 

克慈

「何?」

 

智沙

「いいえ、此方です」


 

 克慈と智沙、なんか親しそう……。

 

 季喜の御葬式の時、二人の間に何かあったのかな?

 

 今の二人の間に割って入るなんて出来ない……。

 

 克慈、彼女が居るんじゃないの?

 

 彼女が居るのに智沙と親しくしてていいの?

 

 ……、克慈の彼女は私の事をちゃんと知ってるのかな??


 

善朋

「神社か、一〇数年振りだよ」

 

蓉子

「そうなの? 私もかも。智沙、本当にお祓いしてもらうつもりなのかな?」

 

善朋

「だろうな。D男さんとU子さんも来てるし、本気なんじゃないのかな」

 

蓉子

「お祓いの値段って幾らするのかな? 私、初めてなの」

 

善朋

「僕もだよ。高いのは嫌だな。来月、待ちに待ったDVDが発売されるからさ」

 

蓉子

「DVDって映画の?」

 

善朋

「いや、特撮モノ」


 

 あっ、蓉子と善朋も何かいい感じ?

 

 二人で何んの話してるんだろう?

 

 ……私一人だけ、あぶれてるじゃん。


 

克慈

「惠美、行くよ」


 

 いい感じの蓉子と善朋を見ていた私の腕は、克慈に掴まれた。


 

惠美

「克ちゃん?! 智沙とはもういいの?」

 

克慈

「何が?」

 

惠美

「話してたじゃない」

 

克慈

「終わったからいいよ。惠美はお祓い受けるの?」

 

惠美

「え……、どうしたらいいかな? 克ちゃんは受けるの?」

 

克慈

「受けないよ。必要ないから。言ったでしょ」

 

惠美

「どうして?」

 

克慈

「信じてないからね」

 

惠美

「何を?」

 

克慈

「呪いとか祟りをだよ」

 

惠美

「どうして信じないの?」

 

克慈

「原因を解明しないと解決しないからね。お祓いは一時凌ぎで気休めでしかないよ。原因の解決にはならないからね」

 

惠美

「何それ? 前も言ってたよね、それ」

 

克慈

「知りたいなら行こうか」

 

惠美

「行くって何処に?」

 

克慈

「蒔邑神社」

 

惠美

「……蒔邑神社って、あの石段の長い寺社だよね?」

 

克慈

「そう。行く?」

 

惠美

「克ちゃんが行くなら……行こうかな」

 

克慈

「なら、今度の日曜日に行くから」

 

惠美

「う、うん。分かった」

 

克慈

「お祓いは、五千円~三万円の間らしいから」

 

惠美

「えぇ?! そんなにするの?! そんなに持って来てないよ……」

 

克慈

「俺と見学しようか」

 

惠美

「蓉子と朋ちゃんはどうするのかな? 聞いてくるね」

 

克慈

「……」

 

惠美

「あの、腕……離してくれないと……」

 

克慈

「後で聞けばいいよ」

 

惠美

「でも━━」

 

克慈

「二人の邪魔したいの?」

 

惠美

「……あ、そっか……。克ちゃんって気が利くね」

 

克慈

「惠美が鈍いだけでしょ」

 

惠美

「酷いっ!!」


 

 私は克慈に腕を掴まれたままの状態で、明らかに私に対して笑っているD男さんとU子さんに挨拶をした。

 

 挨拶が終わったくらいに智沙が来て、私達は神社の中へ案内された。

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