その島の先へ
久しぶりの休暇という訳では無いが、また島の方に顔を出してみた。
島にはグラメ村の派出所というか、専用の宿泊施設とオマケの防衛設備がある。
こうやって顔を出す機会も増えたし、島の住人と交流を進めていくのなら何かしらの呼び名は必要だと思う。
とりあえず俺が勝手に名前を付けるより、原住民の付けた名前の確認が先である。チョモランマとエベレストのような面倒な話は御免である。
「島の名前は無いそうです。自分たちのいる島、そのように呼んでいるそうです。ただ、彼らは自分たちの事を『サウボナニ』と言っています。島の名前は『サウボナニ』でいいと思うのです。
そうそう。彼らは我々の事を『グラメ村の旅人』と呼んでいるのです」
この島にいる元船員、今は現地交流員の一人に話を聞いてみた。
『サウボナニ』か。ズールー語の挨拶だった気もするけど、ただの偶然だろう。もう島の名前は『サウボナニ島』でいいな。
島の名前が付いたのはこの後を見据えていたからだ。
俺は今回、この周辺に島が無いかを確認しに来たのだ。
周辺探索は船に任せる事も考えている。というか、ちゃんと周辺の確認はさせている。
だがガレオン船とキャラック船を並行して運用できるほど船員が育っていないので、どうしても周辺を調べるのはガレオン船だけになる。
そうなると食糧の積載量の関係で、探索に割ける時間はあまり長くできない。水の方は俺がどうにかすることもできるが、そちらは何ともならない。
サウボナニ島でちゃんとした食糧供給ができればこの問題は解決するけど、今はチマチマと倉庫に食糧を貯めていくのが精一杯。長期の探索をできるほどではない。
リスクを度外視すればやってやれない事も無いんだけどな。そこまでやらせるつもりが無いのだ。
そんな理由を後付けして、俺はサウボナニ島の先を探索をする事にしたのだ。
ちなみに、本音を言うと俺が探索してみたかっただけである。
ついでに海底でスポンジになる生き物も探してみるから無駄ではないし、色々と得る物は多い、ハズだ。




