吉岡美子 【ペンチ責め】
蒔田に左手の甲を刺された。 「クッソ痛ぇぇぇぇぇ」 あたし、吉岡美子は痛みに絶叫を上げた。 あたしは蒔田から離れると、左手から包丁を抜いた。 傷口から血がわき出る。 痛っ。 あたしは右腕の裾を破ると左手に巻き付け、止血した。 「んっ?」 蒔田が笑い声を上げている。 それに対し、秋田が怒鳴っている。 一体、如何いう状況だ? 「5ゲーム目の『拷問者』は吉岡美子」はいよ。 あたしはペンチを右手に取った。 「勿論。『受刑者』は蒔田久美」 如何やら、【ペンチ責め】という、相手の歯をこのペンチで抜き取るというというものであった。うーん。良いねぇ。 あたしは蒔田に近寄る。もう笑い声は止んでいた。 「よくも、あたしの手をっ」 「来るなっス」 蒔田が叫ぶ。 その時、秋田が驚くべき行動をとった。 「はははっ。苦しめっ」と言うと、蒔田を羽交い絞めにした。 「放してっス」 「苦しめ苦しめ」 「止めてっス」 遂に、秋田気でも狂ったか。まぁ、当たり前か。色んな人に裏切られた。逆に気でも悪くならなきゃ可笑しいか。 にしても、蒔田、君も可哀想だな。好きな人にこんなにされて。 「じゃ、抜いちゃおうかな。歯」 「止めてぇぇぇぇぇっス」 あたしは蒔田の口を抉じ開けた。 そして、ペンチを蒔田の歯に押しあてる。