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2話 いつもの日常を大きく変える

読んでいただいてありがとうございます。私自身そんな知識が豊富では無いので皆さん優しい目で見て下さい。

 カズ君との電話を切り、目の前の荒れ果てた荒野がお花畑に見えるくらい、今の私は気分が良い!


『ヨシ!私よくやった!勇気を出して誘ってよかった!あとはカズ君がこのゲームに興味を持ってくれたら…あー‼明日カズ君が来るのに…服っ!どうしよ!ヨシ!今日はこれで落ちよ!』


 今すぐ跳ねてスキップしたい程の高鳴る気持ちを抑え、横に居る仲間にターゲットがいつ頃来るか聞いて、さっさとこれを終わらして今日はいつもより早めにログアウトしようと決める。


『ねぇーヌートリ、無線で連絡あった?……おーい?ん?あっミュートだった…』


(見られてないよね?落ち着け私。一回冷静になってから…ミュートを切って…)


『……ごめんごめん!今戻った!…先導隊からの無線はまだ来てない?…』『大丈夫…まだ来てない…てか通話が始まってからずっと機嫌良さそうだね?』


(あー彼女に自慢したい!カズ君の凄さを!でも駄目!まだカズ君は迷ってる…もしこのゲームをやらないと判断をしたら…その時は私もこのゲームは辞めてカズ君と…)


 妄想の世界に入った私をヌートリは変な目で見始める『ん?今日のライトはおかしいよ?どうしたの?さっきも普段ならしないようなミュート状態でずっと1人で喋ってたし』


 その言葉に現実に戻され、恥ずかしさで地面を転がり回りたい気持ちが溢れるがグッと堪える。


『べ、別に~ちょっといい事があってね。もしかしたら凄い事がこのゲームで起きるかもよ?』


(あーーークソ!見られてたか!恥ずかしい…)


『へ―凄い事ねー……OK了解!もうそろそろ来るよ?』『大丈夫。無線で聞いてる。位置と距離は分かりそう?』


 うつ伏せになり姿勢を低くして、現実だったら私の身長くらいのバレットを構え、ヌートリからターゲットの位置を聞いて、煙をまき散らしながら走る車を補足して彼女の言葉を待つ。


『距離2000メートル。ターゲットはあの車の運転席と助手席の2人ね』『了解。1500メートルになったら言って…撃つから』


『え?ちょっ嘘でしょ?マジで言ってるの?』『いいから距離を刻んで』『1700…1650…1600…1550…1500』『ふぅー』


 銃声がダンッダンッと2発荒野に鳴り響く『スゥー……ヨシ!終わり終わり!さっさとバレット分解して帰還しよ!それと今日はこれでもう落ちるね!』


 ヌートリにそう話しながらバレットからマガジンを外して装填された弾を取り出し、バイポッドをたたみピンを抜いて分解を始めるとヌートリは私を見つめる。


『なに?どうしたの?早く撤収して今日はもう落ちたいんだけど?』バックパックにバレットを仕舞い背負うとヌートリはため息を吐く


『ハァ…いつもこれくらい本気でやってくれたら…スイス銀行に大量のお金が入るのに…』


 そう冗談を話す彼女は私をこのゲームに誘ってくれたリアルのフレンドで面倒見の良い、動物が大好きな変人だ。


『ハイハイ面白い!それと私はゴルゴじゃないから、それにスナイパー関連のスキルも取りたくて取った訳じゃ無いし!いいから早く片付けて!先に行くよ?』


 私の言葉にすぐに荷物をまとめてバックパックを持ち上げる彼女は何故、変人なのか…それは。


 着ているギリースーツの頭部だけがヌートリアの頭装備で被り物のようになっていて、顔は見えるがそれ以外はヌートリアの皮を剥いで付けたようなくらいリアルなヌートリアが人間の頭部を丸のみするかのような物をいつも被っているからだ。


 帰還ポイントに歩き出し周りを警戒しながら向かっている最中、気になっていた事をヌートリに話す。


『ねぇ?その頭の装備もういいじゃん。あれでいいじゃんカピパラで。それに邪魔でしょ?特にその上と下にある歯が…』(色が悪いし…なんか見てて不安になる…)


 私の言葉を聞いてヌートリは深くため息を吐き、やれやれとポーズをし始める。


『はぁ~~これだから素人は…カピバラね、バラ!カピパラじゃないからパラじゃないの!それにカピバラもげっ歯類だし。


 あと歯は邪魔じゃないし。それに知ってる?この歯が白く無いのは木をかじった時に木の成分が歯の組織に反応すると酸化してオレンジ色に変わるの。それと一緒でビーバも……』


(あーあ。また始まった…それに私が歯の部分を凝視しすぎたせいか歯についてのヌートリの長話が…今は喋らしておいて私が周りを警戒するか…)


 ヌートリの動物知識を聞きながら帰還ポイントに着くとスモークを焚いて、ヘリに乗り基地に戻る。


 装備を全て亜空間ロッカーに預け、携帯デバイスを弄るヌートリに話しかける。


『じゃあ先に落ちるからリーダーに報告しといて』『りょ~かい。乙~』『お疲れ~』短い挨拶を交わし、現実に戻る。


 ゲームを辞めたら嫌な現実が戻って来る、いつもはそう感じていたが…今日の私は違う。


 VRのヘッドギアを外してベットから車椅子に座り、時計を見る『お母さん!明日お昼にカズ君が来るから!』


 居間に居る母親にそう声を掛け、機嫌良くタンスに向かい、久しぶりにパジャマが入っている場所以外の引き出しを開ける。

バレットM82は全長150cmくらいで重量は13キロくらいするそうです。銃自体見た事も触った事も無い人はこのバレットとかいう奴がデカいだけだろと思いますが普通のライフルでもそこそこデカいです。

エアガンですが初めてガンショップに行ってずらーと壁に掛かる長物のライフルを見た時、その大きさと存在感に感動を覚えました。人生に一回は行くべきです。

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