↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すっぴん召喚のヤマナさん  作者: 座敷犬昼寝中
150/155

149. 大神官セントレオン

更新がおそくなり、すみませんでした。

「142. テイヤマ城攻防戦 足長」の後の話となります。

話はコウガ城の戦いより1週間ほど前にさかのぼる、



( …… 、)


「お、気がついたか、フミオ」

 セントレオンの声が聞こえる、


 俺の体はピクリとも動かすことができず、焼かれた針で全身をくまなく突かれているように熱い痛みを感じていた。

 うっすら目を開けることができた、というか瞬きすらできず、まぶたが開いてしまったという感じだ。

 視界には、赤色とオレンジ色の万華鏡のような景色しか見えず、眼球を動かすこともできない。


 俺の腹の中に両手を突っ込んでいるのはセントレオンか、、、

どんな手品かわからんが、皮膚を切らずに手を突っ込み、1つ1つ内臓に直接触って治癒魔法をかけているようだ。触れているところは暖かな感じがするが、セントレオン本人からは凄まじい集中力を感じる。


「眼は待っていろ、眼球は変形し、血で充血しているが、後で治してやる。先に重要な内臓を治しているところだからな、

嬢ちゃん達に感謝しろよ、

やられたお前を、レパーラが見つけ出し、敵の隙をついてテイヤマ城下の神殿の石版までお前を担いでたどり着いたところを、俺がこちら側から引き込んで大神殿に転移させた。

ひどい状態だったぜ、、」

( ……そうか、、すまん、、な、

 あり、が、とう、なレパーラ、、)


「「ありがとう」だってよ、嬢ちゃん、」

「ご主人さミャぁ、、」

 レパーラが俺の横で泣いているのがわかる、、

 目がうまく見えないが、、脳裏に悲しげな猫顔を想像した。


「全身、折れてない骨はないし、血管は破れまくり、内臓や各器官もグシャグシャ、

フミオという皮袋の中身をミキサーにかけたんじゃないかって状態だったよ。

聞いたが、凄まじい一撃だったらしいな、フィオナが守ってくれなければ、体の形すら保つことはできず粉微塵になっていただろうよ。」


( ……そう、か、、フィオナも、、ありがとう、、、)

--あるじさま、、今はゆっくり休まれよ、、


 意識下でフィオナと会話する。


「ちゃんと全身治してやるから安心しろ。今は休め」

 そうセントレオンから声をかけられ、俺の意識はまた深いところへと沈んでいった。





「う、、ぐ、カハッ、」

「お、起きたか?」

 2度目に目覚めた時、セントレオンは俺の首を包むように両手を当てて治癒魔法を使っていた。

「あ"あ"、、ずばない、ゼント、、レオン」

「おいおい、うまく喋れないだろ、もう少しこのまま寝てろ。今、のどを治しているところだ。声もまだ出すなよ」

「…… 」


「そのままで良いから聞け、返事は念じるだけで良い。

 なあ、この世界の夜空の星ってどういう存在だと思う?」

( ……この星から遠く離れた恒星、とは違うのか?)

「ああ、ここはやっぱりファンタジーの世界でな、惑星とかいった概念の無い世界だ。

夜空の星は文字通り『お星さま』なのさ、」

( もしかして亡くなった人達の?)

「ああそうだ、星は人々を見守り、またたきながら、夜眠っている人達が明日また頑張るための力を降らせているのさ。」

( …… )

「大神官ならその力を感じることが出来るはずだ。そしてその力を借りることも。」

( 確かに俺が魔族から救った魂達が、空へ登っていき、天でまたたいているのは感じていた、、しかし力を借りるとは? 一体どうやって?)


「大丈夫だよ、数多の魂を救ってきたフミオなら、祈りを捧げればきっと力を貸してもらえるさ、、、」

( …… )


「話すと疲れたろう、もう一度眠りな、次に目覚めたら大体治ってるよ。」

( ああ、ありがとう、セントレオン、、)

「礼には及ばんさ、」

 そういってセントレオンは微笑みながら、俺の治療を続けてくれた。






 ガバッ!!

 3度目の目覚めで俺はいきなり跳ね起きた。

 視力がだんだんと回復してくる。

 もともとそれほど光量は無いはずだがそれでも『セントレオンの大神殿』の白い内装が眩しく感じた。

 周りの様子がだんだんとわかり、石の台の上にシーツを一枚かけられていた状態で寝かされていたことがわかる。


「ご主人さま、、」

 石のベッドの横でレパーラが片膝をついていた。

「すまんな、苦労をかけた、、ありがとうレパーラ」


「良かったニャァ、、、もう、もうダメかと思ったニャァ、、」

 顔を上げ、ハラハラと涙を流すレパーラ


「あるじさま! 」

 剣精霊のフィオナも顕現して声をかけてくる。

「ああ、ありがとう、フィオナ、俺を守ってくれて」

「フィオナはあるじさまの剣精霊だからね!」

 両手を腰に当て白いワンピースの胸を張ってエッヘンのポーズをとるフィオナ

「ありがとうな、」

 そういって、真っ白な髪のフィオナの頭を撫でる。


「そういえば、、セントレオンは?」

 俺は辺りを見回しながら2人に尋ねた。


「セントレオンさまは、、、

 ご主人様を治すうちに、どんどん存在が薄くにゃって、、、」

「消えちゃったよ、、、、」

 そう言って俯く2人


「な、、」


 肉体は朽ち果て、思念体と気の残りで、大神殿からこの大陸を数百年間見守っていたセントレオン、、

 俺を、助けるために、、、その力を使い果たしたのか!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろしければこちらもどうぞ。 え? 職業ですか? ガテン系ですけど、、
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。