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Ep3. 昼の街

「遥君、俺たち友達にならない?」

夜のコンビニでたまたま会っただけの人

怪しくてどこか犯罪臭のする人

ただコンビニで会って喋るだけの不思議な関係は友達になったらしい

綺麗で透き通った青空

燦々とアスファルトを焼く日光

信号機の音が響く交差点

喧騒の中街を行く人々

明るい昼の土曜日

「はぁ」

憂鬱だーー!

こんなことになったのも、、


10月23日(金)曜日

入室時間 11:25

日向 遥


「ねえ、聞いてよ日向君」

「何ですか」

またくだらない世間話か。

「明日舞台のチケットを取ったんだけどね?息子が熱出ちゃって行けなくなっちゃったのよ」

「あぁ、あのイケメンっていう人が出てる?」

「これ貰ってくれない?」

「えぇ、、」

なぜ

「お願いよぉ公演自体は観たことあるんだけどね?明日観ないと貰えない特典があるのよ、それ貰ってほしいの」

「嫌です」

「えぇ、本当に一生のお願い!!」

時間、、かかりそうだな

「分かりました」

「ほんとに!!?ありがとぉー!!今週のレポートはもらったからね!渡しときまーす!明日よろしくねぇ」

うっきうきで保健室を出ていった


さっさと特典だけもらって帰ろうと思ったら観た人にしか配布しないらしく、観念して観ることにした


劇場に入ると広くて荘厳な雰囲気の客席

席は、、、

中央ブロック前から5列目のど真ん中

「ちゃっかりいい席じゃん」

座って待ってるとぶーーとベルがなり緞帳(どんちょう)が上がりセリフが聞こえる

「明るい昼と暗い夜どちらが好きですか?」


ん??この声、、、


ばっと照明が舞台に立つ人を照らす

そこに立っていたのは最近知り合った人に似ている、、、いや、あれは。。。

そこには望月景が立っていた


望月さん!?


声に出そうになったがギリギリ食い止めた

劇は昼と夜で二つの顔を持つ主人公の話だった

昼では仕事をして夜に恋をする


劇の内容も面白かったけどそれより、

舞台に立つ彼がとても魅力的に見えた

照明に照らされ、広いステージセットの上を走り回る

その時の彼、望月さんの表情、声、体の使い方、魅せ方

その全てが魅力的だった

多分みていた客全ての人の心を掴んだと思う

最後の音楽と幕が閉まるとき。もの寂しさというか

ずっと見ていたいって思ってしまった

なに、、この感じ


劇が終わって受付では特典を配っていた

なんだか人だかりができていると思ったらどうやら

主人公役望月景が配っているらしい

そりゃこの人だかりもできるわ

「こちら特典です、ありがとうございました!」

そんな声が聞こえる、ついに僕の番

「あ、観に来てくれたんだ!どーだった?面白かった?」

「面白かったです。んーなんかあんまり上手くいえないけどとにかく面白かった」

「ふふっそっかありがとう、これ特典ね!あ、後でスマホ見てね」

急に耳元で囁くな。イケメンは心臓に悪い

「え?あぁ、うん分かった」


劇場から出てスマホを確認すると

[待っててね]

の一言と近くのカフェのクーポンが送られていた

「しょうがないな」

そんな独り言を言いながらにやけていたかもしれない


カフェの扉が開く

「ごめん待ったよね!」

まぁ、1時間も待たされるとは思ってなかったけど

アイスコーヒーを差し出す

「えぇー!?ありがとう!」

「望月さんお疲れ様です」

「いやーほんとびっくりしたよ!演技してたら客席に遥君がいるのが見えたんだもん」

「僕も驚いたよ、たまたま観に来たら望月さんがいて」

というか顔!

舞台用の派手なメイクが似合うのって才能?

「はぁー!お腹すいた!なんか食べたいなあ、あ!

遥君の料理とか食べてみたいなーなんて」

は?

「何でですか」

「気になるから?」

「なにそれ」

「えーだめ?」

あー!だめだ僕、この顔に弱いらしい


ガチャ

「お邪魔しまーす」

「お邪魔されます」

「うぉー!遥君の家だぁー」

「人ん家走り回らないでください」

狭いのにでけえ奴がノコノコと

「遥君の家すっご、美術館?」

確かに僕が描いた絵とか画材とかメイク道具とか

暇な時間にと思って貯めてた趣味の道具。

初めてみたらそう思われるかも

「はいどうぞ」

「焼きそば?うんま!!!」

「でしょ?」

「絵も上手いし料理も美味い!手先が器用ってのはほんとだったんだねぇ」

そんな事を言いながら手を握ってくる

「疑ってたんですか?」

「今度俺のメイクもやってもらおっかなー」

「ヨロコンデー」

「ほんと!?じゃあ今からやってもらおっかな〜」

「プロのメイクの上からできませんって」

「いや落とすよ流石に、てか本番終わった後だし流石にお肌が悲鳴をぉぉ」

「メイク落としますか?」

「落とす!!」

ずぞぞぞ

「さっさと食べ終わってください」

「んーじゃあ今日のコンビニは遥君メイクで一緒行こーよ」

「一緒にって夜までいるつもりですか」

「えぇだめ?」

うっ何回も負けてたまるか

「ダメじゃないですけど、望月さん疲れてるんじゃないですか?早く帰って休んだ方が、、」

「えぇ〜疲れてない!てか、、」

え?真っ暗?これ服?

ええ、ちょまってこれぎゅーってされてる?

「こーやって遥君と一緒にいる方が休めるし」

「あ、あの?」

やば、いい匂いする...てか近い

「んー遥君は俺といるの嫌い?」

「嫌いじゃないですけど」

「じゃあ決定!一緒コンビニいこーねー」

くそっやられた

望月さんのぎゅーに耐えれる人がいるのだろうか、、、


最後まで読んでいただきありがとうございました

面白い!続きが気になる!キュンキュンする!と思ったらブックマーク等よろしくお願いします。

ではまた次回!

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