第1の命令 慎ましく
夢の世界
私の1日は4時から始まる。
もちろん朝の4時ではない。16時の方の4時である。
私的には18時起床じゃないだけマシだと思う。
世間一般の人間の起床が早すぎるだけなのだ。なぜ世間一般の人間はそんなに早起きするのか知りたい。考えても意味が無いのは分かっている。でも気になる…
こんな話はどうでもいいのだった。私は起床したあと洗顔して、朝ごはん食べたら布団に潜って通信機でゲームをして一日を過ごす。
本来、通信機は連絡を取り合うために使われるのだが、私は本来飲もう的とはひと味もふた味も違う使い方をしてる。
最近は通信機が石っころみたいなのではなく、液晶画面がついてる板型になった。時代の進歩がすごい。
まあ、それを使って知能ゲームに勤しんでいるのだ。私は賢いので無敗のためつまらないがな!
「You Loss」
………………
今のはノーカンだノーカン。カウントしたら負けになってしまう。相手が強すぎただけだから…
「お嬢様、申し訳ありません、勝ってしまいました」
…………
「は、え、お前だったの…?」
思いがけず声が震えてしまった。別に悔しいとかではないけどね。うん。
「はい、申し訳ありません。泣かせるつもりはなかったのですが…」
別に泣いてないんだけどな。うん…
「泣いたアイリス様も可愛らしゅうございますよ。」
なんだか悔しいので布団に潜ることにする。別に泣いてる訳じゃない。泣くほど悔しい訳じゃない。うるさい。
「ゲームの話はどうでもいいのです。今日の晩御飯出来ましたよ。気さちなみに今日は煮込みハンバーグですよ。」
「ほんとっ!?」
つい子供らしく返事してしまった。
別に嬉しかった訳ではない。たしかに煮込みハンバーグは好きだ。美味しいし。
「本当ですよ。今ならあつあつの美味しいのが待ってますよ。早く行きましょう。」
超行く。めっちゃ行く。食べたい。
リタの作る煮込みハンバーグが美味しいのが悪いのだ。
「あ、でもその前に御髪を整えましょうか。」
「やだやだ、早く食べたい。」
別に早く食べたい訳じゃない。
「仕方の無いお嬢様です。と言ってももう御髪は整えたので行きましょうか」
「え?」
鏡を見てみると本当に寝癖が直されていた。なんなら服も着替えさせられていた。
「さあ参りましょう」
怖い。まあ行くけど。
――――――――――――――――
「さあ、お席にどうぞ」
「わあ…美味しそう!」
綺麗な赤色に輝くソースを纏ったハンバーグが並べられる。とても美味しそう。早く食べたい。
「食べていい?ねえ、食べていい?」
ついつい焦ってしまう。
「少々お待ちください。………もう大丈夫ですよ。」
「ありがとう!いただきます!」
ハンバーグにナイフを入れると力を入れずとも切れていく。美味しそうだ。
口に入れるとふわっと広がるトマトソースの味。コクがあってとても美味しい。お肉の味もしっかりと舌に伝わっていく。とても美味しい。
「リタ、とっても美味しい!ありがとう!」
「とんでもございません。喜んでいただけて良かったです。」
そのまま食べ進めていき、晩御飯を食べ終わりそうな頃。リタが言った。
「そういえば、明日お出かけ致しましょうか。」
……?リタは何を言っているんだ?
私が家を出たがらないのを知っての所業か?いや、絶対知っているから知っての所業なのだろう。
「お嬢様はもう少し陽の光を浴びるべきです。」
「そんなこと、」
「あります。陽の光を浴びないから身長が伸び悩んでいるのです。明日はおめかしして市場へお出かけ致しましょう。ではないと明日の夕飯はサバにしますよ。」
サバだけは嫌だ…!サバが好きな人には申し訳ないがサバは苦手なのだ…あれは進んで食べたいと思えない
でも、だからといって出かけるのも気が引ける…
究極の二択というやつだ。
考えてみれば、リタの目的は私に陽の光を浴びさせることのはず。なら少しだけ家を出てすぐにおうちに帰ればいいのでは…?そうだ、そうしよう。
「少しだけならわかった。でも本当に少しだけだからな!」
「分かりました。外に出てくださるのなら少しだけでもいいですよ。アイリス様が私のお願いを聞いてくださって感激致しました。」
うるさいやつだな…
だが久しぶりの外というのにわくわくしないわけではない。とてつもなく怖いが…
明日に備えて今日は早めに休むとしよう。
誤字あったら教えて下さると嬉しいです…




