原罪を抱く皇女殿下は残酷な世界に何を思う

「出来なかった…私とあなたでこの血を絶えさせる事が…」
握り締めた甲に、母の涙が滴った。

12歳になったその日に、一つの村と大切な家族を失った美しき少女ルカ。
少女に執着する父と双子の兄。
毎夜襲い来る身の毛もよだつ悍ましい怪物。
そして、ルカを慕い健気に寄り添う傷だらけの美しい少年。

狂った世界と自身の存在の意味を知った時、少女は何を思うのか。



「ルカ…あなたの抱える原罪と向き合いなさい」