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巨大生物(上)

 周囲を確認するのに有効なのは、高高度からの目視確認である。望遠鏡を使えばなお良し。

 衛星写真のように大気圏外から地上を見る事も不可能ではないが、戻ってくるのが大変だし、それだけで一日費やすほど魔力を消費しかねないのであまりやりたくない。


 大気圏外まで飛ぶとね、惑星の自転で真っ直ぐ降りても元の場所からかなりずれるんだよ。

 それに雲が邪魔で地上をちゃんと見れない事の方が多いし。

 足元がどれだけずれたか、元の場所がどこか分からなくなる事があるんだ。あれは中々怖い。



 簡単に地上を見下ろせるのは、高度5㎞ぐらいが限界である。

 それ以上になると雲の中を飛ぶことになったりして危険である。


 飛行機の場合は高度10㎞ぐらいの、普通の雲の上を通るから安全なのだ。

 ついでに気圧が地上の4分の1と低く、ある程度の酸素濃度があるから10㎞を飛んでいるわけだが。



 わりとどうでもいい補足だが、雲が発生する最高高度は成層圏(高度50㎞)より上の85㎞ぐらいである。中間圏とその上の熱圏の境目ぐらいだ。

 そのあたりの雲は硫酸などが主成分で、一回だけ硫酸が欲しくて採りに行ったが、地上に戻った時には数10㎞も出発地点とずれてしまい迷子になったことがある。


 あの辺に行くと空気が無いわ、気温はマイナス100℃ぐらいだわ、人間の行くところじゃないと本気で思ったね。

 周辺の空気を維持しつつ上に飛ぶのって本当に面倒くさかった記憶があるよ。





 そんなわけで、高度5㎞、雲の下を気ままに飛ぶ。

 地上を確認しながらの飛行だが、遠くを見渡すだけでなく、手に持った方位磁石を確認しながらの飛行である。

 磁石無しで飛んだ場合、やっぱり帰れなくなる可能性が高いので、これは必要な手間である。目印になりそうな物は特になく、雲は風に吹かれて動くのでアテに出来ない環境なのだ。



 朝早くにサウボナニ島を出て、昼まで一定の方向に向かう。

 西から来たので東に北に、俺は飛ぶ。

 それぞれの方角に向かって飛び、大陸や島の影などが無かったので引き返す。……何も無かったんだよ。


 次に来た時の目印じゃないけど、どちらにも海面から高さ10mぐらい、半径2mの石柱を立てておいた。

 運が良ければ次に来た時の寝床になるだろう。1年後には折れている可能性は高いが、それでも一応は、である。



 東と北の日帰り飛行を終え、最後の南に俺は向かい。

 そこで島以外の、別の物を海底で見つけた。


 とてもとても大きな、イソギンチャク的な生き物を。

 何年か前に見たイカも巨大だったが、理解不可能なサイズのイソギンチャクもどき。


 こういうのを見ると、俺がいるのは地球とは違う異世界なんだなと思うよ。

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