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旅立ちの時  作者: 美藤蓮花
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計画

墓参りにきたら雨だった。

父上、お雪から手紙がきたのです。妊娠したと報告したかったようですが、少し様子を見てこようと思ってます。


無縁墓は今日もシトシトと降る雨に濡れている。傘に当たるようなカラカラと音をたてて雨が弾けて落ちていく。


この雨はいつ上がるだろう。雨が降っても、晴れても旅立つ日は決まっている。


井伊家のお殿様の件でこの世の中が少しずつ変わり始めている。


目の青い、鼻の高い外国人をよく見かけるようになった。が、しかし、外国人と仲良くする気が全くない。それに、変な噂が出回りだしている。


相撲を廃止する動きが出ていると。


まだ噂でしかない。しかも何一つ聞いてない。ただの噂ならいいのだけど。


鎌ちゃんは横目で太郎をチラッと見た。夢を持ち、相撲を志していこうとする若者を、路頭に迷わすことになり兼ねない。


もしそうなったら、私は何を、どうやって生きていけばいい?


今がなくなってしまったら、相撲がなくなってしまったら、何をすれば良いんだろう。


ただただ、相撲がこれからも続いていけばいいと願うことしか出来ない鎌ちゃんなのであった。


太郎、どうする?


何がです?


この世から相撲がなくなってしまったら、どうする?


考えたこともなかったです。


そうか。実は私もそうだ。一緒だな。


兄弟子、故郷へ帰るんですよねぇ。私も連れて行ってくださいね。


行きたい?じゃあ親方に聞いておく。


ありがとうございます。楽しみですね。


そうだな。


鎌ちゃんが旅立つ日まで、時はもうあまりなかったのであった。

噂の真相はまだ分からずだった。

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