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砂漠の戦争 (中) ネタ兵器

 戦争と言えば、ネタ兵器が付き物である。○ンダムのザクレ○とか、フィクションの世界でも「開発者、何やってんの!?」と言われるのがネタ兵器だ。


 日本発、太平洋を横断してアメリカ大陸に爆弾を落とす風船爆弾のように、戦果を本当に期待していたわけでもなく、祈る気持ちで、万馬券を買うような思いで、一縷の望みを託して作られる事もある。

 最新技術を導入して、どうせなら実戦でデータ取りをしようと投入された試作機もあっただろう。


 だが、どちらかと言えば徹夜明けの理解不能なテンションで作られたのがネタ兵器なんじゃないかなと思う訳だ。

 お前ら馬鹿だろうと言いたくなる物も多数存在する。

 個人的にはドイツ軍のロケット迎撃機(?)「ナッター」が凄い。ロケット花火みたいに打ち上げる! 有人機だけど、自力飛行は出来ない! ついでにミサイルランチャー積んでるよ! 撃ち終わったら乗員はパラシュートで脱出してね!

 ……本気か? 人的資源の無駄遣いにもほどがあると思うんだが。


 モーターを使った電動戦車は理解可能なんだけどな。P1500モンスターのように当時は通常だと40tぐらいの戦車に対し、1500tの無駄に巨大な戦車を作るのとかも、まだ理解の範囲内。

 ただ、技術力が追いつかなかっただけなんだ。

 ただ、それを作った時にどうなるかのデータが無かっただけなんだ。

 時代が発想に追いついていなかっただけなんだ。



 そしてそんなネタ兵器を作るのに、技術の有無は関係ない。実用性の有無だって関係ない。

 古代戦車だって目の前に瓦礫を置かれるだけで簡単に壊れるなんちゃって兵器だし、初期の投石器も飛距離やら組立時間を考えると「普通に突破した方が早くね?」という結論しか導けない。


 このあたりは試作品としての意味合いが濃いので、実用性は技術の向上とともに改善されていくのだが。

 投入した奴は本当に使い物になるかどうかを考えたかどうか、俺は怪しいと思っている。





 俺が戦場に着いたときには、都市の前で戦いが始まるところだった。


 普通、都市に籠っての戦いは援軍があれば有利とされる。防御施設が使えるのだから有利になるのは当たり前だと、そう考える人間も少なくない。


 しかし、それが悪手と言うのは実戦経験者にしてみれば常識だ。

 都市内部への攻撃を許した段階で民衆の支持率が大幅に下がるし、何よりも建物にダメージが入る。外で勝てるなら外に出た方がよほど効率が良いのだ。

 もちろん、民衆の力を借りなければ勝てないほど追いつめられているのなら話は別だ。勝つための最終手段としてなら、都市を使うのは悪くは無い選択肢だ。単純に、完璧に勝つなら野戦が最善という話である。



 上空から俺は戦場を観察する。


 砂漠の戦いという事で双方が軽装であり、防具は布装備がほとんどである。

 手にする武器も、投げる為の槍と弓矢がほとんど。数少ない近接専用の武器といえば曲刀で、この時代から叩き切る武器ではなく斬り裂くための武器が選ばれたことが見て取れる。

 変わり種としては投網のようなものだろうか。何気に普通ではない戦いを考えた奴もいるようである。



 そして、俺は敵陣にネタ兵器を見つけることになる。

 木造船である。


 なぜか砂上に船があったのだ。

 車輪やソリを付けてあるが、まともに動くとは思えない物が戦場に鎮座していたのである。

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