畜産センターの仲間
夏の終わりが近づいてきた。
もうすぐ収穫の秋である。
農地の片方はカブを植え、もう片方はクローバーによる地力回復中。穀物はどうした。新しい畑で作る予定です。
温室はカカオが順調に成長し、背の高さがどれも1mに届いている。収穫まであと2年かそこら。楽しみだ。
果樹はまだ芽が出たばかり。一月か二月経って10数㎝にまで育ったが、本番は冬の雪を経験してからだ。問題ないとは言い切れない。
実験農場の方だが、今植えてある作物に関しては大丈夫だ。キメラ植物はどれも育ちが良く、このまま順調に収穫できると思う。
食糧生産の方は、今のところ問題なし。
森から獣の数が減ったという気がしないし、肉の確保も順調順調。
毛皮もかなりの数が集まっている。鉄で荒稼ぎしたとはいえ、毛皮の販売だってお金になるんだ。鉄で稼げるのはあと3年だし、毛皮加工も重要な収入源として続けないとね。
食肉と言えば畜産センターの兎だが、こちらに新たな仲間が加わえる。
猪だ。
猪を家畜化し、豚にしてやろうという訳である。
ついでに兎もただの兎じゃなくてアンゴラ兎を目指そうと思う。
アンゴラ兎は毛の長い品種で、その毛皮が高級品として扱われていた。
とりあえず毛の長い奴を優先して生き残らせ、毛の短い奴から順にお肉にしていく方針を打ち出した。モフモフの足りない兎はモグモグになるのである。
猪の捕獲は簡単だ。気絶させて囲いの中に放り込むだけでいい。とりあえず雌雄併せて20頭ほど捕まえてきた。
餌は雑穀と山芋。囲いの中に雑穀の種を蒔き山芋の蔓を植え、蕎麦やサツマイモの如く繁殖させておいた。ロクに手入れしていないので痩せているが、餌なんだからこの程度でいいだろう。
囲いの方はちゃんと地中まで作っておいたので、乗り越えられることも地下から逃げられることも無いはず。猪って穴掘りが好きだから囲いが地上だけでは油断できないって聞いているし、対策は万全だ。
たまに脱出したくて壁に頭を打ち付けている猪を見かけるが、≪鉄壁≫の防御はその程度で崩せない。無駄な努力である。
あとは水場も複数用意したんだけど、餌を食っていない猪は大概ここで水浴びをしている。日陰の水場が一番人気。猪も暑いのは苦手らしい。
餌を食うか、水浴びをするか、壁に突撃するか。猪の行動パターンは単純だ。あまり観察する価値を見いだせない。
ただ、そんな猪を見ていてふと思った。
なんで豚って毛が短いんだ?
猪はあんなに毛深いのに、不思議だね。




