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縮まる距離

どうも、秋雨です


久しぶりなのでおかしなところがあるかもしれませんがスルーしてください

「引き上げるぞー」

声を掛けて一気に引っ張る。

上がってきた黒井は何故かリュックを持っていた。

……ツッこむほうがいいのか?

いや、ここはあえて指摘しないほうが……。

「朝霧」

1人悶々と考えていたら黒井がオレを呼んだ。

「なんだ?」

「その、………ぁ」

言いづらそうに口をモゴモゴさせている。

「あ………ありがとう」

小さい声だったけど、オレにはちゃんと聞こえた。

言った本人は恥ずかしいのか横を向いている。

あ、耳赤い。

「どういたしまして!」

照れてる黒井なんて滅多に見ないからなんか嬉しい。

「あ、紘斗に見つけたこと言わないとな」

いやぁ、すっかり忘れてた。

「行こうぜ、黒井」

掴んだままだった手を引っ張って紘斗がいそうな所に行く。

「ちょっと待て!そんなに引っ張るな!」

「早く無事なの紘斗に伝えようぜー。紘斗も心配してたんだからな」

「心配……?」

後ろにいる黒井の表情は見えないけど、多分何故って感じの顔してんだろうな。

「そうそう」

話をしていたらすぐに目的地に着いた。

さて、紘斗はーっと、いたいた。

「紘斗ー!黒井いたぞー!!」

「おー、見つかったのかー!」

紘斗は登っていた木から飛び降りてオレ達の目の前に着地した。

「ケガは?」

「ないない」

「黒井に聞いたんだよ」

「知ってますー」

「ぶふっ」

ん?ぶふ?

「……黒井?」

「あ、いや、面白くてつい……」

言いながらもくすくす笑ってる黒井。

そんなに面白かったのか?

でも、笑っている黒井を見ていたらどうでもよくなって、オレと紘斗も一緒に笑った。

「――――さて、黒井、ケガはないよな」

「ああ、大丈夫だ」

「なら、リュックを置きに行こうか」

「……ああ、そういえばあったな」

リュックの存在を忘れてた。

「もうひとつ忘れてるぞ」

「まだなんかあった?」

「大問題がな」

大問題?なんだ?

「んー、わかんねぇ」

「正解は、先生の説教でした」

「「ああ……」」

時間を見るともう朝食はとっくに終わってる時間。

「急いで帰るか」

「そうだな」

「……なんか、すまない」

突然黒井が謝った。

何故だ。

「なんで謝るんだよ」

「巻き込んだみたいになってしまって」

「気にすんなって!オレら仲間だろ!」

「おっ、珍しく良いこと言ったな」

「珍しくってなんだよ」

「……仲間、か」

ポツリと黒井が呟いた。

「おう!……もしかして、嫌か?」

もしそうだったらオレ立ち直れない。

「そんなことはない」

「マジ?」

「マジだ」

返ってきた言葉に嬉しくなった。

「よっし、先生に怒られに行くぞー!」

「怒られに行くって雰囲気じゃないけどな」

「1人はダメでも3人いれば怖くない!」

「そうだな」

さあ先生に説教されに行こう!



「って感じだな」

「思い返すと結構恥ずかしいもんだな」

「俺たちよりもやばい奴いるから」

視線が向かう先にいるのは顔を真っ赤にして俯いている夕花。

おお、なんてレアなんだ。

「ま、そんな感じで仲良くなっていったんだよな」

「そうそう。あの後の先生怖かったよなー」

「後ろに般若がいたし」

懐かしんで笑っていると微妙な顔をしているシリティアと目が合った。

「どうかしたか?」

「変なことしてるのは変わらないなって思っただけよ」

「あ、私も思った」

「僕も」

「「失礼だな」」

変なことって何だ。

とか言ったりしていたら無言だった夕花が勢いよく立ち上がった。

「――――さ、散歩してくる」

顔が真っ赤なまま夕花は歩いていった。

逃げたな?

「ねぇ、夕花と女子はその後どうなったの?」

「ん?ああ、なんかちゃんと和解したみたいで今はそこそこ仲良くやってたな」

「めでたしめでたしって感じだね」

「実際そうだしな」

ホント、和解できたみたいでよかった。


風が木の葉をさらい、空高く舞い上がった。

なんだ、これ


最後の締めって難しい……


ちゃんと仲良くなってるのか?



3人の番外編はこれで終わりだと思います

ありがとうございました

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